メディアグランプリ

私、ポケカ。あなた、花札。

thumbnail


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:白川明子(ライティング•ゼミ2月コース)
 
 
先日、職場の上司の上司という現場を知らない上司との面談があった。私からのお願いで実現された面談である。現場の状況を伝えたけれど、伝えたけれど、私はあることに気づく。
私と上司の上司は、使っているカードの種類が違うのではと。私はポケモンカード、略してポケカをバトル場に出している。それなのに、相手はバトル場に花札を出してきている。お互い違うカードを延々と出していくから、バトルが、ゲームが、とんと始まらない。カードをどれだけ出し続けても。
ポケモンのデッキ違いでもなく、地方ルールの違いでもなく、カードの種類がちがうのだ。
そう、そこから違うのだ。
 
そして、さらにわるいことに、気がついた方が負けなのかもしれないと思わされたことだ。
ポケカで遊ぼうよと声をかけ、このカードの使った方がいい理由、ルールの説明、そして遊ぶことの了承を得るまでの長さを考えると、愕然とする。
 
相手が花札からポケカに代えないなら、お互い手持ちのカードをトランプに換えればいいのか?
私が、花札にかえたらいいのか?
それでは、面談の意味がないのでは?
そんなことを考えながら、お互いポケカと花札を出しあい続け、分かり合えないことがわかった面談は終了した。
 
 
会社というのは、そう簡単に倒産しないんだなと思った。
 
 
私は20代の時に読んだ本で、神がいると思わせたことがトリックだという文章を読んで、この世界で神がいると当たり前にいると思いこまされたことに気付かされてとても衝撃を受けたことがある。
小さい時は、神社の中に公民館があり、ラジオ体操は神社でしていた。親戚のお参りにお寺にいき、12月24、25日には、クリスマスを祝う。高校は、カトリックの学校だったため、週1回聖書の授業があり、シスターによる聖書を使った授業を受けていた。
だから、この世の人は神はいると思っているんだろうな、ぐらいまでしか思っていなかた。そこから先は特に考えていなかった。
高校では分からない勉強についていくのが大変でもがいていたし、好きアーティストの音楽は聴きたいし、好きな漫画は何度も読みたいし、好きな小説家ができたら既存の作品は全て読みたいしでも、通学に往復2時間かかるしと、なんかいっぱいいっぱいだった。
だから、高校を卒業して、特になにも考えていない中で、神はいると思わせせていると書かれたものを読んだ時の衝撃!それから、私は神はいないのではと思っている。
そんなときに、年の離れた弟が中学で吹奏楽部に入った。家族に吹奏楽経験者はおらず、なぜ入部したのかと聞けば仮入部で先輩に楽器を吹かせてもらい、初めての楽器が吹けたことにとても感動したからとのこと。そんなこんなで弟は吹奏楽部に入部し、そして決まった楽器が、バスーンだった。
それを聞いた時、なにそれ? フルートとかトランペットとかじゃなくて? と聞き返したのをよく覚えている。そして、他の家族も、なにそれ?と言っていた。まだ、ネットが普及していない時代であるため、Googleですぐに検索とはいかなかった。
そして、飽きることもなく辞めることなく部活を続けた弟。そんな弟の吹奏楽部の発表会を見に行った。弟は右端で細長い棒見たいのを吹いていたけど、吹奏楽部の合奏から、バスーンの音を聞き分ける耳を私は持っていなかった。ソロパートがあればよかったのだが、そんなものはなく弟のバスーンの演奏が上手いのか下手なのか全くわからなかった。とういうか、バスーンの音を知らなかった。その日の夜、弟に、大体バスーンってどんな音なの?と尋ねたら、「いい音、バスーンって天からの声って言われてるんだよ」と。その時、私は神なんていないのではと思っていたので真面目に「聞こえないから?」と言ったところ、弟はいたく立腹して言ったのだ。「天声みたいにきれいな音だからだよ」と。天からの、声という言葉が持っている意味を、姉弟で全く違うようにとらえていたことに気づく。
 
この話を思い出し、今回、私は上司の上司に、話せば伝わると思っていたことに気づいた。
前提条件は、伝わらない、なのだ。
持参のカードが違うのが当たり前。世間一般に言われている話せばわかるは、話しても分からないけど、話す努力は惜しまず、話せばわかる“かも“ということなのだ。
私が前提条件を間違っており、花札を持っている人に、ポケカで説明するなら、そのルールやカードの説明を行うべきであり、また私は花札のルールをを知っておくべきであったのだ。
 
学生時代は、男女平等であること当たり前だったが、社会に出るとそうではないことに気付かされ、平等じゃないから平等であることを訴え続けたことに気づいたではないか。
学生時代は、理不尽な小説を読んで憤っていたが、社会に出たらそんな小説読まなくてもすぐにそんなことを体験できたではないか。だから、世の中、勧善懲悪の話が好かれるのは、現実にはそんなことは少なく、理不尽や不条理なことが多いからこそ、娯楽ではそのような話が好まれることに気づいたではないか。
当たり前だったら、時間やお金、労力を使ってわざわざ訴えないはずではないかと、社会人になって気づいたはずなのに。
 
なんでも当たり前ではないのだ。
だから、持参のカードがポケカや花札やトランプ、どうかすると将棋やチェスだったり、もしかしてだと素手の人もいるはずだ。決まっていることなんて何もないのである。
またしても、思い込んでいたことに気付かされたのである。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2023-02-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事