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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:浦部光俊(ライティングゼミ・4月コース)
 
 
Mac bookにiMac、それからiPad、どんどんと発売される魅力的な新製品。とってもきれいな画面に、流れるような操作性。ついつい欲しくなってしまいます。こんな道具を使ったら、ぼくの仕事、どれだけスピードアップできるのか、夢が広がります。
 
それに比べてぼくのパソコン、5年も前に買ったもの。だから、仕方ないと言えば、仕方ないのですが、やっぱり遅い。そろそろ買い替え時なのかしら、そう思いながら、こうして書いているのですが、ふと浮かぶ疑問があるんです。
 
それは、遅いのはパソコンなのか。ぼくなのか。
 
いや、確かにこうして「Note」に書くように、Web上に直接書く時には、タイピングのスピードに表示がついていけない時があります。そんな時は、ちょっとイラっとくるのは事実です。気分が乗って、どこまでも書き続けられる、そんな風に感じている時には特にそう。もう、このパソコン、お前のせいで、ぼくの書くのが止まっちゃうじゃないか、そんな風に思うのです。
 
でも、書くのが進まないのは、それだけが理由じゃないような。
 
だいたい、気分がノリノリのライティングハイ状態なんて、めったに味わったことがありません。それに、ぼくのタイピングスキルだって、大したことはありません。もしかしたら、Web上に書いているときの表示が遅いのは、パソコンのせいじゃない。Wi-Fiがたまたま渋滞していただけなのかもしれません。
 
実際のところ、ぼくの書いてる時間のほとんどは、書いて悩み、消しては悩みの繰り返し。筆が進まないのは、パソコンの能力とは、あまり言っていいほど関係が無いのかもしれません。
 
だから、今の遅いパソコンで十分じゃないか。時々やってくるWeb上の渋滞が気に入らないなら、自分でワードファイルを開いて書けばいい。そして、後からNoteに貼り付けたら、そんな方法で、充分、解決できてしまうわけなんです。
 
だから、「書くのが進まない」問題を解決したかったら、パソコンじゃなくて、思考のスピードをあげろ、と、言いたいところなのですが、現実的には、思考のスピードなど、そう簡単には上がりません。
 
だから、というわけでもないのですが、うまくいかない時ほど、視界を広く、押してもダメなら引いてみろ、ということで、ぼくの薦める解決方法、それは「紙に書く」ことなんです。スピードアップどころか、もっとゆっくり行きませんか、というわけです。
 
きっかけは偶然でした。ある日、スタバでネタ出しでもしようかなと、出かけたときのこと。席に着きかばんを見ると、スマホもパソコンもありません。家に忘れてきてしまったんです。
 
一瞬、取りに帰ろうかもと思いました。ただ、一度、家にもどったら、もう一度、出かけられる自信はありません。何かいい方法はないものか、かばんを探るとペンがありました。手にスタバのレシート。仕方ない、思いつくまま、言葉を書き出しました。
 
めんどくさいな、手を動かし始めてすぐに感じたのは、こんなこと。
 
当然ですが、手を動かさなければ書けません。スピードもゆっくりです。いや、早く書こうと思えば書けるんです。ただ、普段「ペンで書く」ことなど、ほとんどありません。だから早く書くと、どうしても字が汚い。殴り書きして、後から読めなければ意味がありません。ゆっくりと書くしかありませんでした。
 
すると不思議なことが起こったのです。アイデアや言葉がうまく出てくるのです。
 
ペン先に気持ちが集中するからでしょうか、落ち着いて目の前のやるべきことに集中できるんです。それに、ペンと紙がこすれる音、机からのコツコツという音も、なんだか心地いい。
 
加えて、ゆっくりとしたペンの動き、ぼくの思考スピードにぴったり。ペンが思考を連れてきて、思考がペンを動かしてと、まるでダンスでもしているよう。パソコンやスマホで作業をしているとき、いかに気持ちが先走っていたか、痛感しました。
 
どこに何を書いてもいい、というのも気持ちが軽くなりました。左から右、上から下、直線的なパソコン画面と違って、どこに何を書いても構わない、あとで線でつなげいい、そう思うと、気持ちに余裕が出ました。発想が自由になりました。
 
あれ、なんだかいつもよりもスムーズにまとまったかも、なんてレシートを見て感じたのは、この手書きメモ、ぼくの個性感が半端ない。やっぱりすべてが手書きだと、これは自分のものなんだ、という愛着がわくんです。そして、こんなに大切なもの、丁寧に扱ってあげなきゃ、きちんまとめて、世に出してあげなきゃ、と思えてくるから不思議です。
 
その後は、メモをワードに書きうつして、「Note」に貼って、と出来上がったのがこの記事。今はもうパソコン上の文字、手書きの個性感はなくなってしまいました。でも、改めて自分で読み返してみても、あぁ、これは自分のものなんだな、と感じられます。
 
それもこれも、あの時、ペンとレシートで書き始めたおかげなんです。だから、もうやめらません。いまどき、紙に書くなんて超ローテク、でも、あえてローテクに生きていく、これがぼくの生きる道なんです。スローライフ、スローフードなんて、言葉がありますが、今年度は、スローライティングで、心も頭も満たしていきたいです。
 
 
 
 
***
 
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2022-04-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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