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その姿勢、いい姿勢ですか?


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記事:大塚 久(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「私姿勢が悪いんです、どうしたら背筋を伸ばせますか? 」
 
僕の職業を明かすと必ずといっていいほどいただく質問だ。あなたも一度は思ったことがあるんじゃないだろうか? 僕自身も「自分は猫背だ」と思っている。そして何度も猫背を直そうと背中を伸ばすが長続きしない。正直言って、いい姿勢ってきつくないですか?
 
そもそも「いい姿勢」ってなんだろうか? 僕は理学療法士という資格を持ちリハビリの仕事をしている、その中で姿勢を良くしたり、歩けるようになるための訓練を行う。養成校では教科書の中で、
 
「頭のてっぺんと、耳の穴と、肩と、太ももの外側と、外くるぶしが一直線になっている状態がいい姿勢」
 
と習う。
 
一般の人なら壁に背中をベタッとくっつけて真っ直ぐになった状態がいい姿勢だ、と聞いたことがあるんじゃないだろうか?
もちろんこれはいい姿勢で間違っていないのだが、正直、この真っ直ぐな姿勢って長く続けるのはきつい。よく言われるのが「筋肉がついてきて慣れればきつくない」と言われるが、その筋肉がつくまで続けることは難しいし、「きつい」ということは今の自分にとっていい姿勢ではなく、「きつい姿勢」なのだ。
 
 
いい姿勢って天気みたいなもので、そのときそのときの状況によって変わる。例えば今日の天気が雨だったとしよう、今日が海にデートに行くなら悪い天気になるし、ずーっと晴れが続いて水不足になっている状態だったらいい天気になる。他にも雪が降った時はスキー場だったらいい天気だし、首都圏だったら交通網が麻痺してしまう悪い天気になる。その時の状況によっていい悪いが決まるのだ。
姿勢もこれと同じで、本当に真っ平な道でただ立っているだけなら先ほどの真っ直ぐな姿勢がいい姿勢になる。これが下り坂の状態なら少し後に傾いたのがいい姿勢になるし、上り坂なら前のめりがいい姿勢になる。何かあった時にすぐに動けるように準備が必要な時なら椅子に浅く腰掛けて少し前のめりぐらいがいい姿勢だし、ゆっくりと2時間映画をみる時なら椅子に深く腰掛けて体を背もたれに預ける方がいい姿勢になる。
 
今までイメージしていた、いわゆるいい姿勢は「体がまっすぐかどうか」が基準になっていたが、そもそも体がまっすぐかどうかはいい姿勢に関係ないのである。
 
では、いい姿勢の基準は何か? それは
 
1. 「頭」がまっすぐかどうか
2. 体に力を入れていないか?
 
の2つである。
 
頭がまっすぐかどうかをもう少し詳しくいうと、前から見ても、横から見ても目線が平行かどうかである。
前からの状態は分かり易い、単純に目の高さが同じかどうかだ。右目が高ければ頭は左に傾いているし、逆が高ければその逆だ。頭がどっちにも傾いていない状態がベストだ。
横から見た場合は、上目遣いなら目線は下から上、見下すようなら目線は上から下、その中間で見下しても上目遣いでもない状態がいい姿勢になる。
 
なぜまっすぐがいいのかというと、頭は外から入ってくる情報を処理しているからだ。スマホのカメラを想像してもらえると分かり易い、スマホ自体が頭、カメラが目、映っている画面が脳に入っている情報だ。スマホを左に傾けると映っている画面は斜めになる、頭が傾くと脳に入ってくる情報も斜めになってしまうのだ。頭をまっすぐにすれば入ってくる情報もまっすぐになる。どっちの情報の方がいいかは当然まっすぐの情報だろう。
 
そうなると一つ疑問が出てくる、先ほどのいわゆるいい姿勢でも頭はまっすぐなのだ、そこで大事なのが2つ目の体に力を入れてないか? だ。
 
壁にピタッと背中をつけたいわゆるいい姿勢を取ろうとすると首の後や喉の辺りに余計な力が入って苦しくなる。これではいい姿勢にはならない。いい姿勢はどこにも無理に力が入っていない状態で頭がまっすぐなのが大事なのである。
そしてこのどこにも無理な力が入らない状態はその時の状況によって変わる。ぜひ頭をまっすぐに保った状態でどの位置に体を持っていったら無理な力が入らないか探ってみてほしい。実はこれがバランスボールにならなくてもいい、どこでもできる効果的なバランスの訓練になる。
 
いい姿勢ってその時の状況によって変わる、曇りを晴れにできないように、背筋を伸ばそうとしてもできない。どうにもできないことを追い求めるより、目線をしっかり目的の方向に向けて、その時の状況に合わせて柔軟に対応するのが力の抜けたいい姿勢なのである。
 
 
 
 
***
 
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2022-05-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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