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メディアグランプリ

2本もどうする。お正月のしめ縄なう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:すゞき かつみ (ライティング・ゼミ8月コース)
 
 
近隣のマルシェで、お正月飾りのしめ縄を作ることになった。
青空市だから11月末は肌寒かろうと思い、気合を入れていたが、奇跡的に温かい日差しの中での作業だった。
 
参加することになったきっかけは、知人から稲ワラで作る「しめ縄作りを一緒にどうですか?」とのお誘いから始まった。
貴重な日本固有の文化に触れる良い機会だったので、ふたつ返事で速攻に「行く」と答えていた。
 
いざ、実際作ってみると非常に難しい。
頼みの綱だった主催者さんも、去年が初めてだったらしく、思い出しながら行きつ戻りつ進めていく。
稲ワラはタップリとあったのだが、肝心の手が私も含め、みんな止まってしまい、最後には「奥の手よ」と言いながらユーチューブ先生が壇上に上がった。
動画を見ながら、途中で草餅もおやつに食べ始めた。
こんな感じで気の合う仲間同士、手探りしながら仕上げていく過程も愉快だったから、まる1日かかろうともいいのだ。
ただ、仕上がった作品は「こんな感じだったっけ??」と思うような出来栄えで、自分の不器用さに笑った。
私のは、まるでDNAの図のようである。デオキシリボ核酸の2重らせん構図だ。縄と縄の間がフワフワと空いた、「締りのない縄」なのである。
本来、もっとキュッと締まっていていいはずなのだ。
なんとも納得いかない私は、この際だからしっかり学ぼうじゃないか! と向かったのが、この青空市だった。
しめ縄作り、2回目のリベンジである。
 
今回使ったのはマコモの葉だった。
マコモは古来より、「神様が宿る草」とされる。お正月のお祝いにピッタリじゃないかと心が躍った。
実際、作ってみると稲ワラよりも扱いやすい。まとめ易くて何より、稲ワラのように細かい屑が衣服に付いて、肌がチクチクすることがないのだ。
快適に撚り進めていけた。
 
しめ縄は「編む」とは言わない。「なう」という。
「食事なう」のように「今、食事中」という意味のツイッター用語ではない。
しっかり漢字もある。
ヨリをかけて仕上げるものは「綯う(なう)」と呼ぶ。
この撚りのかける方向も色々とあり、神様ごとは、左手を使って右巻きに撚りをかける、左綯いなのだそうだ。
通常のロープとは逆巻きということだ。
これも、地域によって所説あり、男の神様、女の神様なのかによって右綯いのしめ縄も在る様です。
 
また、マコモの葉も3・5・7のように、奇数で用意するそうで、7本の葉っぱを3組作って、計21本のマコモの葉で撚り合わせて作りました。
実際にしめ縄を「七五三縄」と書くこともあるようだ。
しめ縄の説明を受けながら作っていると、より神聖に、より新年を迎える喜びを感じ、お正月関係なく、帰宅後すぐに飾りたい気持ちになった。
 
小学生の頃、上級生になると体験学習として、ワラ縄編みを教えてもらった。
私は6年生まで毎年1回、計3回のワラ縄作りの経験がある。
現在まで、ワラ縄作りはこの時以来だったが、2,3本作っているうちに感覚が戻ってきた。しめ縄作りには、このワラ縄作りが基礎となるのだ。
半世紀近く昔のことであるが、しっかりと手は覚えていた。
感覚を覚えていたことに1人感動していたのだ。
自転車の運転と同じで幼少期に練習した、学んだことというのは、長い月日が経とうとも出来る、思い出すということを改めて知った。
 
それが非常に嬉しくて、この高い高揚感のまま帰宅し、
「小さい頃に経験したことって、中年になって始めても身体が覚えてるんだよ、凄くない?」と、家族に共感してほしくて話してみたが、「ふーん」と軽く受け流された。
それはそうだ、長い時をかけて実証できた経験だ。10代を生きる子には、まだ共感は無理だった。
共感を求めるなら同世代に話すべきだった。
50代の今、この度覚えた手順を来年しっかりと覚えているかは分からない。
でも1年後、もし覚えていたら、これをお酒のアテにして一人祝杯をあげようと密かに思っている。
記憶しているというだけで喜ばしい年代なのだ。
 
同じく正月飾りの鏡餅は、このあたりの地域では「蛇のドクロを巻いた姿を模したもの」だという。
鏡餅の小さい頭部分に赤いヘビの舌を付ける鏡餅もあるそうだ。
今回、リース状を3巻きにした形のしめ縄を作ったが、段々とこちらもヘビのドクロに見えてきた。
昔から「ヘビは神様のお使い」ともいうし、ヘビをご神体とする神社も多いので、やはり神聖なものとして扱われていたのかもしれない。
調べてみると、「八咫鏡」という説と、「ヘビ」、上からみた形が「ヘビの目」などの諸説あった。
この地域のヘビ説には、古語では蛇のことを「カカ」「ハハ」と呼んでいた。そこから「カカ身餅」と呼ばれるようになったようである。
子孫繁栄の意味があるらしい。
 
 
お陰で今年は、しめ縄が2本出来上がった。
最初に作ったDNA型しめ縄は、よくよく考えた末、不出来ながら玄関前に飾ろうと思う。
もう1つは、現在飾り物を変えてクリスマスリースになっている。
25日を過ぎたら松に替えて台所のお勝手口にと考えている。
ちょっとだけ贅沢な年越しになりそうだ。
 
 
 
 
***
 
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2022-12-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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