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協調性の大切さに今さら気がつく


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記事:吉川 真理子(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
最近、学校に通い始めた私は、自分が協調性を大事に生きて来たのだなと感じることが多々ある。
 
Webマーケティングの学校に入学したのだが、グループワークや発表がとにかく多い。クラスメートの1人に空気を凍り付かせるタイプの男性がおり、その彼と同じグループになると、毎回ヒヤヒヤ、ドキドキで、和やかな空気に戻そうと笑顔で取り持ち、話し合いが終わった頃にはどっと疲れてしまうのだ。
 
Web業界未経験者が多いこの学校で、彼は経験者だ。10年程自分で会社を起ち上げて仕事をしていたらしく、過去の取引先や実績も素晴らしいものだ。
最初の自己紹介で、業界経験者であることや年齢も近そうだったので、色々お話を聞きたいなと思っていたところ、入学してすぐの授業で2日間同じグループで作業することになった。
せっかくの機会だから、仲良くなって、色々な業界のお話を聞きたいなとわくわくしていた。動画編集の授業だったので、経験者がいることは大変心強く楽しみでもあった。
しかし、2日間のグループワークが終わった頃には何とも言えない疲労感で、ぐったりし、誰にも愚痴ることができないストレスで、帰りに一人でラーメン屋さんに寄り、帰りにビールまで買って帰ってしまった。完全にストレスを食にぶつけてしまった。
 
彼はグループで協力して物事を進めていくことが得意ではないようだ。4人グループの残りの二人は、20代半ばの男の子と女の子だった。二人ともかなり声が小さいうえに、マスクをしており、かなり体を近づけないと、声が聞き取れなかった。数回声のボリュームを上げてほしいと伝えたが、また小さくなる声に、何度も言うと注意しているみたいで気まずいので、耳を一生懸命傾けて聞いていた。その経験者の彼は、私の耳元で「俺たちも声大きいタイプじゃないのに、頑張って声張ってるじゃないですか。声を張らないのは、どうなんどう?」と不満を漏らしてきた。
確かに私も、もう少しボリュームを上げて欲しかったけれど、かなり大人しそうな若い男の子と、外国から来ている女の子だったので、多くを求めるのもなと考え直し、必死に話を聞こうと努力した。経験者の彼は、私と席を交換し、「2人の話をヒアリングしておいて」と私にバトンタッチし、話し合うのをやめ、自分の作業に没頭していた。なんとか2日間乗り越えたが、なんとも言えないストレスが溜まった。声の小ささも多少疲れたが、協調性のない経験者の彼に何かモヤモヤしてしまったのだ……。
 
私は新卒で入社した会社に長い間勤め、周囲の人たちより、何社も経験がなかったので、劣っているのではないかと考えていたが、そんなこともないなと感じた。なぜなら、その声の小さい男の子が、今時の新入社員に見えたからだ。毎年新人教育を任されていたので、難なく対応できたのだ。
大人しいけれど意見や自分の意志のあるこのタイプの男の子は、歳の離れた人に「声が小さい!」と何度も注意されたら、心を閉ざして協力してくれなくなってしまう。ちょっとくらい声が小さくても、意見を言ってくれるのは、チームにとって大変ありがたいことだと思えた。また、ちゃんとお願いすれば、言われた仕事をこなすのだ。ハキハキ元気がよく、感じのいいタイプが理想ではあるが、そうじゃなくても裏表がなく可愛いじゃないかと思えるまで、私は長年の新人教育担当で、肝っ玉母ちゃんの様なメンタルに成長していたことに驚いた。
 
比較してしまったら申し訳ないが、経験者の彼は、起業していてすごいけれど、自分の好きなメンバーで自分の意見が通る環境にいたので、私のように歳の離れた新人を育てる経験をしてこなかったのではないかなと感じた。
 
今まで気がつかなかったけれど、これまで色々なタイプの人と仕事をし、その人の良いところにフォーカスし、チームの雰囲気を良くして、仕事をやりやすいように自然と勤めてきたのだなと思った。
そして、チームワークの良さが仕事の質を上げることを実感していた。
 
チーム内がぎくしゃくすると、途端にコミュニケーションが減り、情報の共有ができずに、仕事が滞ることがよくあった。「言った言わない。聞いた聞いていない」なんて日常茶飯事だし、不仲になると、会話をせずにメールを残すことが増え、ニュアンスがうまく伝わらずにトラブルが増えるのだ。
 
グループワークの空気が悪くなるのが嫌で、一生懸命会話の橋渡しをし、調整して、もう仕事じゃないのに、必死にそんな役割をしてしまうのは、私自身がグループの皆が楽しいと感じ、それぞれの意見が活発に出せる雰囲気作りをしたいと心から思っているからだ。そして、いい雰囲気作りができているチームは、いい結果を出せることを知っているからだ。
 
前職での強みはなんだろうと最近考えるのだが、協調性を鍛えてきたことだと思う。チームで目標に向かいタスクをこなしていたから、誰が欠けてもうまくいかないし、ピンチの時はチームの人が助けてくれるような人間関係の構築が何より大切だと実感していた。当たり前に感じていた協調性は、チームワークの中で大切な役割をもたらしているのだなと再確認し、私はこれからも協調性を大切にして、信頼関係を構築していきたいと思う。
 
 
 
 
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2023-05-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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