メディアグランプリ

コンプレックスを消化吸収して、私はドラミちゃんになりました~(≧▽≦)


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:mikkiharugon(ライティング・ライブ名古屋会場)
 
 
「みきちゃんって、ドラミちゃんに似てるよね!」
そう明るく友人から言われたのは、かれこれ……35年以上前のこと。
当時、私はうら若き10代の乙女だった。
 
「女の子は控えめに」と言われて育った環境のためか、中学校まで自己主張が苦手でクラスでもおとなしいグループに入っていた。さらにそのグループの中でも、どこにいたかな? というくらい目立たないタイプ。
とはいえ、正直自分の中には、「もっと自己主張したい。これは自分じゃない!」という思いがいつもあって、モンモンとしながら15歳、中学校3年生を迎えた。
 
「本当の自分を出したらどんな感じなんだろう……いつか、思うままに言ったり、行動したり、してみたい」そんな気持ちを持っていた。
 
私の人生で「初」と言ってもいい、勇気ある行動の第一歩が、親と中学校の先生が推薦する地元の高校を受験せず、名古屋の高校への進学を選んだことだった。
 
あの高校に入学したことが、明らかに私の人生のベクトルを大きく変えた。あの選択は、私のこれまでの選択の中でも「よくやった!」ランキング1、2位を争うくらいの秀逸モノだ。
 
各中学校から優秀と言われる生徒たちが集まった進学校として県内でも知られていた。
私も中学校時代は必死に勉強し、何としても名古屋の高校へ行きたくて頑張った。
それが、入学した途端、何だか気が抜けてしまった。さらに、それまで田舎暮らしだった私がいきなり名古屋のど真ん中に通うことになるから、もう、目に入るもの全てが刺激でいっぱいだった。勉強には全然身が入らなかった。
 
思えば、青春真っ盛り!
オシャレも恋も楽しみたい! と思ったものだ。
 
ということで、それまで「オシャレって何?」という女子だった私が
洋服に気をつかったり、持ち物にこだわったり、髪型を流行りに合わせたりした。
 
そして、高校1年生のあるとき。
「みきちゃんって、ドラミちゃんに似てるよね!」
この言葉である。
ドラミちゃんとは、知らない人はいないだろうが、一応覚えとして記載すると、有名な漫画「ドラえもん」の主人公ドラえもんの妹で、猫型ロボットだ。色は、全身まっ黄色。頭にでっかいリボンをくっつけている。ドラえもんより優秀とされていてしっかり者のイメージだ。ただ、手も足も真ん丸。体も真ん丸なキャラクターである。
 
うん、そうね。そうそう。
ドラえもんに似てるって言われるよりは、いいよね……でも
いや~、それはない……やっぱ、ない。
 
初めて、「ドラミちゃんに似てる」って言われた16歳の時、ショックだった。
それまでの田舎暮らしから都会の高校に通い、「よし、これからオシャレな都会の女子高生になるんだ!」と私なりに努力を重ねた先に、「ドラミちゃん」だ。
 
それに、ドラミちゃんって、いわゆる……三頭身に近くない?
頭、体、足、だ。つまり、私は顔がでっかいということだ! ドラミちゃんに似て背も小さい。
おー! ドラミちゃん要素たっぷりじゃん! って……
 
だめ、だめ。これじゃ、オシャレなカワイイ女子高生になれない。
 
それ以来、私は、ドラミちゃんから遠ざかっていた。
ドラミちゃんがテレビに出たり、どこかで見たりすると
「うわ、ドラミちゃんだ」と、ドラミちゃんは全く悪くないのに
何故かあのドラミちゃんの天真爛漫な笑顔がうっとうしくて、避けていた。
 
そんなこんなで、私もいい年になった。
 
なりたい自分を目指し、自分の思うままに生きる! と唱え続けながら、
正面から自分の姿を見るのはドラミちゃんと同じように避け続けていた。
 
しかし、ここにきて私は、ようやく、自分のことを真正面からみることにした。
 
流行りのパンツを買えば、必ず、裾を10㎝は軽く切る!
帽子を買えば、Sサイズは絶対に頭に合わない!
娘と写真を撮れば、真横に並んでいるはずなのに、私がすごーく前方にいるように違和感がある! つまり、顔のサイズが娘の1.2倍くらい?
もう、どうしようもない。現実は現実なのだ。
そこで、私は急に、逆転の発想に出た。
ドラミちゃんを愛おしいと思うことにしたのだ。
 
ドラミちゃんは、カワイイ。
ドラミちゃんは、アイドルだ。
ドラミちゃんは、魅力的だ。
ドラミちゃんは、私のアイコンだ!
 
そう思いこむうちに、だんだんと、本気でドラミちゃんが愛おしくなってきた。
ホント、私って単純!
そして、堂々と、人の前で「私はドラミちゃんなんです」とまで言ってる私になった。
「高校生の時に、ドラミちゃんって言われたんです。ドラミちゃんって、皆から愛されるキャラクターですよね? そんなドラミちゃんに似てるって言われて、すごく嬉しいです」と説明まで加えている始末。
 
さらに、マジで「ドラミちゃんみたいなカワイイ60歳になる」と思い込んでいる。
 
そうだ! 私は、コンプレックスと思っていた私の要素を、目指す愛されキャラクターにまで磨き上げることに成功したのだ!
そうしたら、どこへ行っても、自分をそのまんま出すことに違和感がなくなってきてしまった。
これがいいことなのかどうか、はわからない。
ただ言えるのは、とっても気持ちがいいってことだ。
自然体ってこういう感じかもね。自分らしく、とか本当の自分とは、とかいろいろ自分探しをしてきたけれど、結局は10代の頃に言われたドラミちゃんに戻ってきた。
決して、外見だけのことでなく、外身も中身もマルっと受け入れた時、私はドラミちゃんになった!
これからは、ドラミちゃんワールドの魅力全開でいく気満々!!
自信もってこのまま、人生を謳歌していこう! じゃなきゃ、もったいないよね。
 
 
 
 
***
 
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2022-04-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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