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「ぼっち」だったから、たくさんの友達ができて心の若さを保てた話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:高橋 さやか(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
私は物心ついた時から「つるむ」という行為が苦手だった。友達が一人もいなかったわけではないが、「ぼっち」に近かった。
 
元々が人一倍敏感なHSP(ハイリーセンシティブパーソン)気質ということもあって、物事の捉え方に大人びたところがあり、同じクラスの「キャピキャピした」ノリが何となく幼く見えて入りづらいという気持ちがあった。
 
そして敏感だと、4人以上の会話というのに気疲れしてしまう。
 
例えば、一人が話をしていて、つまらなさそうな表情をしている人がいたらとても気になってしまい、自分に話を振られたら周りに引かれないように発言にとても気を使ってしまう。興味がない雑談を上手くかわすのも得意ではない。
 
だから1日の終わりにはヘトヘトである。
 
特に女子だけの集団のノリというのが、好きではない。
 
小学校と大学が女子だけだった。女性が多い職場もたくさん経験した。
 
女性がつるむとその場所にいない人の悪口や噂話で持ちきりになり、リーダー格の一人が「○○さんが気に入らない」と発言したら他の人たちが合わせてしまうというのが悲しかった。
 
逆に誰か一人が「○○さんって可愛いよね」と言うとグループ全体で贔屓してしまうというノリも苦手だった。
 
実際に後輩グループの中の特定の一人を特別に可愛がっていたおかげで、ギクシャクしてしまったというパターンも見てきた。先輩グループのお気に入りになれなかったその他の子達の寂しそうな表情に心を痛めていた。
そんなことばかりを気にしてしまい、いつしか女子だけでつるむということに特に大きな違和感を感じてしまったのだ。
 
さらにつるんでいる女性というのは、緊張感がなく人の陰口を言っていることが多いので、表情は険しく例え若くても老けて見えてしまって美しくないとも思ったのだ。
 
5人に1人くらいの割合でいると言われるHPSさんや、私と同じように女子特有のノリが苦手な方の中に、共感してくれる人はいないだろうか。
 
周りから「浮いている」「ちょっと変わっている」という感覚は子供の頃から大人になった現在でも続いている。
ずっと心の底で悩んでいたけど、最近ではHSP気質の感受性の強さから来るものだということを知ってからは、少しだけ割り切れるようになってきた。この概念をもっと早くに知っていたら、悩みは少なかったかもしれない。
 
色々と悩んだ末に、「ぼっち」は恥ずかしいと思った頃もあるけど、グループには深入りせずに1人で行動するのがいいと思った。
 
そんな風に思っていた矢先に転機が訪れた。
 
誰の力も借りずに、たった1人で友達を作らなくてはいけないという状況になったのだ。
 
中学から高校にかけては海外の日本人学校への転校が続き、先輩との縦割りの部屋での寮生活という珍しい環境も経験した。黙っていては学校生活が送れない。
 
また、同じ時期に外国で語学学校に通いながらホームステイも経験した。語学学校では日本人は私1人。年上の外国人がクラスメイトだったが、お互いぎこちない英語でも友達になることができた。
 
小学校の頃は陰キャだったけど、そのような状況の中でそんな風にも言っていられなかった。年齢や環境が違っても友達になってくれそうな人には自分から声をかけるようになった。
 
もちろん陰キャだったことはバレないように必死だった。勘のいい人からは多分気づかれていたと思う。
 
そんな風に過ごしていたら、仲良くなるのに性別・年齢・国籍や見た目はいつの間にか気にならなくなったし、意外と周りには受け入れられていたみたいだ。
 
特定のグループに固執せずに他の学年やクラスを行き来し、自分なりに楽しい学生生活を送るようになっていた。
 
端から見たら変わっていたかもしれないけど、私に合っている人間関係を構築できていたのかもしれない。
 
そのような人間関係の築き方は、大人になった今でもあまり変わっていない。
 
日頃、誰でもいいから一緒にいないと行動できないという人はどこかのイベントに行きたくても、誰かを誘わないと参加できず、実際に参加したとしても一緒にいる人に気を使って新しい友達ができなかったということはないだろうか。
 
本人がそれで楽しければいいけど、もし何か新しいことにチャレンジしたい場合や出会いが欲しい場合は少しもったいないと思う。
 
若い頃からグループでつるまないで過ごしていると、一人で自分が楽しめそうなイベントに参加して、何となく合いそうな人に声をかけたり、行きつけのバーに一人で飲みに行って友達を作ることに抵抗がない。
 
もちろん、元々陰キャだった名残もあって、最初は人見知りしてしまうけど、お酒の力を借りればいつの間にか打ち解けてしまうのだ。
 
職場や学校以外で知り合った人からは意外なところを褒めてくれて、自信がつくきっかけになる場合もある。
 
四六時中同じメンバーでつるんでいると得られないことだ。
 
30歳を過ぎた頃には、近所の行きつけのバーで10歳以上若い飲み友達ができたが、この経験が役に立っていて今でも若い人と交流するのがとても楽しい。
 
いつでも同級生・同期・同業などで固まっている人を見ると、世代や文化が違う人との交流に抵抗があるという話をよく聞く。そうなると彼らは決まって違う世代のいいところを見ようとしないで「これだから今の若い子は」という会話になってしまいがちだ。
 
中高年世代が自分を棚に上げて若い子批判をすることほど聞き苦しいものはないし、そのような会話ばかりだと、肌にほうれい線と眉間のシワが深く刻まれ老け込んで見えてしまうものだ。
 
私も若い人に対して悩むこともぶつかることもあるけど、自分の年代にはない素敵なところを色々な年代の人と交流することで学んできたつもりだ。
 
最近では天狼院の飲み会やイベントにお邪魔するようになったが、1人でふらりと参加して周りにいる人に声をかけて友達になるというのがとても楽しい。
 
これもつるまないで行動してきたから、抵抗がないのだと思う。
 
つるまないということを誰にでもおすすめする訳ではないけど、勇気を持って1人で行動すると、交友関係が広がりにくくなる30歳を過ぎた大人の年齢からでも友達がたくさんできるはずだ。
 
中高年のおばさんばかりで愚痴ばかり言っているより、若い世代の方から明るい話題で盛り上がる機会がある方が、笑顔が増えて気持ちだけは若さを保てる思う。
 
 
 
 
***
 
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2022-11-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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