転んでもタダでは起きぬ
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
記事：工藤洋子（ライティング・ゼミNEO）
先週の週末、三連休の日曜日のこと。
朝起きると自宅のネット回線が不通になっていた。
電源の抜き差しリセットなど色々試したけど、どうやら機器の故障ではないらしい。NTTに連絡すると、修理に来れるのは木曜の午後だという。
そんなひどい！
これから4日も先だなんて。
今週はリモートの案件が毎日入っているというのに･･････
絶望的な気分でスマホ経由のテザリングを試すが、我が家は田舎の山の中で契約している楽天モバイルの電波は悲しいほど微弱だった。
遅い、遅すぎる。
これではZoomで仕事なんてできるわけがない。
仕方なく車で5分ほど下って、ふもとまで降りる。
連休の誰もいない市役所の駐車場で接続を試すと、そこそこの速度が出た。5Gの高速エリアにはうまく車を駐車できる場所がないのは残念だが、これなら平日でも怪しまれずに車で仕事ができるだろう。
とりあえずほっとした。
それにしても我ながらインターネットが常時自宅で接続できる、という環境にどっぷりと頼り切っているのがよく分かった。もともとネットはよく使っている方だが、コロナ以降は仕事もすっかりZoomでのリモートになっている。仕事の資料も以前は紙で送られてくることが当たり前だったのに、今ではパソコンでファイルをダウンロードするだけで印刷することも少なくなった。
仕事だけではない。
以前は遠いから、と講座を受けることさえ考えられなかったような憧れの先生の講座が通信で簡単に受講できるようになった。時間があるときに見るのはTVではなく、Netflixなどの配信サービスだし、朝のエクササイズはYoutubeの動画を見てトレーニングしている。Youtubeなどちょっと再生しただけで通信量を消費してしまう。ネットの接続量が制限される状況になっただけで何もかも思う通りに行かない。
家族だって大いに困っている。
高校生の息子はN高という通信制の高校に行っており、動画授業を観て毎月レポートを出さなくてはならない。もっとも本人はネットが不通という大義名分を手に入れて喜んでいる節もあったが･･････それにしてもYoutubeなどが見れないという点に関しては私と不便さは同じだ。夫だって日中はいないけど、帰宅してからネットに接続しない日はない。
これは、ちょっと対策が必要ではないだろうか？
これがひとり住まいだというなら引っ越せばよいのだろうけど、結婚して夫の実家のそばに一戸建ての家を建てているのだから、そうはいかない。そもそも結婚当初はADSLでさえ繋がるかどうか、というぐらいだった。まさか光回線が来るなんて夢に思っていなかった。だからここで不通になったからといって文句を言ってはいけない、と思っている。
NTT様、こんなとこまで光引いてくれて本当にありがとう！
ならば、やはりどうにかしてモバイル通信の手段を持つしかない。
老舗のポケットWi-Fiなどのサービスを提供しているところも結局はauもしくはドコモの回線を使っているので、そういった大手の回線にeSIMで接続できるように回線契約を増やすことにした。
通常、通信会社と契約するとSIMカードを提供されて、それをスロットに差し込んでスマホやタブレットが通信できるようになる。eSIMというのは、そういった物理SIMではなく、スマホに最初から搭載されている仮想SIMのようなもので、契約をすればその場で使えるようになるものだ。
NTTが来るのは木曜の午後。
その午後にちょうど仕事が入っている。予定を変更すれば修理の日がそれ以上先になってしまう、とあえてそのまま最短の予約にしていたので、それより前に他に繋がる手段を手に入れられるに越したことはない。
神様、仏様、eSIM様！
どうかマチュピチュとあだ名を付けられた我が家にもモバイルでまともな接続をさせてください！
そう祈りながら自宅から繋いでみると･･････できた！
速度は必要十分、ふもとから接続するほど速くはないものの、Zoomで繋ぐこともできるぐらいの通信速度だった。
しかも物理SIMに比べて、eSIMの方が追加の通信容量がかなりお得だということも分かった。これで光回線が死んだ時も最低限の条件は満たすことができるし、外出した時にも通信に不安は覚えないで済む。これで本当にいざというときも安心だ。
やっぱり、人間って差し迫る事情がないとなかなかバックアッププランを立てないように思う。まさに切羽詰まる状況まで追いやられないとやらない。これでは本当にいざという出来事が起こった時に対応できないな、と今回の件ではひとしきり反省することになった。
結局、我が家の光回線の不通の原因は、どうやらカラスのせいだったらしい。
おのれカラスめ！
でも今回の件のおかげで自宅の固定回線が不通になったときのプランBができたのだから、あまりカラスに文句を言ってもいけないかもしれない。そう考えると、複雑な心境だ。
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