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「10年間英語を勉強しても、ほとんどしゃべれない日本人」ってパワハラやん!


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記事:村田さと美(ライティング・ライブ大阪)
 
 
「日本人は中高大と10年間英語を勉強しているのに、ほとんどしゃべれない」という通説、どう思いますか。私は英語を話せるように日々勉強している人へのパワハラにほかならないと憤りさえ感じます。
「10年間」といかにも長そうな数字をかかげ、勉強した中身や英語を話すために必要なスキルの分解もせず「長時間勉強したのだから話せるでしょ?」なんて「10年間、毎日ごはんを食べているのだから、料理くらいできるでしょ?」と壁ドンしながら詰め寄っているようなものに思えるからです。
 
大人になって英語を勉強している多くの人にとって「英語ペラペラ」は憧れの一つ。にもかかわらず、この一言を真に受けて、「今から勉強してもそんなに英語力が話せるようになるわけじゃないのか・・・・・・」と勇気をくじかれている人が多いように思います。理不尽な言葉に翻弄され、素敵な夢をあきらめるなんてとても残念なことです。私は1人の英語コーチとして、こんなパワハラに勇気をくじかれそうになりながらも必死で歩み続ける勇者、あるいはもう諦めかけている未来の勇者に「もう一度英語を本気で勉強してみよう、そして夢を叶えて憧れの自分になってやるぞ」と勇気を取り戻してもらいたいのです。
 
そのためにまず過去の英語学習をふりかえり解像度をあげて分類してみます。10年の英語学習時間っていったい何時間?そのうち英語の授業に出席していた時間、問題を解いていた時間、単語や教科書の内容を覚えていた時間、英語を聞いていた時間はそれぞれ何%?そしてここからが大事です。英語を声に出していた時間は何%?さらには、声に出していた時間のうち、他人に向けて話していたのは何%? さて、どんなことにきづきましたか?
そうです、普通に日本の学校で英語を学んできた人であれば、声に出していた時間は多くても10%、そのうち他人に向けて話していた時間は3%あれば多いほうではないでしょうか?
ちなみに英語大好き少女だった私の場合ですが、英語を声に出していたのは10%近くあったように思います。(NHKラジオ英語講座のカセットやCDを聞きまくって暗唱するという、ちょっとオタクな趣味があったのです 笑)そして、そのうち他人と話していたのは2年間通った英会話スクールの先生、学校のネイティブの先生、2度のホームステイ、と必死でかき集めてもせいぜい3%くらいだろうと思います。つまり私たちが認識している「10年間の英語学習」の中で「英語を声に出す」「他人に向けて英語で話す」という経験は、ほんのわずかだったのです。
英語学習はよくピアノに例えられます。譜読みを学習し、プロの演奏家の楽曲を聴きまくっても、自分の指を動かさなければ弾けるようにはなりません。英会話に置き換えると単語、発音、文法の基礎学習は必要です。しかしそれだけではなく、口から英語を発し、他人にそれを伝える練習をしないことには話せるようにならないのです。
10年間英語を勉強したおかげで、英語の問題を解いたり、長文が読める人は多いはずです。つまり練習したことはできるようになっているのです。だからこそ「話す」は別の練習が必要なのだということを認識してください。そして、話せるようになりたいならば、「覚えたことを声に出す」「他人に向けて話す」練習をすればいいだけです。あなたが今話せないと思っているのは、英語を話すのが苦手だとか、才能がないわけではないのです。口を動かし、声を響かせ、心を動かせば英語を話せる自分に必ず近づけます。
 
とはいえ、周りに「英語ペラペラ」な人はいるように思えるかもしれません。例えば、私は学生時代、学校の英語の先生、英会話教室の先生はみんな英語ペラペラなんだと思っていました。しかし実際はどうなのでしょう。「ペラペラ」の定義が曖昧なのですが、それは一旦脇に置いて、私の経験を暴露してみます。
 
私が児童英語の先生になった12年前、英語力は英検2級程度でした。大学卒業後、英語とは無縁の日本の企業で働き、子育てに没頭していたので英語なんて10年以上話していない、つまりペラペラにはほど遠い先生でした。
「もっとスラスラ話せるようになりたい」と、数年後にオンライン英会話をはじめたものの、最初の自己紹介で撃沈。何を言っていいかわからず、汗は滝のように流れてくるのに、英語はぽつぽつとしか出てきません。生徒には「自己紹介は大事だよ」と諭し、繰り返し何度も練習してもらい、発表させてアドバイスまでしているのに・・・・・・このざまでした。「これでは格好悪すぎる、先生としてありえない、英語を話せる先生になるぞ!」と一念発起。それから毎日のようにオンライン英会話でフィリピン人の先生と話す練習をしました。
今では合計練習時間が800時間を越え、少々お疲れ気味の先生(笑)とでも3分で和やかに話せるようになりました。知っていることなら、自分の考えを伝えられるようになりました。(とはいえ日本語のようにスラスラ話せるわけではありません。)
ですから安心してください。「ペラペラ」に思える肩書きの人でも、実はそうでもないことがあるのです。滝汗をかきながら必死で練習しているのです。「言いたいことが言えない」と自分にモヤモヤしながら、ひたすら練習を重ねているのです。
だから「あの人はきっとペラペラなんだろうな、自分はまだまだ・・・・・・」なんてネガティブになるような比較は無用。「誰だって滝汗の時代を乗り越え、少しずつ話せるようになり、学び続けている。だから自分だってできる」と勇気を持って1歩をふみだしてほしいのです。
 
「英語が話せるようになりたい」という方にその目的を聞くと、多くの人が「外国人と話したいから」と答えられます。なんて素敵なことでしょう!相手の外国人にとって、あなたは「日本人の代表」、「日本の第一印象」になる可能性もありえるのです。未来の自分が日本の一代表として、外国人とコミュニケーションをとっていたら素敵だと思いませんか。
「10年間英語を勉強しても、ほとんどしゃべれない日本人」というパワハラをはらいのけ、夢をかなえる勇気を出して!口を動かし、声を響かせ、心を動かせ、日本の勇者たち!
 
 
 
 
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2022-10-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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