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走ること

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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:堀越ひでき(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
今度の6月に山口県長門市であるマラソン大会にエントリーしました。久々のエントリーです。私は、20代の頃からマラソン大会へ出場してきました。その後私が40代、ちょうど厄年の頃……男性ってこの頃、何かありますよね。厄年の頃に立木を切ろうして足首にチェンソーが当たって皮膚と腱を切断してしまい、そこから回復までの5、6年ほど走らない時期はありましたが、それ以外は、走ることを続けてきました。
走ることって、人によってはただ単に苦しいだけと思うかもしれません。でも巷に市民ランナーが溢れている昨今。走ることに何らかの意義を見つけている人が多いのではないのでしょうか。
私が走る理由は、いろいろありますが、近ごろは「心の疲れと身体の疲れを合わせる」ために走っているってのが、多い気がします。
その理由は、最近特に心と身体のバランスが悪いんだって気づくようになってきたからでしょうか。どうしても心の方に疲れがたまってしまうので、私は心を休ませつつ、走って身体を使ってやります。そうすると、ちょうどいいバランスになってくれます。そんなことしたら、どちらも疲れて大変になるんじゃないかと、感じる方もいるかもしれませんが、大丈夫なんです。心と身体両方のバランスが整っていれば、回復するのも両方が同じように回復していき、整ったまま、心身の充実につながるのではないでしょうか。じゃあ逆に疲れている心の方だけを回復させてバランスをとることもできるんじゃないか。そっちの方が回復が早いんじゃないかと思われるかもしれませんね。理論上はそのとおりだと思います。でも、私の場合と言った方がいいかもしれませんが、心だけを回復するのが、どうもうまくいきません。多分、回復する行為は片方だけに効くようにできないんじゃないでしょうか。どうしても心と身体両方を回復させてしまう。そうすると心と身体のバランスの悪さは残ってしまいます。だから一見遠回りなようでも、身体を疲れさせて心の疲労度に合わせてから、回復プロセスに移行することが必要なんだと思います。
そう考えると、走ることは、心と身体の疲労度を合わせて調和させることで回復をスムーズにすること、それは「天秤にかけること」に似ていると思います。天秤は、二つのものの重さをそろえることができ、そこから物の重さを計る道具として使われてきました。走ることで、身体の疲労度を心の疲労に合わせて、天秤を平行にもっていく。だから、走る距離が気分によって違ってきたりするんでしょう。
そういうふうに、走ることでバランスをとってきたわけですが、その延長にマラソン(マラソン大会への出場)があると私は感じています。マラソンは、身体を極限に近いくらい痛めつけます。それと同時に意思……走る意思≒挑戦する心が試されます。マラソンで身体が厳しくなってきたとき、どこまで耐えれるか、ゴールまで走り切れるかは、挑戦する心を保ち続けることができるかが分かれ道となります。マラソンでは、だいたいゴールまでの距離の6~7割を走ったあたりに、一つの山場が来ます。それは身体が厳しくなってきて、挑戦する心が揺さぶられているような状況です。天秤が左右に大きく揺れている状況と理解すればいいでしょうか。その時、身体の状況をしなやかに受け止めて「ここからが挑戦だ」と心から思えたなら、心は前を向き、なぜか身体も軽くなり、ゴールまでたどり着くことができます。よく言われるランナーズハイっていうやつですね。一方、身体が厳しい時、挑戦する心が折れてしまうと、マラソンはその時点で終わりをむかえます。ゴールできないってやつですね。こういうふうに身体と心の両方が強くならないとゴールできないのがマラソンだと、私は経験上実感しています。
そうです。マラソンになると「走る」のとは、天秤の位置づけが変わってきます。疲労度を合わせるのではなく、走り切る体力(身体)と挑戦し続ける心のバランスを計る天秤になるのです。
走ることで、身体と心のバランスを取り、疲れをいやし、さらにそれを積極化して高い位置でバランスをとることで、マラソンを完走する。そんな関係性でしょうか。
私にとって、走ることマラソンをすることは、身体ばかりでなく挑戦する心を強くしてくれるのです。だから続けているのでしょうね。
冒頭に伝えた山口県長門市でのマラソンの走行距離は、84キロです。俗にダブルマラソンと言われています。そこにどんな心を揺るがすコースが待っているのか、そしてそれが自分自身の心身を成長させるどんなドラマとなるのか期待して、少しでも練習しますかね。
さぁみなさんも、走ってみませんか?
 
 
 
 
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2023-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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