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モルックとコミュニティ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:石橋香織(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
町内会のイベントや学校のクリスマス会など地域のイベントの幹事になった時、何をしようかアイデアに困ったことはないだろうか。ビンゴ大会やクイズ大会がお決まりだが、ちょっと捻ったアイデアとして、モルックはどうだろうか。
 
モルックとは、フィンランド発祥のアウトドアスポーツで、ビリヤードとボッチャを織り交ぜたような競技である。モルックという投げる棒を使って、スキットルという12本並ぶ木製のピンを倒す。モルックを投げて、倒れたスキットルの内容によって、点数が加算されて、50点ぴったりになった方が勝ちである。
 
モルックと検索してみると、最初に出てくるキーワードは老若男女で楽しめる競技であることだ。身体能力がほぼ関係ない。モルック棒をスキットルに向けて投げるだけである。ボーリングとは違って、倒れたスキットル棒は機械的に誰も捌いてはくれない。地面に倒れた棒を手でその場に立たせる。何度か投げて倒してを重ねていくうちに、かなりの飛距離が必要になってくる場合もある。ただ、それを除いては、早く走れる必要もないし、重いものを持ち上げる力も必要ない。球技スポーツのセンスもなくていい。それこそ、小学生の方が格段にうまい場合が多々見受けられる。高齢の方でも楽しめるし、学生らしき人が参加しているのもよく見かける。
 
競技にしては単調で物足りなさそうと思われるかもしれない。いや、モルックは、実は戦略的思考が必要な競技である。モルック棒をただ投げるだけと書いたが、倒れたスキットルの内容によって、戦局はころころと変わっていく。スキットルを複数本倒した際にはその倒したスキットルの数、1本倒した場合は、その棒に書かれている数字が加算されていく。
そして、その戦いを時折面白く変化させるのが、50点ぴったりでないと上がれないルールである。50点を超えてしまった場合は、その半分25点に戻ってしまう。あと何回投げて何点であがるかという戦略を練る必要が出てくる。例えば、今30点とする。10点のスキットルを3回でもいいし、12点と9点を2回倒すでもよい。時には複数の棒を倒すことを交えながらでもよい。ただ、最後に5点取ればいい時に5点を狙って、その隣の8点を倒してしまうとドボンである。
 
また、秀逸な点は、棒を倒すのが上手くでも下手でも一緒に楽しめることである。多くのスポーツの場合、その人の技量が競技を楽しむ上で左右する。テニスだって、下手な人とやるより同じぐらいの技量の人とやる方が、試合の内容もより楽しめるものである。
このモルックという競技は、お互いの倒したピンの位置が次の一手に影響する。例えば、相手があと8で終わる場合、8のピンの近くに10を近づける。そうすると、8を狙うのはリスクが高すぎるため、他の終わり方を相手は考えてあともう1回投げることになる、といった具合だ。いろんなスポーツがあるが、お互いのレベルに全く関係なく、勝敗をコントロールできるスポーツはなかなかない。
 
そして、このスポーツは、個人でもペアでも4−5人の団体でも可能である。何度か試したが、個人よりもペア以上の方が断然楽しい。戦略が必要なので、相談しながら、次の手を考える。その一手がうまくいってもいかなくても、次を一緒になって考える。
友人と一緒にするのももちろん楽しいが、全く見ず知らずの人でも、自然と会話が弾む。同じ目的を持った同志、そしてモルックの前では全ての人が平等なのだ。
 
最近では、地域活性のツールとして使っている自治体もあるらしい。そう、これは1種のコミュニティを自然な形で形成できる。知らない人同士でも自然と会話が始まり、一緒に取り組む楽しさがある。それも単調なゲームではなく、頭をフルに使いながら、どんなレベルの人も一緒に楽しめるのだ。
友人とモルックを始めてから、この面白さとコミュニティにも役立てられるというモルックの面白さにはまっている。会社のチームビルディングにも役立ちそうだし、婚活イベントに活用するのもいいのではないだろうか。戦略を考える上で頼りになるのか、一緒に考えてくれるのか、負けている時にどんな態度をとるのか、結構それぞれ素が出てくるのではないだろうか。
 
モルックキットは、数千円からネットで手に入る。ちょっとでも興味が出たら、知り合いと始めてみるもよし、住んでいる街とモルックを検索してみると、意外に近くでも試せる場所やイベントがあるかもしれない。朝晩が少し涼しくなってきた今日この頃、スポーツの秋に向けて始めてみませんか。
 
 
 
 
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2022-09-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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