メディアグランプリ

誰かを説得したいなら、まずは10分間だけ〇〇をさわってみよう


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:篠田 龍太朗(スピード・ライティング特講)
 
 
——「自分だけで決められたら、なんてラクなんだろうか……。」
 
人生、そう思うことの連続である。
 
なぜか?
 
例えば、あなたに今、やりたいことや欲しいものがあるとする。ところがそれを手に入れるためには、誰かを「説得」しなければならないことが非常に多いからである。
 
そして、その「誰か」は仕事や家庭、学校などシチュエーションによって十人十色、千差万別である。相手は自分の上司だったり奥さんだったり、部活の先輩だったり、毎回性別も年齢も価値観も異なる。
だから必ずしも、自分の「欲しいもの」「やりたいこと」が、相手と100パーセント一致するとは限らないのである。
 
それでもなお、自分が相手にその気持ちを分かってもらおうと思えば、進むべき道はひとつ、「説得」しかない。
 
ところが、この「説得」というのは難しい。
相手が何を考えているか、何をしたいのかというのはその人の生まれ持った価値観や育ってきた背景、関わってきた人、さらにはそのときの気分などによっても結果が変わってくる。
結局、「相手が何を考えているのか?」というのは分からないのである。
 
だから、私たちはよく、相手への説得に失敗する。
 
相手が「また今度ね」とか「あとでじっくり考えなおそう」と言ってくれれば挽回のチャンスもあるが、ときには自分の提案や想いが相手の価値観に合っていなかったり、むしろ相手を損させてしまうようなものだったりすると、言い合いや喧嘩になってしまうことだって珍しくない。こうなってしまうと、なかなか挽回は難しい。
 
では、「相手への説得」というのは、結局「運任せのゲーム」でしかないのだろうか?
相手に「提案を持っていく」という行為を、必ず成功させる方法はないのだろうか?
 
その答えは簡単である。それは、「必ず成功させる方法はないが、説得を成功させる可能性を高くする方法ならある」というものだ。
では、それはいったいどんな方法なのだろうか?
 
ところで、テレビや新聞、ビジネス書なんかを読んでいると、「交渉の達人」という人たちがいる。彼らの特徴は様々だ。喋りがものすごく上手だったり、第一印象で相手を惹きつける容姿があったり、ものすごい人脈を持っていたりする。
ところが、こういう「特殊能力」を真似するのはなかなか難しい。
 
今すぐ喋りが超人的にうまくなることはないし、容姿だってそう簡単には変えられない。明日とつぜん、大物政治家や有名な俳優と友達になることだって無理だ。
 
では、私たちはどうすれば、ちょっとでも交渉の成功確率を上げられるのだろうか?
 
実は、そのヒントは「数字」にある。
 
それは、「数字を使えば、とても簡単に、提案したいものごとの価値を客観的に説明できるから」である。
 
先ほどの交渉の天才たちのようにはいかなくても、ちょっとの調べものと簡単な加減乗除の計算ひとつで、「説得力ある論拠」が得られるのである。
 
皆さんも、相手に何か説得したいと思ったときのことを考えてみてほしい。
例えばあなたがコンビニでバイトをしていると、近頃妙にメロンパンが売れる気がする。だから店長に「メロンパンの在庫を増やしたほうがいいのでは?」と提案するとき。あるいは、高校生のあなたが親御さんに対して塾とかピアノとか書道とか、「新しい習い事をやりたい」とお願いするとき。
 
こういうときに、単位に「在庫を増やしてほしい」「習い事をやりたい」とだけ言っていないだろうか?
 
すると、店長や親御さんからはきっと、「どうして?」とか「なんでメロンパンなの?」とか「ウチにはお金がない」とか反論がくる。それに対してうまく言い返せなくて拒否されたこと、ないだろうか。
実は数字を使ったデータには、この問題に対しての答えが詰まっている。
 
それは、「自分の提案がどれくらい効果的か」というものを、わかりやすく数字で伝える威力があるからである。
 
例えば、前者の「メロンパン」を例にすれば、メロンパンがどのくらい売れているのか比較してみるといい。レジを売っていて、「最近、やたらメロンパンが売れる」と思ったあなたのカンは多分正しい。
 
そこで、「メロンパン以外はどうなのか?」を考えてみる。例えば過去1週間で売れたメロンパンの個数とほかのパンの個数を比べてみたり、「最近メロンパンが売れているな」と思うより以前のときと、今のメロンパンの売れ行きを比較してみたりする。
 
そうすると、「パンの中でもメロンパンの売上が4割を占めていて、一番売れている」とか、「3か月前と比べてメロンパンが1.5倍売れるようになった」ということが分かる。こういうことを根拠に、「メロンパンの在庫を増やしたほうがいい」といえば、数字を伴った根拠があるので説得しやすい。
 
習い事のほうにしても、ネットでデータを調べてみるとよい。例えば親御さんが「ウチにはお金がない」というなら、「子どもの習い事の数が多いほど、大人になってから稼げるようになる年収が上がる」みたいなネタを探してくるのだ。こうすれば、「いま苦労をかける分、将来自分がもっとお金を稼いで、お父さんお母さんを楽にしてあげられるよ」ということが言えたりする。
 
お分かりいただけただろうか?
 
私たち「普通の人」には、特別な話術も容姿も人脈も、ないかもしれない。
 
でも説得する相手の気持ちに立って、自分の提案が相手にもメリットをもたらすように数字を使って説明できれば、きっと説得できる可能性は高くなる。自分がやりたいことができるようになる可能性が上がる。その積み重ねが、自分の人生を自由にしていくことにつながる。
 
複雑な知識は必要ない。ちょっとした「算数」と「データ」だけでいい。提案の前の10分だけでいい。何かデータを手に入れて、できればそれを計算してみよう。そうすれば数字のチカラで提案の根拠が太くも強くもなる。そのひと手間だけで、ずっと説得はうまくいく。
 
あなたの人生は、もっと楽しいものになるはずである!
 
 
 
 
***
 
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2022-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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