メディアグランプリ

はじめてのメルカリ


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:工藤洋子(ライティング実践教室)
 
 
あなたは新しいものにホイホイ飛びつく方ですか?
それとも周りの様子を慎重にうかがう方ですか?
 
私は、というと、たいていの新しいものにはすぐ興味を示して飛びつく方だ。マーケティング用語では、「アーリーアダプター(早期に適応する人)」というと聞いた。思い返せば、パソコンを活用するのも、スマホに飛びつくのも早かったし、図書館の本の予約が新しいシステムでできるとなれば、真っ先に使ってみる。デジタル機器で面白そうなものがあれば使いたくてしょうがなくなるタチだ。
 
ところが。
もし一度出遅れ感が出てしまったならば。
今度は逆に取り入れるのがものすごく遅くなったり、する。
 
周りの人が使ったり、利用したりしているのを横目で見ながら、
 
「へんっ!」
 
などと口を尖らせたりしている。まったく天の邪鬼にも程がある、というものだ。
 
そんな感じで私が取り入れるのが遅かったもののなかに、「メルカリ」がある。不要なものを手軽に売りましょう、というこのメルカリになぜかいいイメージが持てなくて、今まで使ったことがなかったのだ。
 
ニュースで最初は利用者同士のトラブルがあった、などとニュースで聞きかじった影響だろうか。それとも断捨離で出たものはメルカリで売った、という知り合いが複数いたからだろうか。理由はまったく覚えていないのだが、なぜか
 
「あんなの、絶対使ってやるもんか!」
 
と意固地に思い続けていた。
 
ところが最近では何か欲しいものがあってネットを検索すると、メルカリで販売しているものがヒットするようになってきた。先日、大きいサイズのiPadに買い換えたので、そろそろApple純正のMagic Keyboardなるものを使ってみようかと公式のAppleストアをのぞいてみると、円安のせいもあってか5万オーバーという価格。う〜ん、これは少し出費がかさみすぎるぞ、と思い、ヤフオクを検索してみても、あまり希望のモデルは出てこない。とても安くて既に入札がたくさん入っているか、それとも初めから価格設定が高くて、誰も入札していないか、のどちらかだった。
 
さて、どうしよう?
 
そこでオークションのサイトではなく、普通にググってみたら出てきたのはメルカリのサイトだった、という訳だ。
 
仕方なく、メルカリのサイトをのぞいてみた。いや、仕方なく、というのはメルカリに失礼だが、最初はそんな気分で出品されているものを眺めていた。でもしばらく見ていると、ヤフオクと比べて、いわゆる「出物」、つまり割安ないいものが多い感じがした。
 
お店として出している人もいるけど、確かに基本的には個人が家庭の不要物を出している、ように見える。確かに「ほぼ使っていないので出品しました」とか、「本体を売却したので周辺機器のキーボードも売ります」といったコメントが多い。
 
別にストアとして出しているのが悪いわけではないが、「個人」が「自分が思う価値」を価格として設定している商品が多い感じで、なんだか楽しくなってきた私は他にも欲しいな、と思っていたものを検索し始めていた。
 
以前から時々見ているYoutubeで紹介されていたパソコン周りのデスクマット。品物はよさそうだが、色が地味で好みでない、と思っていたら、なんと素敵なオレンジ色のものがあった。価格はけっして割安ではないが、個人輸入でしか手に入らないと聞いていたし、実際オフィシャルショップではその色が品切れだったものだ。
 
他にもAmazonでは品切れになっていた左右独立型のリストレストも発見した。他の出品者が片方で4千円ぐらいの値段を付けているのに、なぜか左右セットで6千円強だった。
 
「買ったけどサイズが合わなくて買い換えたため、出品」とコメントにあるので、きっと早く売って少しでも元を取り返したかったのだろうか。
 
そう考えると、メルカリの利点が見えてきたような気がした。
 
まず、ヤフオクとの大きな違いは、メルカリはオークション形式ではない、ということだ。ヤフオクに出品されているものは、特に人気のものは安い価格から始まり、人が群がってどんどん価格が上がっていく印象がある。「即決価格」として売っている場合もあるが、基本は割安なものをこっそり見つけて、そこから競り勝って獲得する、その過程をも楽しむ雰囲気が感じられる。
 
それに対してメルカリは提示価格から、「お値下げできませんか?」というのが基本のようだ。ヤフオクとは逆に表示価格から下げるのがスタンダードらしい。スマホのアプリからアクセスするとテンプレートで、
 
「コメント失礼いたします。購入を考えているのですが、こちらの商品はお値下げ可能でしょうか?」
 
という文章が出てくる。割安なものを買いたい、という意識は変わらないようだが、あくまで取引はできるだけ簡単に、という意識が透けて見える。いちいちオークションのように残り時間まで待たなくても、お互いが金額に合意すればすぐに購入できる。
 
同じように見えてもヤフオクより簡単に取引が済むところが人気の理由ではないだろうか。
 
これは面白い。
実に興味深い仕組みだ。
 
売る方も買う方もかなり気楽だと思う。
 
今回は「はじめて」ということで3000ポイントもプレゼントされてしまった。うん、次は「はじめてのメルカリ出品」かな。
 
すっかりメルカリに乗せられている私であった。
 
 
 
 
***
 
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2023-04-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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