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大きなつづらを捨て、小さなつづらを背負った、3か月間の私のTOEIC学習法


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記事:岩田 真治(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「文法は、英語の基本です。基本ができていないと、どこかで点数が頭打ちになります」と言ったのは、TOEIC対策講座の講師だった。この言葉によって、直近3か月の私のTOEIC学習法は激変した。
 
私のTOEIC 対策は、3年前にスタートした。勉強を始めた理由は単純だった。外資系企業に勤める私にとって、会社で出世するのも、同業他社に転職するのも、必要なスキルは英語であった。実務で英語を使わない私にとって、TOEICのスコアアップが英語力アピールの手段だった。
 
TOEICはリスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式のテストである。また、出題形式は毎回同じのため、対策を非常に立てやすい。そのため、投下時間に比例して点数が伸びる試験である、と私は考えた。
 
私の考えは的中した。学習開始時に510点だったスコアは、半年後に600点を超え、1年後には685点に到達した。もう1年勉強すれば、転職で有利と言われる700点どころか、海外赴任に有利と言われる860点も夢じゃない、と思った。
 
しかし、そこから1年半もの間、全く点数が伸びなかった。これまで以上に、時間とお金を費やして勉強しても、700点を超えることが出来なかった。点数が伸びないどころか、学習開始時点まで落ちてしまう時もあった。困りかねた私は、大手語学スクールのTOEIC試験対策講座に申し込んだ。そして、講義が終わると、いつも私は居残り、講師に個人アドバイスをもらっていた。
 
講師のアドバイスは、いつも次の3点だった。
1.文法問題集を1冊繰り返し解き、正解率8割を目指す
2.解答を暗記するまで解けるようになったら、問題文・選択肢にある単語を全て覚える
3.最終的には、問題文をパッと見ただけで、和訳を完璧にできるまで繰り返し解く
 
文法に注力するというアドバイスは、私にとって新鮮であった。TOEICの文法問題は、たった30問である。一方、長文読解は合計70問だ。私は、本番では、いつも時間切れとなり、長文問題が10問ほど解けない。それならば、速く読むためのスキルを身につけ、長文問題を最後まで解いた方がスコアアップに繋がる、と思っていた。実際、点数が伸び悩んでいた1年半の間、私の学習法は長文読解が中心であった。
 
講師のアドバイスが突き刺さった私は、自己学習の勉強法を、次のように文法中心へと変えた。
 
毎日、文法問題を10分で30問解き、30~40分かけて解答・解説を理解する
長文問題は一切解かない、問題文すら見ない
リスニングは、音声を45分だけ再生し、聞き流すだけで、問題集を一切解かない
 
英語の基本と言わる文法30問を解けるようになるために、配点が高い長文読解70問を捨てる作戦に出た。1年半もの間、スコアが停滞している私は、70問を捨てることに迷いはなかった。勉強法を変えてからの3か月間、一冊の文法問題集を計3回、延べ3000問を解き、私は試験本番を迎えた。文法問題集の正解率は7割前後であり、目標の8割を超えることはできないままだった。
 
今回の文法問題はいつもより難しい、というのが試験中の私の感想だった。文法対策しかやっていなかったのに、その文法問題が解けない。700点を超えるどころか、またスタート地点の500点台まで戻ってしてしまうのか。と余計な事ばかり考えながら、文法問題を終え、長文読解のパートに入った。
 
長文読解は、余計な事を考えずに解いた。余計な事を考えると、すぐ時間が足りなくなるからだ。最後の問題をマークしたと同時に、試験終了の合図となった。長文読解の計70問を、全て解き終えたのは初めてのことだった。今回は、文法問題を難しくして、読解問題を簡単にしたのかな。と試験終了直後の私は考えていた。
 
長文読解を捨て、文法問題に注力したものの、点数アップという結果は手に入るのだろうか。という不安を拭えないまま、スコア発表日になった。ドキドキしながら、結果を確認すると、リスニング390点、リーディング335点の計725点だった。長いトンネルを抜けた。しかも、リスニング、リーディングともに最高得点であった。文法力を上げることで、読解力のみならず、リスニング力も鍛えられることを実感した瞬間でもあった。
 
初心者で、基本を疎かにする人は少ない。中級者で、再び基本に立ち戻る人も少ない。私もその一人であった。英語の基本である文法が、身についていないとは、微塵も思ってもいなかった。長文読解という大きなつづらを背負ったまま、1年半もの間、やみくもに勉強していたのだ。講師の一言で、その大きなつづらを捨て、文法という小さなつづらを背負うことにした。3か月間背負ったその小さなつづらの中には、最高得点という宝物が入っていたのである。
 
 
 
 
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2023-04-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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