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生きづらい私が見つけた解決方法とは?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:紗矢香(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
子供のころから心配症だった。いつも布団に入ると明日のことが気になって眠れなかった。
ささいな事ならだれでも考えるだろう。
例えば、「明日忘れ物をしたらどうしよう」とか。
それが私の場合、極端だった。
「明日親が死んだらどうしよう」「家が火事になったらどうしょう」
「神様、どうかわたしを助けてください」と布団の中で祈っていた。絶対とは言いきれないが、ほぼありえないことに毎日のように悩まされ、寝るのに1時間以上もかかっていた。
 
中学生になると、人の気持ちに敏感なことに気がついた。
「この人、今怒っている。話しかけない方がいい」
「この人は、わたしのことあまりよく思っていない」
人の表情や目線から、意識していなくても心にずかずかと心情が入ってきた。見なくてもいいことまで見えてしまい、落ち込んだ。人の顔を見ることが出来ず、人と話す時も気を使い、人の顔色をうかがいながら生活していた。
ホラーや怖い話、暴力シーンなどが苦手で、いやな映像や出来事に遭遇すると、一日中、頭から離れず、気分が悪くなることもあった。
好奇心は旺盛でいろいろなところに行ったが、人込みは苦手でよく頭痛がしていた。
 
これまでは、それが普通なのだと思っていた。
ただ疲れやすいし、思い込みが激しいだけだと思っていた。
自分が人と違うのではないかと思ったのは、本当に最近になってからだ。
 
「私はなんでこんなに神経が磨り減るくらい心配で考えこんでしまうのだろう」
「人の気持ちに気づきすぎてしまって、人間関係がうまくいかないのか。これは性格だろうか。病院にいくべきなのか」
そんなことを考えていた時のことだ。
インスタグラムを見ていたら、ある言葉が視覚に飛びこんできた。
 
「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン/Highly Sensitive Person)」
生まれつき敏感で、周りからの刺激を過度に受けやすい「繊細」な人のこと
 
アメリカの心理学者 エレイン・N・アーロン氏が1996年に提唱したものだ。
 
まさにわたしのことではないか。そこでHSPのセルフチェックをやってみた。
簡単に書くと以下の通りだ。
 
1.大きな音、強いにおい、鋭い光が不快か
2.どんな失敗が起こるかを考えることにかなりの労力を費やすか
3.暴力シーンなどに影響されやすいか
4.涙もろいか
5.他人と2.3時間いると疲れるか
6.誰かの怒りを感じると自分に向けられたものでなくても影響をうけるか
7.よく考えてから動くか
8.社交の場にいくと疲れるか
9.突然訪問されるのは好きか
10.まわりでなにが起きようとも影響を受けないか
 
ほぼ当てはまっていた。
診断結果は、「あなたはHSPの可能性があります」だった。
私はショックというよりは、まさしく私のことだと思って嬉しくなった。
HSPに関してもっと知りたくなり、図書館で本を読みあさった。
「繊細さん」という本も読んだ。読んでいるうちに、私はHSPの中でもHSS型ということが分かった。
HSS型は、人一倍繊細なのに、刺激を求める特徴があり、HSPより疲れやすい。
その通りだった。
 
HSP気質の人は、5人に1人ぐらいの割合で該当するとのことだ。
病気ではなく気質や能力だった。一生お付き合いしていかなければいけない。
 
しかし気落ちすることはなかった。どの本にもうまく生かせれば、優れた能力を発揮できると書いてあった。
人の気持ちがわかりすぎるのは、悪い事ではない。その人に寄り添えるし、悩みを聞いて共感できるのだから。ただ入り込みすぎると、感情移入して自分の心をコントロールできなくなる。ほどほどにしないといけない。だから最近は、どんな人とも腹6分ぐらいの付き合いをするようにしている。
心配症なのは仕方がないが、自分で考え方を変換すればいいと思うようになった。
例えば、「仕事がなくなったらどうしょう」と思ったら、「大丈夫、なんとかなる」と自分に答えてあげるのだ。その繰り返しを毎日頭の中でやるようにした。
「子供が帰るのが遅いが大丈夫だろうか。何かに巻き込まれたりしていないだろうか」
「大丈夫、ちゃんと無事に帰ってくる」
何度も何度も繰り返す。時には、自分に負けてしまうこともあるが、以前ほどではない。
慣れたら、そこまで落ち込まずに回復できるようにはなっていた。
 
怖い話や、ニュースはなるべく見ないようにした。それでも今の情報社会の中、ふいに入ってきてしまうこともある。そういう時は、すぐに自分の好きなこと(例えば本を読むこと)に没頭したり、ホットヨガに行ったりして、気分転換を積極的に図るように心掛けた。
 
自分がHSPであると自覚することで、自分のパターンにすばやく対応できるようになってきたのだ。
インスタグラムでは、#HSPで検索すると記事がいくつも出てくる。HSPの人向けの助言や楽になる言葉を読むだけでも、私と同じ人がいると思えて安心した。
 
HSP気質で悪い事もあるがいいこともある。それもすべて自分なのだ。
自分が心地いいと思う事や、楽が出来ることはなるべく取り入れて、ストレスにならないように上手に付き合っていくことが大事だ。
こうして書くことも、頭の中でモヤモヤしていたことや、くすぶっていた思いを吐き出すことができるのですっきりできる。
 
自分のことは自分で解決できる。それができればベストだ!
 
※参考 鈍感な世界に生きる敏感な人たち イルセ・サン(著) 枇谷玲子(訳)

 
 
 
 
***
 
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2022-07-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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