メディアグランプリ

怒りや悲しみを受け入れたら、楽になった


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記事:ゆか(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
「なんでイライラしてしまうんだろう。なんで他人に期待してしまうんだろう。こんな負の感情は、消えろ!」
 
数年前までの私は、怒りや悲しみを感じる自分が嫌で仕方がありませんでした。負の感情を抱くことは、自分中心に物事を考え相手の気持ちに寄り添うことができていないことを表しているのだと思っていたからです。
 
どんなことも許せる仏のような人になりたい、そうなるべきだ。と思っていた私は、お付き合いする彼に対してどんなに腹が立つことがあっても、我慢して心に折り合いをつけようとしていました。
 
しかし、ある出来事をきっかけに、その考え方はがらりと変わったのですーー。
 
27歳の頃に私がお付き合いしていた彼は、とてもマイペースで、他人に興味がなく、相手を思いやることが得意ではない人でした。
 
そんな彼の言動に私は、何度も傷つきました。
 
電車で10分ほどの距離に住んでいたにもかかわらず、会うのは月に1回程度。私が会いたいと言っても彼が会う気分でなければ会ってはくれず、彼から会いたいと連絡が来たときだけ会っていました。
 
温泉に行きたい! という私の意見に対しても「温泉に行って何するの……?」と全く興味なし。遠出といえば、彼が好きなスノーボードをするために、スキー場に行くことくらいでした。
 
ある時、彼と私と私の友人と4人でテニスをしようと計画を立てたことがありましたが、彼は当日ドタキャン。友人に謝り、気まずい雰囲気の中3人でテニスをしたこともあります。
 
そんな彼とは、2年の交際期間を経て別れることになるのですが、別れる時が一番しんどい思いをすることになります。
 
付き合い始めてから1年半が経った頃、彼が「同居や結婚など、二人の関係性を次のステップに進めることを考えられない。このまま付き合っていても良いと思えない」と言うので、話し合いを重ねた結果別れることに。当時私は周りの友人が結婚していく状況の中で結婚に焦っており、この人と絶対に結婚したい! と思っていたので、突然の別れはとてもつらいものでした。しかし、相手があっての恋愛なので、彼に気持ちがないなら仕方ない。吹っ切って前に進もう! 私は気持ちを切り替えようとしていました。
 
しかし、別れてから数カ月後、彼から「結婚を前提にやり直したい」と連絡が来たのです。
 
もうしんどい思いをするのは嫌だ。そう思い、初めは彼の申し出を断りました。しかしあまりにも彼が必死に気持ちを伝えてくれるので、もう一度向き合ってみるか……と思い直し一度会って話すことに。その話し合いをした後で彼は「やっぱり付き合わない方が良いかも……」と言い出したのです。
 
彼を吹っ切ろうとする中で、彼からの再交際のお願い。自分はどうしたいのか、どうするべきなのか。悩むこと自体がとてもしんどかった。そして、また悲しい思いをすることも覚悟した上で、もう一度彼と向き合おう! と決めた途端に、彼が向き合うことをやめる……。彼も悩んでいたのでしょうが、私がこれだけ振り回されて苦しんでいることを彼は分かっていないのだろうか……。もう付き合いきれないと思った私は、「もう疲れた……」と彼に告げ、正式に別れることになりました。
 
今までの自分だったら、「なんで我慢できなかったんだろう」と彼を許せなかった自分に嫌気が差し、自分を責めていたでしょう。
 
しかし、これまで我慢できていたと思っていた彼に対する怒りや悲しみは、消えることなく心の中に蓄積されていて、最後の最後に爆発してしまったーー。
 
この時初めて、「自分を大切にしてくれない相手に怒りを覚えることは当たり前。自分の怒りを相手に伝えることも大切」と、自分の負の感情を受け入れることができたのです。
 
負の感情を抱くことは自然なことなのだと、自分の感情をありのまま受け入れるようになると、あらゆるものが受け入れられるようになりました。
 
子どもは2人欲しい! と思っていたけれど、子どもを授かることはコントロールできることではなく自然に任せるもの。できたらできたで、できなかったらできなかったで、その時考えよう。とか。
 
今私はどうするべきなんだろう? といつも正解を探していたけれど、この世の中に正解なんてない。自分のやりたいことをやれば良いんだ。とか。
 
諦めとは少し違い、良い意味でこだわりがなくなって、日々がとても過ごしやすくなりました。
 
今でも、不安や怒りが全くないわけではありません。しかし、「自然をコントロールしようとせず、ありのままを受け入れる」。そんな思いで、日々、心穏やかに過ごしていこうと思います。
 
 
 
 
***
 
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2022-11-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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