メディアグランプリ

スポーツジムに通ってどん底から救われたこと


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:岡 英子(ライティングゼミ10月コース)
 
 
高校から8年間お付き合いした彼と分かれて、就職して2歳年上の人と付き合いました。前彼とは長い付き合いだったので喧嘩しても仲直りする方法が決まっており、怒らせた方が気をつかってどんどん相手に話しかける。相手の機嫌が直るまで頑張って話しかけよう。そうやって、相談しながら二人の関係性を築いていました。
 
その振る舞いが当たり前だと勘違いした私は、2歳年上の彼にも同じように接しました。もちろんうまくいくはずもなく、相手が何を考えているのか、どうしたいのかもわからなくて途方に暮れてしまいました。タイミングも合わず、彼からの連絡が次第に減ってくると私は彼のことが頭から離れなくなりました。
寝ても覚めても彼のことしか考えられない。話し合いを持つことを嫌がる彼が理解できなくて余計になぜ?なぜ?なぜ?と悩んでしまい、このままでは頭がおかしくなると自覚するまでになってしまったのです。
 
ベッドに横になっているだけ、不規則な生活になりかけた時、運動不足の自分に注目してふとスポーツジムの体験に行くことにしました。30分間無料でボクササイズを受けると、初めての環境、慣れない動作と聞いたことのないフォームをインストラクターに合わせついていく。軽快な音楽に合わせて動くことに必死でした。汗もたくさんかいて、終わったときにはぐったり疲れていた私。気づいたらその30分間は、全く彼のことを考えていなかったのです。帰宅してからも考える余裕はなく、心地よい疲労感に襲われ、あっという間に寝てしまいました。
 
翌日目を覚ました瞬間に久しぶりにぐっすりと寝た気がして嬉しくなりました。わずかな時間でも彼を忘れることができた。少しだけ頭に余白ができたのです。その快感が忘れられなくて、即入会手続きを取りました。
体が慣れるまでは30分のクラスで体を動かし、慣れてくるとボクササイズの他にエアロビクスやステップなど幅を広げていきました。振り付けを覚えることに夢中になり、スポーツジムに夢中になりました。体を動かすことはもともと大好き、汗をかいて嫌なことも一緒に流してしまおう。と思いながら、休日もほとんどジムへ通う。
しばらくすると、彼のことを考える時間が圧倒的に減りました。どうでもよくなって「悩んでも仕方ない。どうにもならないことはもう考えない。人生はなるようにしかならない」と悟りをひらいたのです。
ジムの楽しさに取り憑かれ、なお頻繁に足を運ぶようになりました。もともと諦め上手な私は、「彼とは縁がない」と思うように考えを変えていきました。
 
それから半年経って、その彼から頻繁に連絡が来るようになりました。それ以降私は、彼だけに夢中になることはなくなりました。お付き合いする人が変わっても、ジムを通い続けました。自分のエネルギーを運動にぶつけて、相手に執着することがなくなりました。嫌なことがあったら汗を流す、掛け声をだしてストレスを発散する。それだけで私はどんどん明るい人間になっていきました。「人付き合い6割」が自然とできるようになりました。
 
ジムで学んだこと、それは「悩まないこと、考え込まないこと」いいかげんでなく、ちょうどよい加減で相手とぶつかること。全力で向かわずに、人にストレスを与えないこと。そうすれば良い関係性を保つことができる。
 
残念ながらコロナで大好きなスポーツジムが閉鎖してしまった。もうあの軽快な音楽にのって動くことはなくなってしまった。
でも、私は新たに「汗をかくこと」を続けている。それはサウナに入ること。6~10分サウナ室に入ると暑さで思考能力が低下する。悩みがどうでもよくなる。暑さに耐えられなくなると、水風呂に入る。水は冷たくて、また思考能力が低くなる。冷えた体で椅子に座り休憩時間をとる。体のぽかぽかを感じ気分が良くなる。この入浴法が「温冷交代浴」と呼ばれ今夢中になっていること。
 
私はこの先もきっとどん底に落ちることがあるだろう。だけど自分の力で回復できることを知っている。だから私はその方法を探すだけ、夢中になって忘れられる何かを探すだけ。これから先も元気になれる自信がある。若くして傷つき経験することが自分の財産になることを知ればみんな救われる。だから自分を信じてほしい。ふと考えたことを行動に起こしてほしい。自分で体感すれば必ずわかることがあるから。
 
 
 
 
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2022-11-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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