音楽やスマホばかりで良いのか
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記事:赤羽利輝(ライティング・ゼミ6月コース)
「セミの鳴き声が増えたな」
僕はウォーキングをしているある日、セミの鳴き声が大きくなっていることに気が付いた。また、夏ならではの蒸し暑さや雨上がりの匂い、仕事なのか汗をかきながら道を歩いている人々がいることも同時に感じていた。
僕はそれらから夏の季節感を強く感じ、夏は何をしようかと心を躍らせた。それと同時に、新型コロナウイルスの感染対策で外出の自粛をしないといけなくなるのかと寂しい気持ちになったのである。
僕は五感を通じて、夏という季節を感じ、今後の予定についても妄想を膨らませていたのである。
最近、外出先で様々な人をみると、外出場面にイヤホンで音楽を聴いたり、スマートフォンを操作したりと、周囲の環境や風景を気にする人がほとんどいないのだと感じる。実際、僕自身もそうだった。外出したらワイヤレスイヤホンのノイズキャンセリング機能を使って、外部の音を遮断して音楽を聴いていたし、何かあればすぐにスマートフォンの画面とにらめっこして、周囲の環境や風景など微塵も気にしていなかったのである。
ある日、ウォーキング中に音楽を聴いていたのをやめて周囲の環境や風景に目を向けていると様々な発見があることに気が付いた。僕はいつもウォーキングをする時や出勤する時などは、川沿いの道を歩くことが多い。そこで気づいたことは、冒頭に書いたような季節感を感じることのみならず、川から鯉の跳ねる音が聞こえること、ある岩の上に亀がいることが多いこと、野鳥の鳴き声が聞こえること、昔あったお店がつぶれて新しいお店が建っていること、最近建ったマンションの周辺がけっこうきれいだったこと等、様々だった。それらを感じるのがとても楽しく、気分転換にもつながったのである。気分転換になると気持ちも頭もスッキリとして、集中力が増し、勉強や読書、やらなければならない作業などもより捗るようになったのである。
音楽を聴くのも気分転換になるし、スマートフォンを弄るのも非常に楽しいことだろう。ただ、それは暇つぶしや自分の世界に入り込むには良いが、現実世界の自分の周囲に目を向けることができるかと言うと、難しい場面が多い。本来、周囲の環境や風景等を感じるべき、視覚や聴覚、嗅覚、触覚、味覚といった五感のうち、音楽で聴覚、スマホで視覚や触覚がとられ、またそちらに注意を向けることで、その他の感覚も感じづらく、感じていたとしてもいちいち気にしていることもなく、必要でもなんでもない情報として処理をされてしまうだろう。
それは、非常にもったいない。先ほども書いたように、外出で五感をフル活用することで、様々な発見や気分転換、さらには作業効率の向上までできるのである。これを使わない手はないだろう。
僕はこれに気づいてからは、ウォーキングが楽しくなってきた。元々、運動不足もあり、なんとなく初めてみたウォーキングだったのだが、正直やめても良いかなと思いながら重い腰を上げて、ウォーキングに出かけていたのである。僕は中学・高校とバドミントンをやっていて、相手と試合をしたり、周囲の仲間と切磋琢磨するといったスポーツは大好きなのだが、誰かと直接競うわけでもないウォーキングは僕自身あまり性に合わないのではないかと感じていたのだ。
そんな思いを抱いて、ウォーキングを僕はしていたのだが、五感で感じるようになると、そもそもウォーキングで運動をしなきゃという認識が変わった。それは、今日はどんなことを感じることができるだろうかと思いながらウォーキングへ行くことになり、運動をするために外出しているという感覚ではなくなったのである。こうなると好循環で、今まで3日坊主だった僕が、ウォーキングを今でも続けることができているのである。
みなさんも、音楽やスマートフォンを弄ることは多いだろう。決してそれは悪いことではなく、何か必要な情報を得ようとしたり、自分自身が楽しむものだったり、自分の世界へ入り込むためのものだったりと様々な理由があるだろう。ただ、そこだけにとらわれずに改めて、今、自分の周囲の環境や風景がどうなっているのかなどを感じてみるのも新しい発見につながり、楽しさを感じられるのではないだろうか。
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