「人生を変える」ライティング教室に通ったら、エジプト人もびっくりなピラミッドを建てられる気がしてきた
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:宮脇真礼(ライティング・ゼミ10月コース)
正直、私は世の中にある謳い文句の大半を信じていません。
「うねりケア」のトリートメントでうねりが改善されたことがないし、「世界一おいしい〇〇」なんて看板を見ても「その自信はどこから……?」と冷静に思ってしまいます。
もはや世間の皆さんに問いたいくらいです。あーゆうのって、どれくらい信じられているんでしょうか。(まあ〜試してみてもいっかな、くらい?)
きっとそれらは「本当かどうか」は重要じゃなくて、あくまで表現上のコピーに過ぎないんだ、ちっちゃい子のお絵かきで右上に必ず書きこまれる、ぐるぐるととぐろを巻いた太陽みたいに。そんなふうに、いつからか割り切って物事を見ていました。
そんな私です。天狼院ゼミが掲げるキャッチコピーを見たときも、やっぱり私は「またまたあ」と思いました。だって、「人生を変える」なんて豪語されているのだから。
そんな簡単に人生変えられたら、苦労しないよ。
シニカルな目で見つめながらも昨年10月、私は天狼院書店池袋店に設けられた受講者の椅子に、しっかり座っていました。
だって、心のどこかではそりゃあ、人生もっと良くなったらいいと思ってます。変わる方向へ向かうきっかけでもいいから。そんな日頃ぽつぽつと浮き上がっては消えていた気泡が、そのコピーによってぼっこぼこの沸点に達してしまったのです。
文章が仕事に直結する人からそうでない人まで、さまざまなバッググラウンドを持つ受講者がそこには集まっていました。職業も違えば人生のステージも違って、学生さんから子育てをされている方まで、それだけでも受け取り方はさまざまだと思います。
それぞれに受講の理由があって、講義内容の生かし方もその数だけあるのだと感じました。
ゼミのゴールは、「時間やお金を費やしてでも、最後まで読みたいと思える文章を書くスキルを身につけること」。
仕事で文章を書いている私の場合、これはもはやクリアしていなければならないならない前提条件のようなものです。
とはいえ、いざそのように突きつけられると冷や汗がダラダラ滴るくらい、「できている」自覚はまるでありませんでした。
私という受講者Aのケースをもっと広げるならば、仕事にする前から文章を書くことが好きでした。
お金にもならないし、人の時間も奪わない、私が書ければそれだけで満足の文章を一人の世界で書いていました。それはそれでとても楽しいものでした。
今、私が仕事で書いているのは、明確なターゲットとなる「誰か」のための文章です。そこに私のカラーは必要ありません。
「ライターに向いているのは無色透明になれる人」とゼミの中でも話されていました。
自分のエッセンスを一滴もこぼさずに、周囲のトピックスをきれいにまとめるのができる人がライターとして最も重宝されるということ。
うん、その通りすぎる。
書くことが仕事になってから、いつの間にか自分だけのために気ままに文章を綴ることはなくなっていました。書く仕事はとてもやりがいのあることだし、私の人生の大事な一部になっている。けれど、ガチガチに肩に力を入れて文章と向き合うようになっていたのも事実でした。
ゼミの初日を終えた日、私はライティングを自分の人生にどう生かしたいのか? どうやって人生を変えたいのか? そこをはっきりさせないことには進めないことを認識しました。
そんな思いを、とある友人にやんわりと打ち明けた電話でのことです。
「マズローって知ってる?」
――真っ先に思い浮かんだのは某回転寿司で、でもあそこは値段の割にはおいしいと思う……なんて寝ぼけた見当違いがあったことはさておき。
「マズローの欲求5段階説」をご存知でしょうか。言われて、「あ〜学生時代に聞いたことがあるような」と思いました。
「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定して、人間の欲求を5段階で説明したものです。
お時間があったらちょっとネットで検索してみてください。きっとピラミッド型の5階層の図がわんさか出てくるはずです。
低い次元の基本的な欲求が満たされることで、行動は次の欲求へと向かう、そうして最終的には自己実現に至る、というもの。一見難解に聞こえますが、当たり前といえば当たり前にも思えます。
現代では、マーケティング施策を考える上でこの理論が用いられたりするみたいです。本来の考え方とはずれてしまうかもしれませんが、私は「書く」という行為をこの一段ずつに当てはめてみることにしました。
1段目は「生理的欲求」。食べたい、眠りたい、みたいな根源的なものです。
書かずにはいられない領域に入った人はここにも「書く」が含まれているかもしれませんが、私の場合は無論この上から。
続いて「安全欲求」「社会的欲求」と積み上がります。
「経済的な安定」という点では、書くことで給料を得ていますが、「お金を得るため」という思いはそこまで強くない。
書くことで組織の役に立ちたい、貢献したいという思いはあるので、「社会的」な欲求は少しばかりありそう。
4段階目が「承認欲求」。
自身の書いたものを他者から認めてもらうこと。これは、良くも悪くも今の自分にとってとても大きくて存在感のあるものだと気づきました。
そして、てっぺんに当たるのが「自己実現の欲求」です。
自分の持つ能力や可能性を最大限発揮したいという思い。
学生の時までは、自由気ままに書いているだけで、自己が満たされている気になっていました。
けれど、人に時間とお金を使ってもらう文章を知って、そのフィールドに立って、今や私の中の「自己実現」は形を変えている。現在の私が形成するピラミッドをイメージしてみて、そのことに気づきました。
「今、あなたが仕事で向き合っている『ライティング』はそれ自体も絶対に価値のあるものだし、この先叶うかもしれないものの土台にもなっていると思うよ」
自分の中の整理を裏付けるように、その人が言ってくれました。
なんだか私の中のピラミッドは、テトラポッドみたいな形をしているなあ。
いろんな段階がまだ不完全で歪だけど、これをもっとたくましいものにしていったら、きっと人生に押し寄せるいろんな波乱を受け止めてくれるんじゃないかと思いました。
自分の中の「ライティング」の意義が明確になってからは、ゼミの内容全てが人生を変えるための武器を授かっているような気持ちで受けることができました。
しかし、それだけでは終わらなかったのです。
最終講の中で、この天狼院ゼミがどのように「人生を変える」のかがつまびらかになりました。
斜に構えて始めた手前恥ずかしながら、「なんと……」と心の中で長い長い感嘆符を漏らしてしまいました。
さて、どんな解き明かしがあったのか。気になった方は4カ月前の私のように、天狼院書店の扉をくぐってみてほしいと思います。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
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