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高級メガネの良さは直営店に見せなきゃわからない


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:村人F(ライティング・ライブ名古屋会場)
 
 
あのメガネを買った高揚感は忘れられない。
フレームだけで4万円もする高級品だ。
奮発したが、憧れのブランドだから問題ない。
これからときめく毎日が始まるのだ。そう思っていた。
 
しかし、一週間でその夢は覚めてしまった。
メガネが顔にフィットしないのである。
もうコントのようにすぐズレてしまう。
全然イケてない残念アイテムだ。
 
周りからはちゃんと調整しろと何度も言われた。
しかし、いろんな場所でやったのにもかかわらず、このザマだったのだ。
買った店だけでなく、高級百貨店でもダメだった。
「なら他のメガネに変えれば?」と言いたくなるかもしれない。
しかし、そういう額じゃないのだ。
メチャクチャ高級なのである。
だから正直なところ、意固地になってかけていた。
これは名古屋に転勤してからも同じだった。
 
そんなある日、ふとメガネ屋を検索してみると、ブランド直営店が近所にあることを知った。
そういえば、これまで調整して貰った店は様々な種類を取り扱っていた。
だから直営店ならば、このドリフ生活から解放してくれるかもしれない。
そんな期待を胸に、名古屋駅直結の百貨店にある店舗に足を運んだ。
 
「すいません、メガネの調整をしてもらいたいんですが」
そう言った私を温かく迎えてくれた店員さん。
そして他と同じように椅子へ案内されたわけだが、目の前に広がった光景は未だに忘れられない。
 
美容院だったのである。
足でプシュプシュすると高さが変わる椅子で、目の前は鏡というスタイル。
本当に美容院そのものだったのだ。
そんな環境でメガネを調整するわけである。
この理由は、顔の骨格を見ながら行うためだ。
 
これは他のどのメガネ屋もやっていないことだった。
彼らは調整するときに私の顔を見ていなかったのである。
全員が己の感覚のみで調整していた。
だから全然フィットせず、ドリフ現象が起こっていたのだ。
 
しかし直営店は違った。
美容院の椅子に座らせることで、私の形状を確認する。
この調整法は、出そうで出てこないものだった。
 
そして技術も凄かった。
彼らは道具を使わないのである。
もう手だけでグニャグニャ曲げてくるのだ。
知識のない私から見れば曲がっちゃいけない方向に曲がっているとしか思えない。
そんな勢いでやっていたのである。
店員は「我々のブランドは手で調整できるように作っているんです」と言っていたが、それにしてもこんな激しい動きはできない。
自社製品の丈夫さを誰よりも知っているからできる芸当だ。
 
そんな衝撃的な5分間の調整が終わり、改めてメガネをかけてみる。
なんということだろう。
あれだけドリフっていたのがピッタリフィットである。
首をブンブン振った程度じゃビクともしない。
まさかここまで鮮やかに変化するとは思っていなかった。
これでますますこのブランドが好きになったことは言うまでもない。
 
しかし改めて実感した。
高級メガネの良さを理解するには、直営店に見せなければいけないのだと。
彼らは商品の特性を誰よりも知っている。
だから他の店じゃ怖くてできないような調整もできるのである。
 
それ以上に良さを感じたのは、このサービスを無料でやっていることである。
明らかに他とは質が違うのだ。
椅子は美容院であり、骨格を見ながらオーダーメイドで合わせてくれる。
これを5分くらい行うわけだ。
もはや金を取られても文句は言えないレベルだ。
 
しかし彼らは何度も無料で調整してくれる。
たとえミリ単位で気になり、週3回依頼したとしてもだ。
さらに私は店舗の売り上げに貢献していない。
他の店で買っているからだ。
それでもブランドが同じという理由で、ここまでしてくれるのである。
 
これこそが、高級である理由なのだと思った。
自社製品を買った人に対する最大限のサポートを提供できるから、この値段なのである。
それは普通の場所では行えない。
専門で扱う直営店のみができる技だ。
だからこそ日本が誇る一流ブランドとして君臨しているのである。
 
あの感動的な調整から数年たち、ますますメガネの虜になっている。
直営店でサングラスと、もう一本メガネを買ってしまった。
これでお金を払っていない罪悪感から解放され気兼ねなく依頼できる。
今も週1回は調整して貰っているが、常連になった私に対しても変わらず丁寧なサポートをしてくれている。
私はこれからもこのブランドを愛用し続けることだろう。
 
そして、もしあなたのメガネもドリフ現象に悩まされているようなら、ブランド直営店が近くにないか調べてみてはいかがだろうか。
何事も専門家以上に詳しい人はいない。
これまで考えもしなかったアプローチで改善してくれることだろう。
そのとき、値段が示す真の価値を実感できるはずである。
 
 
 
 
***
 
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2022-04-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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