メディアグランプリ

1年で乗用車1台分の学習費を投入してしまう現象に名前をつけたい


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:大西康恵(ライティング・ゼミNEO)
 
 
突然だが、2021年の年明けからこの春までの、学習講座への投入費用を計算してみた。
24+8+24+53+45+15万。
ざっくりではあるが、トータル約170万。シンプルなコンパクトカー1台を購入できる金額だ。
とてもじゃないが、家族には言えない。特に単身赴任中の夫には口が裂けても言えない。
墓場まで絶対に秘密だ。
(これを読んだ人もわたしの家族にはどうか内緒にしてほしい)
 
始まりは、ニュースサイトNewsPics主催のビジネスパーソン向け講座「NewSchool」への参戦だった。2021年1月27日。ここから全てが始まった。
 
私が参加した講座は「ブランド・マーケティングPJ」。ブランディングとマーケティイング両面からの事業づくりを学ぶものだった。元電通のブランドストラテジストが実務で実践してきたノウハウを学べる。
3ヶ月の講座。途中、上場企業への新規事業案プレゼンチャレンジを挟みながら、最後は、各々3ヶ月かけてブラッシュアップしてきた事業プランのプレゼンで、幕を下ろした。
 
普通はここで学習を終了し、あとは実践するのみ、となるはずだろう。
しかし私の場合はなぜかここでスイッチが入ってしまった。
 
この情報社会、さまざまな情報が無料で大量に手に入る時代において、有料講座は「目玉がらんらん輝いてしまうほどおもしろい」のだ。そしてとても生産的だ。
 
無料の情報から本当に有益な情報、期待以上の情報を得るのは至難の業だ。莫大な情報を調べ漁る時間と労力、そして、信頼性が担保されていない情報の群れからクリアな情報を目利きする力も必要になる。普段慣れ親しんでいる分野であれば目利きも調査も難なく行えるが、ググって見る情報のほとんどは、わからないこと、今から知るべきことだ。目利きなんてできるはずもない。
 
それでいて有料講座は違う。
募集時点から情報の精度が保証されているものがほとんどだ。
そして、そこにはゴールまでの物語も用意されている。受講生はシナリオ通りに進んでいくだけで感動のゴールにたどりつける。そんな筋書きつきだ。
 
私はその効率的で感動的な物語にまんまとハマってしまった。
きっともう一生抜け出すことはないだろう。
 
有料講座のうまみにハマるきっかけとなった講座を含め、NewSchoolの講座を3期連続で受講した。3期目ともなると、講座受講時の緊張感もほとんどなくなる。他の受講生の目を気にせず、講師に妙な気も使わず、講座内容に思いっきり集中できる。
最初のブランドマーケーティング講座から始まり、1冊の本を受講生同士の対話を通して3ヶ月かけて読み解く読書ゼミ、そしてインフォグラフィック制作の実践講座と、2021年10月初旬までを存分に駆け抜けた。
 
すっかり物語依存症となってしまった人間がそこで止まるはずは、もちろんない。
 
次のドラマは、経営塾だった。そして同じ主催者から同時開始していた戦略思考の講座との、まさかのW受講。そんなやつはみたことがないと、キックオフ当日、主催側までがざわめいたのを覚えている。
 
そりゃそうだ。当の本人もザワザワざわついているのだから。
 
経営塾と思考力トレーニング講座は、2021年10月からの1年間。物語依存症物語の幕が開けた2021年1月から数えて、実に22ヶ月も、脳に汗をかいて学び続けることになる。脳みそどころかお財布も汗びっしょりだ。
 
経営塾と戦略思考講座でいよいよ家族に言えないレベルになってから、さすがに自分でもやばいと感じ始めた。火曜10時のアクティブで感動のドラマのはずが、木曜10時の、こじれた大人たちの複雑な人間ドラマになってきた気持ちだ。
 
私はなぜこんなにも学習に依存してしまうのだろうか。
この現象に名前をつけたい。
 
 
そもそもの有料講座受講の目的は、実践ノウハウを学びながら、ついでに事業づくりを進め、事業をスタートさせたい、というものだった。
地元で興したい事業がある。しかしその進み方がわからない。そこで白羽の矢を立てたのがブランドマーケティング講座だった。
 
ブラッシュアップしながら少しずつ形を変えているが、ブランドマーケティング講座で作ったプレゼン資料は、今でも事業案のベースに使っている。講座で学んだフレームワークや視点は、事業づくり以外のさまざまな場所でも効いている。
 
続く読書ゼミで学んだ対話の仕方や、インフォグラフィックでの学びも、受講前と今とを比較したらとんでもない変化がある。満足度でいったら、投資対効果500%である。
 
しかしどうだ。
肝心の事業づくりは完成していないではないか。
これは一体どういうことか。
 
そして今、当初の目的はどこ吹く風で、天狼院書店のゼミに大量参戦している。
このライティング講座に、1シートリーディング読書ゼミに、ハードワークギルドに、時間術ゼミ。3月4月から開始の4講座を同時受講だ。
間接的な言い訳はたてられるが、これらの講座は事業づくりには直結するものではない。
 
経営塾までは、これは事業づくりが目的と、異常な依存癖にも自分なりの納得感はあった。しかしもうそれは通用しない。
もはや、有料講座受講が「趣味」なのだとしかいいようがない。
 
私が有料講座に求めているのは、事業完成でも、効率でも、感動でも、物語でも、一緒に歩く仲間でもないのかもしれない。ただ有料講座で「はぁー!」「なるほど!」と強烈な知的好奇心を埋めたいだけなのかもしれない。
 
受講してきた講座には共通点がある。どの講座にも、えぐい量の課題がくっついていることだ。
私にはMの気質がある。「苦しみこそ喜び」と思っているフシがある。
「課題が、課題が」とあたふたしながら、課題で学びを昇華させながら、講座に費やす時間と苦しみを最大限引っ張りたいのだろう。
学んでいる時間が好きだから、課題のプレッシャーが喜びだから、趣味だからとしか言いようがない。
 
しかしだ。
そこに喜びがあるとはいえ、ほんの1年ちょっとで乗用車1台分の費用を投下する行為が「趣味です」とは言いたくない。
 
だから、どうか。
この現象に名前をつける有料講座を開講してほしい。
できればミニカー1台分で。
 
 
 
 
***
 
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2022-04-27 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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