fbpx
メディアグランプリ

「怒りの感情の取り扱い方を、ライティングゼミで教わった」

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:鈴木かずこ (ライティング・ゼミ8月コース)
 
 
私は曲がったことが大嫌いである。
ついでに、ズルいことも大嫌いだ。
「歩く正義」と言われるこの私は、この怒りの感情をエネルギーに変えて生きている。おかげさまで、ある程度の問題はクリアすることができた。
大きな椅子にふんぞり返るような、偉い人を謝罪させたこともある。また、自分自身に対して、怒りのエネルギーで仕事を課して、1年足らずで、ある業界での知名度をあげることもできた。
怒りの感情は、毒が強い分、効果絶大なのである。
しかし、取り扱いが非常に難しい。これが、一番の欠点なのだ。
 
「怒りの感情」を利用すれば、大抵の問題が解決できることに気づいたのが、子どもの学校での事故がきっかけだった。
同級生とのトラブルがきっかけだったが、足元に陥没した穴に足をとられ、転んで頚を痛めたのだ。その後、半年ほど、学校に通えなくなってしまった。
感情に任せて怒鳴り散らしても、学校は相手にしてくれない。しかし、論理建てて、理詰めで学校側の不手際を洗い出すようにすると、学校は逃げるわけに行かず、対応するようになるのだ。
このおかげで、今まで予算さえつかなかった施設の修繕が、子どもの事故をきっかけに急遽予算が下りて、工事が入った次第である。
もし、ここで普通のお母さんのように、泣き寝入りしていたら、ここまで解決できなかっただろう。私の「正義」が、今まで先送りしてきた学校の不備を、正すことができたのだ。
やはり、「怒りの感情」は、上手く活用するに越したことはない。
 
さて、このように今までは「怒りの感情」を利用してきた私だが、初めてカウンターパンチを食らう経験をした。
この「ライティングゼミ」での出来事だ。
一個人が、自分の身を守るため、怒りの感情を利用して発言することは、一つの戦略として有効である。相手の非を引き出すなら、手段を選ばないということだ。
しかし、発信という形をとると、それは、おおいな猛毒となり、心を痛める人が大多数に膨れ上がってしまうのだ。もうこれは、「正義」ではなく、単なる「悪態」に成り下がっている。
最初、講師の先生からのコメントが、どうも世間体を気にしているように思えた。
怒りの感情をここまで解毒しなければならないのか。私の中で、なかなか腑に落ちることができなかった。そんなに、「怒りの感情」を持つことがいけないのか。
私には、どうしたらいいのかわからなかった。
今まで「怒りの感情」を利用して、生きてきた私は、「正義」という旗印によって、その毒が薬になることで、自分の身を守ってきているのだ。
幼い頃の、両親の離婚。中学校でのいじめ。大学進学で失敗して、遠回りしたこと。
これらは、すべて「怒りの感情」で乗り越えてきたのだ。
いまさら、その毒を解毒することはできない。
 
さて、どうしたらいいものなのか、まったくもって密林の中を彷徨ってしまい、行き先を見失うように悩んでしまった。
ここで、もう一度、この「怒りの感情」を分解して考えてみることにしたのだ。
簡単に言い換えるなら、怒りの感情を浄化する作業だ。
当初、私は、怒りの感情を発してはいけないと捉えていた。確かに、それを理由に、WEBでの公開を見送られてしまっている。
しかし、発信したいという欲求は、根底にある社会に対する「怒り」が発端なのではと思ったのだ。その怒りが起こるこだわりがあるからこそ、発信欲が生まれている。そして、社会に対して提言する発言は、未来の社会をよくしたい気持ちがあるからこそ、「怒り」が生まれるのだ。そうなのだ。怒りの感情を否定してはいけないのだ。
 
では、どうしたらいいのか。
私なりの結論は、「怒りの感情に執着しない」に行き着いた。
けっして、否定してはいけない。けど、感情に振り回されて、こだわっているまま文章を書いてしまっては、読んでくださっている方にただ、伝わらない。その事実のみである。
怒ることに執着すると、直火で周囲を焦げ付かせるだけなのだ。
しかし、上手く炭化させて、備長炭のごとく遠赤外線になれば、じんわりの周囲に暖が広まっていくのだ。
発信するということは、燃え盛る火を水で消さず、時間を置いて炭火になるまで寝かしておく作業のことを言うのだ。
このことに気づいてから、私の中で随分と気持ちが落ち着くことができた。
怒りの感情にこだわらないということは、怒る自分を客観視していることになる。
もし、私は、発信する機会がなければ、棺桶に入ってもなお、怒りの感情であたりを撒き散らしていたに違いない。
 
「怒りの感情」は、生きる源である。
決して蓋をしてはいけない。
これからは、今まで抱えてきた「怒りの感情」を、成仏させる気持ちで向かい合っていこうと思う。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2022-11-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事