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あなたもできる! 面接突破 ~外国人就活生のための対策と危険ワード~


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:花 橋子(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
日本で就職活動中の留学生の皆さん、こんにちは。就職活動はいかがでしょうか。もう内定をもらった人もいれば、まだまだ先は遠くて……という人もいるでしょう。
 
卒業するのは来年なのに、4月や5月から仕事を探さなければならない日本の就職活動は、世界的にみてもかなり珍しいものです。その内容も独特で、一文字たりとも間違えられない履歴書、会社ごとに異なるエントリーシート、そして何度も繰り返される面接に戸惑う人も多いのではないでしょうか。特に面接では、まるでクイズのようにあれこれ質問をされますよね。その質問にすべて答えて、「よし、今日はうまく話せたぞ」と思っても、結果は不合格で「なぜ?」と不思議に思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
 
本日は、200人以上の外国人の面接を行ったわたしが「面接の意味とその解決策」をお話しします。また、外国人が使いがちな危険ワードもご紹介していきます。
 
 
ではまず、こちらの自己紹介を読んでみてください。
 
「わたしは ガク セイと申します。シュウカツ大学4年生です。日本の文化に興味があって日本に来ました。4年間日本に住んでいるので、日本語でのコミュニケーションには自信があります。大学で学んだことをいかして、日本の会社で働きたいです」
 
みなさん、この自己紹介を見てどう思いましたか?
日本語に間違いがないから、大丈夫?
わたしも同じことを言ってます! という人も、もしかしたらいるかもしれませんね。
 
 
ここで、質問です。
 
この自己紹介、何点取れると思いますか?
 
 
正解は「0点」です。どんなに発音がきれいな人でも、笑顔がステキな人でも、この自己紹介は0点です。
 
では、それはどうしてでしょうか。
 
 
実は、この自己紹介は、10人外国人がいたら9人は実際に使っている自己紹介です。ここにこうやって正確に書けるくらい、わたしも何度も聞いてきました。
 
みなさんは、面接が何のためにあるか、知っていますか?
 
面接は、自分のことを知ってもらう場です。自分はどんな人で、今までどんなことをやってきて、どんなことが好きで、これからどんなことをやりたいのか。面接官は、みなさんがどんな人かを知ったうえで、会社と考え方が合うのか、みなさんがやりたいことと会社が求めていることが一致しているのか、などさまざまな質問を通して判断していきます。
 
ですから、他の人と同じ答えでは、どんな人かわからないので、判断ができません。結果、不合格ということになります。また、面接官はこの自己紹介を聞き飽きていますので、「また同じか」と最初の時点で評価が下がってしまいます。とてももったいないですよね。
 
 
さて、この自己紹介の中にある「日本の文化」という言葉ですが、実はこちら、かなりの危険ワードです。みなさんは次の質問に答えられますか?
 
「日本文化はいろいろありますが、具体的にはどういう文化ですか」
 
この質問をすると、多くの人が「えっ」と言って固まります。それから、しどろもどろな答えが返ってきます。
 
「親切な文化です」「あいさつです」「きれいな景色です」……。
 
かなり苦しいですね。「景色」はもはや文化ですらありません。
 
文系の学生は「日本の文化」、理系の学生は「日本の技術」という言葉を非常によく使います。でも、「文化」や「技術」という言葉は抽象的で、それだけでは何のことかよくわかりません。ですから、当然、面接官は「もっと具体的に」という質問をしてきます。
 
そこではっきりと答えることができればいいですが、答えられないと、先ほどの自己紹介と同じように「どんな人かわからない」と評価されてしまいます。
 
では、「どんな人かわかってもらう」にはどうしたらいいでしょうか。
 
それは、「エピソードを語る」ことです。
 
「エピソード」は、あなただけのものです。つまり、他の人と同じということはありません。
 
こう言うと「わたしは大した経験はしていないし……」と心配する人もいるでしょう。でも、誰もしたことがないような、素晴らしい経験を書く必要はありません。
 
「わたしは、日本のあいさつに興味があります。日本で初めてコンビニエンスストアを利用したとき、店員さんが「いらっしゃいませ」と声をかけてくれたことに驚きました。あいさつをしてくれたことで、店にいても居心地がよく、買おうと思っていたもの以外の商品も買ってしまいました」
 
どうでしょう? ごく普通の日常の中のエピソードですよね。「日本のあいさつはいい」と言うより、説得力があります。そして何より、自分のエピソードなら、さらに質問をされても答えることができます。そうして、質問と答えを繰り返していくうちに、面接官に「あなた」という人が伝わるのです。
 
多くの国では、面接は働く条件面をすり合わせる場となっており、自分自身を語ることはありません。しかし、日本の面接、特に就労経験のない学生の面接では、自分自身を語ることが重要です。といっても、自分をよく見せる必要はありません。先ほどの例のように、日常のほんの一場面を切り取るだけでいいのです。日常には、あなたらしさがあふれています。
 
さて、いかがでしたでしょうか?
 
今日は、面接の意味とその解決策、そして、外国人が使いがちな危険ワードについてお話ししました。
 
みなさんの面接の成功を祈っています。それでは、また。
 
 
 
 
***
 
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2023-05-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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