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お芋の嫌いな男性も完食してしまう絶品壺焼き芋


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:飯髙裕子(ライティング・ゼミNEO)
 
 
近江八幡にサツマイモの絶品スイーツを売っている「いもろう」というお店がある。
どれだけおいしいかというと、サツマイモは嫌いだという男性でもぺろりと完食してしまうほどおいしいのである。
 
このお店のスイーツは甘蜜壺焼き芋である。
壺焼き芋とは何か、ここに行くまで、実は私も知らなかった。
普通の焼き芋は、石の上に焼き芋を置いて直火で焼くのに比べて、壺焼き芋は、陶器の大きな壺の底に炭を置き、その上にサツマイモをぶら下げるような形で炭の熱で火を通すのである。直火ではないので皮が焦げたりせず、じっくりと焼き上げることでサツマイモの甘みを十分に引き出すことができる。
ここの壺は、タヌキの置物で有名な信楽焼の壺を使用している。
 
お店の入り口を入ると、目の前に壺焼き芋が並んでいる。お芋好きの女性ならすでにこの時点で思わず歓声が上がるに違いない。
 
メニューは、シンプルな壺焼き芋(熱いのも冷たいのもあるし、大きさも3種類ある)、その壺焼き芋を使った焼き芋アイス、ジェラート、蜜芋ミルク、そして直感で私が選んだ焼き芋ブリュレ。
この焼き芋ブリュレが壺焼き芋のおいしさを全て語ってくれるように思う。
 
案の定、目の前に持ってこられた焼き芋ブリュレを見て、息をのんだ。
 
20センチほどのサツマイモを丸ごと縦半分に切って並べた壺焼き芋の表面には、パリパリのカラメルが乗っており、その上にはお芋の幅を半径にしたドーム型のアイスが乗っている。さらにその上に縦半分に切ったサツマイモのチップスが刺さっているではないか。
 
なんといっても、お芋が甘い。それも砂糖の人工的な甘さではなく、素材の柔らかい自然な甘さだ。
さらに驚くのは、サツマイモによくある繊維質が全く感じられないことだ。
スプーンで、お芋をすくうのに差し込むのを全く邪魔されない。
柔らかく、しっとりとしていて滑らかな舌触り。それなのに皮は焦げ目もなくパリッとしていて、もちろん全て食べることができる。
サツマイモの端から真ん中まで繊維が感じられないお芋は初めてだった。
 
皮のパリッとした感触にお芋の柔らかさ、そしてカラメルのカリッとした触感。その上のアイスのとろける滑らかさ、そしてチップスの硬さ。このバランスが食べるごとに、スプーンの手を止めさせないのだ。
 
この時はセットの飲み物にアイスコーヒーを頼んだのだが、深煎りの苦みのあるコーヒーが、またよく合う。
 
私の隣でサツマイモが好きではないと豪語していた友達は、「うまーい、これ」と言いながら、むしゃむしゃと食べている。
 
結構なボリュームかなと思ったにもかかわらず、ほどなく完食してしまった。
それも、昼食を食べた後に、である。
壺焼き芋おそるべしである。
 
他のメニューも、壺焼き芋は大きさが3種類。ちょうどいい大きさ、大きい、小さい。
そしてあったかいのと冷たいの。どちらもおいしさに変わりがないと、実際に食べた人の口コミもある。
ジェラートはお芋の餡とアイスをミックスしたこれまた、おいしそうな一品。
 
もう一つ気になった蜜芋ミルクは、焼き芋を飲む感じという濃厚な飲み物だ。
干し芋とチップスは、お持ち帰りの販売品として店頭に並んでいる。
 
他のメニューも、おいしさは間違いないと思うし、また違うメニューを食べてみたいと思わせるお店である。
あまりの人気に商品がなくなり、早い時間に閉店するときもあるという。
まさに絶品壺焼き芋だ。
 
そうはいっても、壺焼き芋だけ食べに行くなんてと思った方がいるかもしれない。
けれど、ここは近くに八幡堀がある。
豊臣秀吉の息子の秀次が安土桃山時代に築いた水路である。
当時は、商人の発展と、町の繁栄に大きな役割を果たしていたといわれている。
時代劇のロケ地としても有名で、全長6キロ近くもある堀に沿って歩くことのできる散策コースは、季節ごとに素敵な景色を見せてくれる。
春の桜は、堀の水面に張り出して、見事な美しさであり散り始める時期には桜吹雪の中を歩き水に落ちる花びらのはかなさも感じられる。
桜が終わると、次は花ショウブが咲き乱れる。5月から6月の見ごろは華やかな色の続く道になる。
 
そして秋には紅葉がまた素晴らしく、日本の四季の美しさをぎゅっと凝縮したような風景が見られるのだ。
堀を堪能する屋形船もあり、水路として使われていた頃に思いをはせるのもまた情緒が感じられる。
 
観光も、スイーツも堪能できるとなれば、行って損はないというものだ。
心が動いた方はぜひ一度訪れてみたほうがいいと思う。
 
 
 
 
***
 
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2022-04-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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