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ブラック企業というなかれ!


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記事:わこ(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
「あなたは飲食業界で働きたいですか?」
と、問われたらあなたはどう答えますか?
私は、間髪入れず「やります!」と答えます。
 
今までに数社を転職したが、その中で3社飲食業に勤めていた。
その中の1社では、会社設立から関わり店舗の新規運営も行った。経理なのに。
経理といいながら、何でも屋だ。
それくらい飲食企業は面白いと思っている。
 
1年前までは、ソフト会社に勤めていた。専門の経理ではなかったが仲間はとてもいい人たちだった。だが、トップからのパワハラで転職を考えていた時に、知人から飲食企業の経理の話が舞い込んだ。
 
お~~神様はまだ私を見捨てていなかった! こころが弾んだ。
すぐさま話を進めてもらい、今の会社で経理の仕事をしている。
 
飲食業界のイメージってどうなんだろう……
長時間勤務?
土日に遊べない?
お客様からの無茶ぶりあるんじゃない?
悪いイメージがあるのではないだろうか。
 
私が思うに、飲食で働く人は、調理人なら本当に料理を作ることが好き。
ホールであれば接客が好き。
中には、食べることが好きだからとか。
とにかく、この業界のことが好きでなければ辛くて続かないのではないだろうか。
 
だってほぼ1日立仕事なのだ。あなたは我慢できますか?
 
私も最初はこんなに「好きです!」と言えるほど、飲食業界が好きなわけではなかった。
たまたま田舎から上京して入社した会社が飲食業界だっただけだ。
そこでは経理で入社したが、現場のメンバーが不足したり、パーティーがある場合に本部の社員も手伝いに行っていた。
調理補助をしたり、ホールでお客様へお料理を出したり下げてきたり。
時には、汚れた食器がたまっていれば洗い場もする。
とにかく、その会社では「本部の人間が見本となれ!」と言われていた。
挙句の果てには、調理師免許も取りなさいと、本部の社員は全員調理師免許を持っていた。
 
2番目の会社は新規立ち上げの会社だった。
知り合いからのお誘いで、会社をつくることとなった。
ここでも、管理部門の仕事をしながら現場でホールに出ることも多かった。
 
ホールでは、お料理を運び、今日の料理の内容を説明する。
手伝いに行くことを「ヘルプ」というが、ヘルプに行くたびに「今日の材料は何?」などと料理の内容を聞いてお客様へ説明をしていた。
 
時に、コロナ前までは、外国のお客様も多かったため、英語力が必要だった。
英語の話せない私は、単語をつなぎながら片言英語でオーダーを取っていた。
難しい料理の説明は、ホール専門の社員に任せた。
英語で複雑な説明をすることは私には無理だったのだ。
 
お客様との会話も楽しかった。
良く来店されるお客様には、今日のおすすめを説明すると喜んで注文してくれた。
ちょっと特別感をだすこともホールの役割だ。
 
料理には飲み物がつきものだ。
飲み物を頼んでもらったほうが、原価率は下がる。
料理だけだと利益は少ない。ドリンクオーダー勝負だ。
オーダーでは、必ず「お飲み物はいかがですか?」と、飲まないだろうと思うお客様でも一声かける。
ここでオーダーがもらえたら、心の中で「おっしゃー」とガッツポーズだ。
 
ホールが賑わうと、その賑わいに誘われるように、お客様が入ってくる。
満席になると、入り口に列ができる。
その列につられて、更に列ができる。これは、人間の性(さが)なのか。
 
食事をしながら楽しそうな会話や笑顔が見えるのは、ホールならではの醍醐味だ。
私はこの空間が大好きだ。
 
ランチとディナーの間には、アイドルタイムといって店を閉めて休憩をとる。
休憩の間にディナーの準備もする。
アイドルタイムは、どの店も14:30くらいから17:00くらいまでではないだろうか。
店によってはもっと遅くまでランチをしていたり、ディナーの開始が遅い店もある。
 
朝の10時くらいから準備に入り、自分たちのお昼は15時過ぎだ。
そう「賄い」の時間だ!
この賄いの時間も私は好きだった。
 
毎日、ちゃちゃっと料理人が作ってくれるのだが、時間があるときには店で出していないものを作ってくれる。
これがとにかく上手い! 学生が飲食のアルバイトをする理由は、この「賄い」なのではないかというくらい美味しいご飯が食べられる。
 
2番目の会社を退職してからも、この感覚が忘れられず、土日にアルバイトをしていたくらいだ。
 
今の会社では、それまでのように現場に行くことはない。
ちょっと寂しい気もするが、とにかく店舗数が多いので仕事が終わらない。
毎日のように残業だ。給料は、飲食業界あるあるで残業代込みだ。なので45時間は残業をしようがしまいが関係ない。
本当は残業をしないほうがお得だが、はじめからこのくらいは残業があるだろうということで込々なのだ。
 
あまりにも毎日帰りが遅いので、友人からは「今頃そんなとこないよ~」「ブラックじゃない」などと言われる。
はたから見たらそうなのかもしれないが、やっている本人は好きなことをしているせいかブラック企業とも思わず、毎日楽しんで仕事をしている。
 
書類をチェックしながら、店舗で材料を工夫して原価率30%前後に抑えているかなとか、毎日届く日報に目をやり、今日はたくさんのお客様がいらして下さったなとか、今日はお客様が少なかったから悔しかっただろうなとか……
色々想像しながら処理をしていくのも面白い。
たまに店舗にいって食事をするが、みんなの楽しそうな顔を見に行くのも欠かさないようにしている。
 
飲食業界はブラック企業というなかれ!
個人的に、私はそう思うのだ。
そこにいるのは、飲食業界が好きで好きでたまらない社員たちがいるのですから。
 
 
 
 
***
 
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2022-03-30 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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