【天狼院ライティング・ゼミ】が灯した火
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:ロビンソン安代(ライティング・ゼミ6月コース)
「また出てきた、天狼院書店の作文教室の広告」
「“人生を変える” ? 文章作りで? オーバーだなあ」
そう思いながらも、この夏なぜか私は申し込みをしてしまった。
当時の私は暇で……、魔が差した感じだった。(失礼である)
私は時々、そんな感じに衝動的に動く癖がある。
なぜ暇だったのか?
さかのぼること約1年。当時ついぽろっと出てしまった会社の愚痴が社長の目に留まり、
瞬間着火剤のような社長が大噴火。
「絶対にあなたを許さない! あるまじき行為! あなたはこの会社にふさわしくない……」
翌日、怒りの収まらない社長からそんなメールを受け取った。
CCで全管理職が閲覧できるメール上で、気持ちの良いくらいコテンパに
怒られた。というか、ののしられた。
「また、やってもた……」
こちらもちょいちょいやってしまう私の癖:失言だ。
でも今回は過去最大、表彰モノの愚痴失言だった。
言い訳をするなら、私は当時めちゃめちゃ疲れていた。
会社では新しい環境に慣れない業務、人手不足に度重なるトラブル対応、コロナ対応に部下の
管理で、長時間残業の日々。夜遅くに帰宅すれば反抗期まっただ中の息子と娘……
睡眠不足から判断力も鈍り、つい、ほんとについ……、知らないうちに
出てしまっていたのだ。私の心の声が、明快に外に……。
今では笑い話だが、人間疲れすぎると怖い。
その状態で受けた社長メールは、私をKOさせるのに十分だった。
私はいつの間にかその会社を辞める話を直属の上司にしていた。
自分でも驚いた。私の口が私の意志に反して勝手に話しているように感じたからだ。
その後、私はめちゃめちゃ後悔し、衝動的な自分を恨んだ。
「ばかやろう、わたし!」
哀しいかな、こぼした牛乳はもうコップには戻らない。臭いだけ。
でも実際、限界だったのだと思う。
全て投げ出したくなるほど、疲れ切って失望していたのは事実だった。
人生にはそんな時があるものだ。
「私、人生の“中休み” に入るわ。今まで頑張りすぎてきたと思う」
周りの家族や知り合いにそう言い、
ひたすらのんびり過ごした。
四つの季節を過ぎた頃、天狼院書店のゼミ広告が目に留まるようになり、
私の衝動性が、冬眠からむくっと目を覚ました。そしてふら~っと
「ライティング・ゼミ」 に応募したのだった。
ゼミ担当者の皆さんや、天狼院書店店主で講師の三浦さんには申し訳ないが、
そんな訳で、最初はフェザー級に軽い気持ちだった。文章を書くのは好きだから、
文章作りのコツを教えてもらえたらラッキー、くらいの気持ち。
ゼミが始まって、その気持ちは
「まずいところに手を出してしまったな……」 というものへと変わった。
講義を受けるだけではなく、毎週2000字ほどの文章を書いて提出しなくてはならない。
自分でネタを見つけ、狙いを定め、自分で構成を練り、自分の言葉で書くのは、
想像していたより難しかった。
締め切りは当然厳守だし、
ネタなんて、凡人の私は1・2個書いたら枯渇する。そんなだから、
締め切り数日前から、右往左往、ネタ探しに翻弄することになった。
自分なりの小さなネタを見つけたら、一生懸命文章に落としこみ、あれやこれや手直しして提出する。
だが、たいてい返ってくる講評は最初、
「読みやすいけど、イマイチですね」 的な感じだった。大まかな方向性のアドバイスは頂けるものの、添削をしてくれるわけではない。どこをどうしていけば良いかは自分で見つけていく事になる。
これこそがこのゼミの肝であり、スパルタであり、最高なところだ。
「書くことは実技だから、実際書く事を通して自分の体で何かを掴まないとできるようにならない」
という、当たり前な事実に対して実直なスタンス。
まるで頑固おやじの激うまラーメン店みたいに、本質部分だけをストイックに追求する実践的ゼミなのだ。
補助輪なし自転車に乗る時の練習と同じ。
受講者は転んでも転んでも、書き続ける事を求められる。信じてやるしかない。
そうしているうちに、いつの間にかできるようになっていたりする。
自分の体験や心をさらけ出して書いているからか、「イマイチですね講評」 だと結構凹む。へなちょこメンタルの私の場合、恥ずかしながら、課題提出が半分終わるくらいまでは、毎回立ち直るのに数日かかっていた。
何だよ~意地悪な! と私の心が叫んだ時もあった。(身体は中年、心は子ども)
でも同時に、私の枯れ草だらけの心に「種火」 がくすぶり出している事に、私は
気づいていた。
時間がある時に、良い評価を受けている他のメンバーの文章を読んでみた。
うなるほど素敵な文章を書いている人達がいて、憧れた。
毎回、手探りの試行錯誤だった。
それが次第に面白くなっていった。
これを試してみよう。OKだった。やった!
こんなのにも手を出してみよう。NGだった。仕方ない!
なるほど、こういう時はこうすれば良いのか!
講義と講義の間の1ヶ月間、講義で学んだことを実技で試す。
これがとても効率的なのだと分かってきた。
そして、ふと、自分のやらかしがネタを生むことに気づき、
自分のドジに感謝するようにもなった。
どうにかこうにか、毎回取り組み続けた。
何をやっても続かない私が提出をやめることはなかった。
なんか、くせになるのだ、フィードバックを頂くのが……。
読む人が少しでも面白がってくれたら良いな、と思って私が書いた文章、
それを面白いと言ってもらえた時には、
“あとひくおいしさ” ならぬ、“あとひくニヤリ” が生まれる。
いつの間にか私の中の種火はキャンドルのような炎に成長していた。
ゆらゆら揺らめいて心地よくなっていた。
楽しかった。今もこれを書いていて楽しい。
もう、私の心は枯れ草の山ではなくなっていた。
「人生を変えるライティング教室!」 というキャッチコピーのこのゼミ。
気づけば、このゼミは確かに私の人生を変え始めている。
私は、書くことで今までの自分の人生の棚卸をし、
痛かった経験を面白おかしく捉えなおし、
自分が知らなかった「自分の考え」 に気づいて驚き、
課題提出を通して人や自分に対する信頼も取り戻している。
私の人生は今までより面白くなった。
人に何か伝えたいと思って、伝えようとして、表現する。
それがどう伝わったか感想をもらう→興味深い気づきや次へのヒントを得る、というプロセスは、
単純ながら、知的好奇心が存分に刺激されるから楽しい。さらにこれを16回繰り返すことで、
「対人々」 という点で、多面的な力が身につくような気もしている。
三浦さんの最後の講義では、「なるほど、そういう事だったのか!」 というアハ体験もあって、
綺麗な満足感も得た。
4カ月前、自分の意味不明な衝動に従って、そのまま講座を申し込んで良かった。
4か月間、M気質にこのゼミの課題提出に取り組んできて、本当に良かった。
“人生を変える” というのは大げさな表現ではなかった。
私の人生はやっぱり確かに、変わったと思う。
このゼミを受けていく中で私の心に落ちた火の粉は、
種火→キャンドルのような炎を経て、今その大きさを増している。
そしてその変化の中で私は今、ゆっくりと歩き出している。
***
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