努力は絶対に報われることはない、そう思う理由
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:丸山 俊生(ライティング・ゼミ2月コース)
「努力は必ず報われる」
成功者のインタビューで、そう答える人は多い。
確かに、この成功までの道のりまでには、本人の頑張りがあったのだろうとは思う。
そして、よくネットやSNSで話題になるのは「努力は報われるのか?」問題である。
「誰もが努力して報われるのであれば、誰しもが東大に行き、誰しもが医者になり、誰しもが大金持ちになっている」
だから努力は報われないのだ派の人たちは必ずそう言う。
「いや、成功している人たちは必ず努力している。成功してないのは努力してないからだ」
努力は報われるのだ派の人たちも必ずそう言い返す。
それでも、あえて言うが「努力が報われることはない」そうはっきり明言する。
そう思うには理由がある。
まず、成功した人、偉業を成し遂げた人に限らず、良い結果を残した人には共通点がある。
それは、努力を努力と思っていないということだ。
自分には、ギターがめちゃくちゃ上手な友人がいるだが、学生の頃から暇があったらギターを弾いていた。
気が付いたら朝になっていたなんてしょっちゅう。とにかくギターに対する集中力は凄かった。
とはいえ本人は好きでやってるだけなんで、努力でもなんでもない。
例えば、子供に「ポケモン400匹覚えて」って言えば、ポケモン好きな子供はあっという間に覚えるだろう。
同じように「英単語400語覚えて」って言えば、なかなか覚えられないだろう。
「言葉を400個覚える」という行為として括れば、脳がやってる作業にそれほどの違いはないというのにだ。
昔、電車に乗っていたら中学生くらいの男の子が二人、TVゲームの「三国志」のシミュレーションゲームの話をしていた。
「あそこで、諸葛亮を劉備玄徳に会わせて」とか「孫権と周瑜が」とか、三国志の登場人物を普通にゲームのキャラクターとして話していた。
これ多分「世界史の授業で三国志時代の人物」として覚えろと言われたら、ここまですらすらと覚えられてなかっただろう。
「好きでゲームをしてたら、三国志の登場人物をすらすら言えるようになった」これは努力でもなんでも無い。
努力してないのに、三国志に詳しくなり、難しい漢字の名前の登場人物を覚える。
つまり、努力もせず結果が伴ってると思うのだ。
「1万時間の法則」というものがあるらしいのだが、なんでも物事を極めたエキスパートは練習や努力に約1万時間を費やしていたという事例があり、そこから導き出された「人は何かを習得するのに1万時間の練習が必要である」という説。
もしその1万時間を好きな事楽しいことで過ごせば、苦も無くすんなりとその道のエキスパートになれる。
成功している人、結果を残している人の共通点は、そんな「好きでやってる楽しい時間」の積み重ねが良い結果をもたらしたのだと思うのだ。
好きでやってる時間は、あっという間に過ぎるが、逆に嫌々やる時間はいつまで経っても終わらない。
自分は、この嫌々やる時間が「努力」だと思っている。
やる気が無い、気が進まない、気が乗らない、それでもやらなければならないからやる。
そんな行為が「努力」なんじゃないかと。
嫌々すると、その嫌々の苦しみを伴うから、上達もしないし量もこなせない。
更に嫌々やってるから、その苦しみに見合う結果を求めてしまう。
「これだけ頑張ってるんだから」と思うから、それだけの成果もないと割に合わないと思うのは当然だ。
そんな気持ちでやってることに、良い結果が得られるわけが無いと思うのだ。
自分は、子供のころから本を読むのが好きだったが、夏休みの宿題等で良く出される「読書感想文」が苦手だった。
たいていが「この本は主人公がどこどこで生まれて、誰々と出会い、どこどこへ行って、何々する話です」という「あらすじ」で大半を稼いで、最後に「面白かったです」と書くだけの、つまらないつまらない読書感想文しか書けなかった。
だから本当に書くのが苦痛で、書いてるうちにつまらない文章を書いてる自分が嫌になり、嫌になるから筆が進まないという悪循環。
学生時代にはSF小説や推理小説などにもハマり、いっぱしにも「自分で書いてみよう」とかいう厨二病に冒されて書いてみたことも何度もあるのだが、上記と同様、つまらない文章書いてる自分が嫌になって書けなくて諦めた。
ただ現在、こうして毎週毎週課題提出の締め切りがあり、その度に2000字以上の文章を書いて提出している自分がいる。
昔の自分が見たら、今の自分が本当に信じられない変化だと思う。
そんな自分が感じる一番の変化は「書いていて楽しい」ということだ。
書き上げた文章を提出して添削してもらい合否をもらう。
もちろん、合格いただけない回は残念なのだけれど、それでもまた「書こう」と思い、また次の週も書いて提出する。
正直、忙しい仕事の合間を縫って文章書く時間を作るのは大変なのだが、楽しい趣味の時間なら苦にならない。
楽しくやってるのだから、結果が伴わなくてもかまわない。
でも、そんな中でもたまに合格いただけたりするから、単純にラッキーだと思う。
ラッキーが続けば、やってることが楽しくなる。
これが「毎週提出なんてウザいなあ、2000字なんて無理だけど、仕方ないからやろう」程度の義務感や責任感で嫌々ながら提出してたら、不合格だった時の落ち込みは大きいし、そうなればもっと書くのが嫌になる。
そんな気持ちで書いた文章なんて、面白いはずがない。
面白くない文章は、当然合格なんかもらえない。
たまに合格したとしても「こんなに頑張ってやっとかよ」とか思い、努力に見合わない結果だとしか思わない。
だから、努力は絶対に報われないと思うのだ。
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