メディアグランプリ

星空と焚き火と薪火料理と


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:早川実花(ライティング・ライブ福岡会場)
 
 
「特賞!! 当たりですーー! おめでとうございます!!!」
その瞬間、ベルの音が甲高く鳴り響いた。
 
10年程前に、私はある薬局のくじ引きで、特賞のペンションペアチケットを当てた。
くじ運はいい方だという自覚はあったが、この特賞がものすごいご縁だとはその当時は気づかなかった。
 
それが、山小屋Holahoo(ホラホー)との出会いだった。
Holahooはドイツ語で「ヤッホー」の意味。
当時は先代が経営されており、違う屋号だったが、今も昔もその心地よさは変わらず。
 
ホラホーとのご縁は約10年前からずっと続いている。
1年に3回泊まる年もあった。平均すると、1年に2回ほどなので、訪問回数は20回を超える。それくらい、ハマっている。
 
ホラホーの何にハマったのか。
これからもずっと通い詰めたい大好きなお宿なので、お気に入りポイントはたくさんあるのだが、大きく分けて二つ、ご説明しよう。
 
 
まずは、その景観、環境の良さ。
南阿蘇村という自然豊かなところにあるため、空気も水もとても綺麗で、そこにいるだけで自らが浄化されている気がする。
朝は周辺を散歩する。鳥の鳴き声だけが聞こえる。なんとも贅沢な散歩である。
 
山小屋風のロッジの外には小さな森があり、注文すれば晴れた日には、焚き火をしてもらうことも出来る。
みんなで焚き火を囲んで、コーヒーと焼きマシュマロ。
その日に初めて出会った人とも、不思議とその空間で打ち解ける。
 
昨年、仲の良い友人とホラホーを訪れた。その時は雨上がりで焚き火が出来なかったのだが、外に出てみると満点の星空が広がっていた。
みんなで地面に寝転んで星空を見上げて……。
ものすごくいい思い出になったし、今でもその星空の話が話題に出るほどだ。
 
 
そして何と言っても、凄すぎる食事のクオリティ。
以前は本格的なフレンチが供されていた。オーベルジュスタイルなので、お風呂上がりのラフな格好でフレンチを楽しむことも出来る。
現在は、ガラス張りの薪火キッチンが新設され、シェフが薪火で調理する様子をみることができる。
毎回ちょっとずつ、季節を取り入れたりでメニューは変わるのだが、私のお気に入りメニューをご紹介したい。
 
「前菜」
色とりどりの地元野菜などを、カラフルなソースと合わせながら楽しむ前菜は、目にも楽しく、これから出てくる料理への期待が高まる。
 
「あか牛のコンソメスープ」
私は毎回、これのお風呂に浸かりたいと呟き、五臓六腑に染み渡る優しいお味を楽しんでいる。ジビエのコンソメスープの時もあるのだが、毎回味が違って、これもまたリピーターの楽しみ方かもしれない。
 
「じゃがいものハーブバターソース」
薪火でローストしたホクホクのジャガイモに、ソースを絡めて食べる。このソース、じゃがいもだけでは無くならない程たっぷりなので、天然酵母のパンにつけて食べる。夫はこれが本当に好きで、毎回お皿に何も残らない。まるで洗った後のお皿状態になる。
 
「茄子のイマムバユルドゥ」
イマムバユルドゥはトルコ語で「坊さんの気絶」
まさにお坊さんが気絶するほど美味しいその料理に、私は気絶……はしなかったが、思わずシェフにそのレシピを聞くほどだった。
味付けもさることながら、その茄子のジューシーさに虜になり、ホラホー最寄りのスーパーでその茄子を大量購入して帰宅したほどだ。
 
「生ハム」
裏の小屋で燻製された生ハム。ついに生ハムまで、作られるようになった。
話が少し逸れるが、こちらのシェフ、実は“リアル山男”なのである。山にも精通されていて、ホラホーに泊まった際に近くの山について質問してみると、いろんなお話が聞けるかもしれない。ちなみに筆者はそんなに山に興味がないので、質問したことは実は無いのだが、ご興味ある方は是非。
そんな“リアル山男”が作る、優しい味わいの生ハム。こちらも是非、一度賞味してほしい。
 
「薪火料理」
先日伺った際に、良い猪肉が手に入ったからと、薪火で焼いて出してくれた。
今まで食べていた猪肉とは一線も二線も画すようなその美味しさに、私は悶絶した。
牛では無い。豚でも無い。でも、臭みも全くなく、味わい深いお肉だった。なんとも、脂が甘かった。猪肉の概念が、完全に変わった瞬間だった。
 
「朝食」
そして、最後にホラホー料理を語るのに外してはならない、朝食。
毎回、朝起きるのが楽しみでならない。
ワンプレートに自家製ドレッシングのサラダやスクランブルエッグ、小屋で燻された自家製のベーコンなどが載っている。
まぁるいパンをくり抜き、その中にスープを入れて出されるのだが、スープをすくい終わり、スープが染み込んだパンをちぎりながら食べるのが最高なのだ。
でも、これを食べると、あぁ、ホラホーでの一泊が終わろうとしているなとちょっぴり寂しくなる。
 
熊本は南阿蘇村にある、山小屋Holahoo。
 
10年前、くじで特賞を引き当てたのは、もはや必然だったのだと今でははっきりそう言える。
立派なホラホー中毒になった私と夫は、次はいつ行けるだろうと楽天トラベルを眺めては今日もホラホーに思いを馳せる。
 
 
 
 
***
 
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2022-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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