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スマホは「大人のおしゃぶり」というパワーワード


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:長谷川 博紀(ライティング・ライブ名古屋会場)
 
 

日本の9割弱の方が持っているスマホ。この記事も、PCよりもスマホから読まれている方が多いと思います。そんなスマホですが、皆さんはどのように使われているでしょうか?明確な意図を持って使われている方、なんとなくスマホを使っている方、様々だと思います。
そこで今回の記事は、スマホの使い方を振り返る、ことをテーマにお話しします。
 
まずは、明確な意図を持って使う、とはどのようなことでしょうか。
 
例えば、料理をする時。作りたいメニューのレシピを探す際にスマホを使います。
他には、仕事で客先を訪問するような時。決まったアポに遅れないように交通機関の乗換案内を予め確認したり、訪問先までの道順を地図アプリで調べておくことなどもスマホで行います。
このように、決まったアクションに対する手段としてスマホが活用することは、「明確な意図がある」と言えます。
 
一方で、なんとなくスマホを触っている、とはどのようなことでしょうか。
 
よくあるのは移動中にスマホを触ってしまうケースです。
電車に乗った瞬間からスマホを取り出しSNSをチェックします。
ニュースアプリを開いて最新の話題もチェックします。
YouTubeを開いて、おススメに出てきた動画をチェックすることもあります。
 
皆さんも、こんなこと、多くないでしょうか?
 
私が大学生時代の10年くらい前は、電車に乗ると新聞を開いているサラリーマンや文庫本を取り出す学生の方が多かったですが、今やそれらが全てスマホに置き換わっています。皆さん、息をするようにスマホを見ています。全ての方がそうとは言いませんが、駅で電車待ちをしている方の様子を見ていても「なんとなくスマホを触っている」ように思えます。
この「なんとなくスマホを触っている」ために、なかなかスマホを手放せない状態を指して「大人のおしゃぶり」と呼ぶようです。
 
ところが、スマホを明確な意図を持って触っているorなんとなく触っているのいずれにも分類できないものがあると、私は考えています。その代表的なものが「スマホゲーム」です。
 
スマホゲームは、それこそ移動時間やお昼休憩などの仕事中のスキマ時間で行う方も多く、一見すると「手持ち無沙汰感を解消するためにやっている」というように考えることができます。しかし、この考えに異議を唱えるものがあるのです。
 
それは、ゲーム中に開催される「期間限定イベント」です。
 
例えば、「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」という音楽ゲームでは、ある一定期間内でイベントポイントを稼ぐことで限定Sレアアイドルやアイテムが配布されます。また、通常のログインボーナスや先のイベントなどで報酬としてもらえるアイテムを使って、一定期間内でしか出現しないSSレアアイドルを入手するためにガシャを回します。
 
したがって、このケースでは「スキマ時間を埋める」ためになんとなくやっているのではなく、「期間限定イベントの報酬を得る」という明確な意図を持ってゲームを行っていることになります。この状態は「大人のおしゃぶり」と呼べるのでしょうか?非常に線引きが難しくなってきました……。
 
私は、子供が出来てからはこのような音楽ゲームをやることはめっきりなくなりました。シンプルに育児にかける時間が多くなりゲームをする時間が取れなくなったことが大きな要因です。そのため、私は「大人のおしゃぶり」を卒業しました。
 
ところが、私の妻は育児のスキマ時間を最大限有効活用しスマホゲームを多く行っています。「ウマ娘 プリティーダービー」や「ディズニー ツムツム」をはじめ複数のゲームが並行されています。話を聞くと、それぞれのゲームで「期間限定イベント」が発生しており、イベントクリアや報酬を目的に行っているとのこと。しかしながら、客観的に彼女を見ていると車での移動中や食事中などスキマがあれば常にスマホゲームを行っており、その姿はまさに「おしゃぶりをしゃぶり倒している子供」そのもの。確かに明確な意図はあるのでしょうが、それぞれの目的が繋がって意図段落するまでは、手にスマホが吸い付いているかのようにゲームを続けています。
 
本来のおしゃぶりは、噛み合わせが悪くなったり、口腔機能の発育に影響が出たりする恐れがあるため、3歳になるまでには止めさせるのが一般的なようです。対して、スマホを触り続けていることで引き起こされる「スマホ依存症」は、脳が疲弊し、睡眠障害、イライラ、不安感などが起こりやすくなる可能性があると言われています。そのため、スマホが「大人のおしゃぶり」にならないよう、使い方には気を付けなければなりません。
 
私は、妻に子供がマネをしないように「スマホゲームはほどほどに」と伝えるようにしています。ところが、返す刀で「耳のイヤホンは良くない」と言われます。ここでのイヤホンとは、Bluetoothイヤホンのことです。実は、私はスマホをなんとなく触ることはほぼないのですが、スマホのradikoアプリを使ってラジオを聞くことが趣味なのです。それこそ、ながら聴きをするという「大人のおしゃぶり」っぷり。どうやら、私もまだ「大人のおしゃぶり」を卒業できていなかったようです。
 
 
 
 
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2022-04-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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