メディアグランプリ

自分をいじめていた人が成功していることを知った時にどうするか


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記事:高瀬敬子(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
「昔、自分をいじめていた人が、1人はテレビ局の制作部部長に、もう1人は有名なファッション誌の副編集長になり、活躍していることを知って苦しい」
 
このような相談が、インターネットのニュースに載っていました。
 
見過ごせない記事でした。 私もこの相談者と同様に、小学生の時に転校先で激しいいじめにあっていたからです。 もう何十年も経っていますが、今だにその県出身の人に出会うと身構えてしまいますし、その県には一歩も足を踏み入れたくない、とさえ思ってしまいます。
 
私は幸い自分をいじめた人たちが今どこで何をしているのか知りません。 どこかの社長になっているかもしれないし、富豪と結婚しているかもしれない。 もし、冒頭の相談者のように、本当にわかりやすく「成功者」となって雑誌やネットなどに出ていたらすごく衝撃を受けると思います。 子供の頃に読んだ絵本のように、悪いことをした人には罰が当たるとか、真面目な人が報われるとか、そういうのは幻想なんだな、と改めて感じ、生きているのが辛くなってしまうかもしれません。
 
自分ならこの事実とどう折り合いをつけるでしょうか。
 
いじめっこだった人は二人ともメディア関連の方なので、TwitterやInstagram、Facebookのページを持っている可能性が高い。 それらを探してコメントを書き込むかDMを送る? あるいは彼女たちの会社に手紙を送る?
 
私は実際に、自分がいじめられていた時にそれを見て見ぬふりをしていた当時の小学校の担任の先生を許せず、彼が今どこの学校にいるのか調べてみようか、あるいは当時の学校に恨みの手紙でも書こうか、と本気で考えたことがあります。
 
また、いじめる側だった子の一人が突然Facebookでメッセージを送ってきたことがあります。 いじめのことなど微塵も感じさせない、「久しぶり! 元気?」みたいなメッセージに唖然としました。 悲しいことですが、おそらくいじめた生徒もその先生も、いじめがあったことなど覚えていないのです。 あるいは覚えていたとしても、Facebookで明るくメッセージを送って、返信が来たら自分がやっていたことはそこまで相手に大きな影響はなかった、許されることだったんだ、私たち友達だったもん、と勝手に良いように解釈しているのだと想像します。
 
彼らのSNSに恨みつらみを書き込んだり、手紙を送っても逆に誹謗中傷と捉えられるか、読まずにゴミ箱に行くかだと思います。 そしてきっと後味も良くはならない。
 
私はありきたりかもしれませんが、「忘れる」あるいは「考えない努力をする」しか折り合いをつける方法はないと思っています。
そのためには何か没頭できる趣味や活動を見つけるのがいいと思います。 仕事が好きなら仕事でもいいです。 推し活でも、ペットでも、とにかく好きなことで自分の脳みそを満たすのです。 いじめっこに自分の脳の一ミリでも使うのは勿体無いです。
 
私は嫌なことがあったり、嫌な人に出会ったりすると、そのことばかり考えてしまうタイプです。 まだ言われていないのに「あんなふうに言われるかも」なんて考えて、それに対して私はこんなふうに言い返して……あれがこうなってあーなっってもうネガティブな考えが止められない。
あるいはいじめっこのように、自分にとって許せないことをした人たちのことをいつまでも考えて、どうやってこの怒りを伝えるべきかと妄想が止まらなくなってしまったりします。
 
しかし、好きなことや興味があることに夢中になってふと気づくと、そんな嫌な人や許せない人のことは考えなくなっています。
 
例えば私は今バレエの発表会の準備のためレッスンを増やし、暇な時にはYoutubeでダンサーの動画を観て、苦手なテクニックをどう克服するかを考えて、飲んだことのないプロテインを飲んでみようかなとか、家でもできるトレーニングあるかなとか、なんかそんなようなことを考えていると1日が終わっています。
気づけばあの許せない人たちのことや、将来の心配などなどネガティブなことは一日全く考えていません。 考える時間がないのです。
 
そんなに夢中になれることがない場合は、今まで生きてきた中で何か気になっていたこと、ちょっとでもやってみたいな、と思ったことはなんでもいいので手当たり次第体験してみたらいいと思います。 最近はどんなことでも体験レッスン可能なので、とりあえずやってみる。 その中で、本当に夢中になれることが出てくるかもしれません。
 
とにかく無理やり奴らを脳から追い出すには、脳を別のことで埋めるしかありません。 大事なのは「本当にやりたいこと」をすることです。 世間的に、あるいは年齢的にやった方がいいと言われていること、とか、やるべきこと、とかではなく自分がやりたいと思ったことをやる。 楽しいことをするのが一番効果的だと思います。
 
さて、私はある意味冒頭の相談者さんは復讐を遂げたのではないかと考えています。
その相談先は有名な雑誌のオンライン版であり、相談相手はこれまた有名な方です。 数日経つと結構話題になっていて、別のサイトで引用されたり、インフルエンサーと呼ばれるような人が取り上げていたりしていました。 ある人は、この相談を取り上げて、「いじめた側には絶対にどこかでしっぺ返しが来る」と言っていました。 そして、自分も同様の立場でモヤモヤしている、というコメントがたくさんついていました。
メディア業界にいるそのいじめっこの耳にもこれらが届く可能性がかなり高いと考えられるのではないでしょうか。 彼らが自分のことだと気づくかは怪しいですが。
相談者さんよくやった! と私は拍手したいです。 勇気を出して、相談先を見極めて相談すること。 これもある意味いい方法かもしれません。
 
安易に早く忘れろ、とは絶対に言えませんが、相談者さんにそのいじめっこが気にならなくなる日が来ればいいなと思います。
 
 
 
 
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2023-04-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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