メディアグランプリ

社外活動を奨励せよ!

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:川尻沙織(ライティング・ライブ福岡)

 
 
7月上旬の、待ちに待った日曜日の夕方。意気揚々と授業を受ける私に、カメラをむけて、その人は言った。
「フルタイムで仕事して、こういった場にも参加して、大変ではないですか?」
テレビ取材の入った、天狼院福岡ライティングライブ会場での出来事だった。
 
まただ、と一瞬、私は息を呑んだ。
仕事以外に、何かをしているとなると、必ず聞かれる定番の質問である。
特に、3人の子育て中であり、社会的に家事全般を担うとされている女性である私は、よくこの質問をされる。
 
ちなみに、こう聞かれるとき、私の脳裏にはこの質問が変化球となってこう届いている。
「アナタ、余計なことに気力体力削ってないで、仕事に100%費やすべきじゃないですか?それでなくても子育て中の社員として、会社にフルコミットできてないだろうに」
はたまた、
「仕事してるだけでも、子育てに手を抜いてるんだから、こんなことしてる場合じゃないでしょう。もっとお子さんに向き合う時間、とったら?」
我ながら、ものすごく捻くれた解釈をしていると思う。
決して質問の真意や裏を読んでいるのではなく、私の中の不安がこの質問をこう解釈しているのだと思う。
私って詰め込みすぎる? 欲張りなのか? 休養も大事よね。他の人たちは、もっとゆったり過ごしているってことなのかしら。私、なんだか、ガメツイ……?
 
確かに、時間はない。子どもは小4を筆頭に3人いて、末子は1歳になったばかりだ。
通勤時間は片道1時間半で、新幹線を使っている。テレワークが頼りだったのが、基本的には出社が必要な部署に配属になってしまった。
雑誌やテレビ番組が見せてくる「丁寧な暮らし」といったものからは程遠い生活をしている。
料理に関して言えば、手作りのおかずを冷凍してお弁当に詰める、みたいなことはなくて、冷凍食品バンザイだし、外食も多用しているし、決められたメニューに沿って材料が届きちょっとした調理で食卓が整うサービスも利用している。
掃除は最低限でも、少なくとも私は、困らない。綿埃ふわふわなフローリングも忙しい時には仕方がない。ふわふわしていてちょっとファンシー、もしくは砂漠に転がる枯れ草のボールみたいで哀愁があって良い。
洗濯は、乾燥までしっかりと機械がやってくれる。洗い方が難しい服は持っていないか着ない。最近はノンアイロンのシャツなども種類豊富で大変素晴らしい。
子育てに関しては、例えば習い事などは無理強いせず、子どもの意思を最大に尊重している。つまり、通わせていない。送迎で忙しいとか、発表会や遠征とは縁がない。
 
 
こんな感じで、丁寧な暮らしはできていないけれど、やりたいことには全力で取り組んでいる。
例えば、天狼院書店のライティング・ゼミに通うといった学びの場としての社外活動は、会社の人に言わせれば、会社の支援する研修でもいいだろうに、わざわざ自費で休日に通うなんてどうかしていると思われるのかも知れない。しかし、自分で選んだ学びの場に、自ら費用をかけて通えることはこの上ない幸せだ。研修会社が準備した講師ではなくて、本場の、本物の人から学べることも面白い。
社外のボランティア活動では、講演会を主催するという経験をした。やってみると講演会は参加するより開催する方がずっと良いと分かった。座って話を聞くよりも、主催者には講師と直接対峙するという特権がある。講演依頼から、出演料の交渉、講演内容の打ち合わせ、事後のアンケート共有と振り返り、打ち上げ、などなど、尊敬する講師の方と直接やりとりができるということは、ずっとずっと学べることも多い。
そして何より、社外活動では、いろいろな目的を持った職種や年齢も様々な人たちが全国から参加してるため、今まで出会えなかった人たちと同じものを学んだり、同じ目的で活動したりすることができる。他業界の知識が増えるとまではいかなくとも、自分の働く業界や会社の変な慣習や思考の癖には気づくきっかけがたくさんあり、自分についての理解が深まる貴重な場になる。視野を広げ、新しい視点を得られる。
 
「ビジネスチャンスとして、他業界とのつながりが欲しいんだけどね……」
職場の偉い人が難しそうに話していたが、私にはその解決方法が簡単に思い浮かんだ。社員の社外活動を奨励せよ! 内容はなんでもいい、意欲を持って活動したいと思えるようなものを本人が自由に選んで、会社はどんどん応援したら良い。社外活動で休養時間が減って、本業に支障をきたすなんて、考えなくて良い。社員が丁寧な暮らしができなくて、仕事の質が下がるなんてことにはならない。
実際に、私が社外活動を始めたのは、仕事が退屈でやりがいを感じられないところからだったが、その社外活動の出会いや経験を活かしながら、本業に新しい取り組みをどんどん取り入れることができた。社外活動での学びを活かして楽しんで取り組んだ仕事が、新卒採用の看板となるようなプロジェクトになった。さらには、社内表彰される案件が生まれた。社外活動のやりがいの感覚を本業に取り入れてみた結果だったが、これは紛れもなく、仕事以外のことをたくさん楽しんだ結果だと思っている。
ということで、
「フルタイムで仕事して、こういった場にも参加して、大変ではないですか?」
への回答は、以下のようになる。
「私が仕事を楽しめているのは、社外で思いっきり楽しんでいるからです!」

 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2022-08-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事