「人生はビリヤードみたいなもの」というお話
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:メッツィンガー広美(ライティング・ゼミ6月コース)
今回のテーマは、この約2000字を最後まで読み切ってくださった方に、何か小さくても「お土産」を持って帰ってもらえるような文章を書きたいと思った。
そこで、
「今、挑戦したいことがあるけれど、なかなか踏み出せない」
「今の状態を抜け出したいともう何年も思っている」
そんなあなたへ向けて書いてみようと思う。
こんなことを言えば、どんな成功者なのかと思われるかも知れないが、全くそうではないので安心(?)して欲しい。まだまだ迷いの多い人生の途中で、現状がかつて自分の目指した目的地というわけでもない。
でも、9月で43歳になる私が、数年前は思いもよらなかった方向でライターという自分が歩みたい道を見つけ、今、天狼院書店のライティングセミナーを受けるに至った軌跡を聞いてもらえば、きっと明日のあなたの決断に小さな、小さな影響を与えられるかも知れない。
そう願って、私の転んだ過去とその先に続いていた道について書いてみようと思うので、ぜひ読んでみてほしい。
「人生はビリヤードみたいなもの」というお話。
私は12年前ドイツ人の夫と結婚し、7年前ドイツに移住した。
結婚を機に仕事を退職していた私は、ドイツに到着したときには無職歴・海外生活歴5年。そろそろ自分の存在意義について悩み始めていた。
何かしたい。
何かしなければ。
私はこのままこの異国で自分がしたいこともなく、ただただ夫に付いて来た外国人として生きていくのか?
30代半ばに入り、将来を考えたときに自分には何も成せることがない気がして、残せるものがない気がして、怖くなったし、悲しかった。
人生曲線を描くならば、深い谷を作っている時期だった。
もう一つ、この深い谷を作り上げていた私について紹介させてもらえるなら、私は恐ろしいくらいの完璧主義者だ。
ここ数年はそれを手放そうと努力してきたが、それまでのほとんどの人生は何をするにも完璧でないと許せず、新たに何かをするにも準備が万端でないと始められなかった。
石橋を叩いて、叩いて、渡れればいい方で、多くの場面では叩きすぎて割ってしまい、渡れずにいた。
この状況を簡単に言い換えると、「失敗するのが怖い」のだ。新しいことを始めて、次こんな事か起こったらどうする? あんなことが起こったらどうする? さらにうまくいかなければどうする? そう検討を重ねた結果、また橋から背中を向ける。
しかし、その一方で、「本当は何かしたいのに……」「その気になれば何かできそうなのに……」と、そんな思いを抱くものだから、そのジレンマに長らく苦しんだ。
そんな私が6年前にようやく橋を渡ることを決め、小さなオンラインショップを立ち上げた。ドイツに移住してから、何かしたいと考えぬいた結果辿り着いた場所。これを成功させたい! という思いはもちろん強かったが、初めての運営はなかなか波に乗らず、眠れない日々、起きればすぐに携帯で注文をチェックする落ち着かない日々が続いた。
その状況を打開したいと当時選んだのが「ブログコンサル」だった。コンサルタントのキャッチコピーは「売る前からファンを作るライティング術」。私はただ、ブログの書き方を学び売り上げに繋げたい一心だったが、これが私も考えてもいなかった「現在へ続く道」の扉を開くことになる。
「セールスライティング」の方法を始めて学んだ私は目からうろこで、これで売れる! と意気揚々だった。しかし結果はまた惨敗。
今度は「知識が足りないのだ!」と、他のビジネスコンサルに手を出す。当時の収入の5倍以上の価格を支払ったビジネスコンサルでも、ショップの売上を大きく変えることはできなかった。惨敗に続く惨敗。
心が折れそうだったそのとき、当時のビジネスコンサルタントがこういった。
「いい文章書きますね」
あ……そういえば、ブログコンサルタントも同じことを言ってくれていたな……。
私は自分自身にライターの可能性があるなどは、露ほども期待していなかった。
私の話が長くなりすぎたので、そろそろ結論をお伝えした方がよさそうだ。
子育てしながらも少しずつ自分の時間が出て来たという友人が、急に時間ができたものだから、何をすればいいのか分からず、何もない自分に焦りを感じるという相談をしてくれた。
その気持ちは恐ろしいくらいよくわかる。
私はそんな彼女にこう言った。
「自分のアンテナが立ったことをとりあえず始めてみるといいよ。
石橋は叩きすぎず、準備はそこそこで大丈夫」
人生はビリヤードみたいなものだから。
始めてしまいさえすれば、私たちの「挑戦という名のボール」は必ずビリヤード台に上がれるのだ。
私たちが打ったボールは必ずどこかに当たり、次の動きを見せる。
そのボールが目的のボールに当たって、見事一度でポケットに入ることもある。
はたまた、たくさんのボールをはじき、いろんな方向に広がることもある。
つまりこうだ。
進んでみたい道があるのなら、頭の中だけで描き続けて準備万端の日を待ち続けるより、まずはスタートを切ってみる方が大事。そうすれば次にすべき行動が見えてくる。
もしくは、自分がこれだ! と思っていた道が、始めてみればどんどん色んな方向に広がることもある。
様々な人に出会い、導かれるような体験もあるかもしれない。
可能性はいつだって一つではない。
でもこれはすべて「ボールを手にもっているだけ」では見えてこないのだ。
挑戦の大きさは関係ない。
どんなに小さなステップでも、始めれば必ず結果がついてくる。
そうすることで私たちは必ず次のステップが踏むことができる。
だから、あなたが今もし「躊躇してしまい踏み出せない」そんな状態でモヤモヤしているのであれば、「まずは始めてみる」くらいの気軽さで小さなステップを踏んでみて欲しいと思う。
それも躊躇してしまうなら、あなたが始めてみたいことを、ただ周囲に話してみて欲しい。
それだけでもうあなたのボールはビリヤード台に乗っている。
***
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