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メディアグランプリ

「それ父さんの基準だよね」で気づいた反抗期の正体。反抗期は、親が作り出しているだけなのかもしれないと思った日。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:天海 かなた(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
私は、子どもの頃、反抗期がなかったらしい。
自分の子供が、世間一般に言われる反抗期の年齢になったとき、母親が私に話してくれた。確かに自分でも、メディアで見聞きしてきたような言動を親はもちろん周囲の人にもしたことがないように思う。過去は自分で美化するともいうから、実際にはあったのかもしれないのだが、思い出せる限りにおいてはない。
 
何かに反発心を抱くことはもちろんあっただろうけれど、親や仲間に強い態度を示したり、、強い言葉をかけるようなことはなかったように思う。ただ実は、しなかったのではなく、できなかっただけなのかもしれないと思うこともある。
 
父親は厳しく、母親は優しい、それが記憶の中にある親像だ。厳しい父に向かっていくなんてするわけはないし、一方、母親のことは守りたいと思っていたように思う。向かっていけない相手と、向かっていくわけがない相手だったから、結果として、向かっていかなかっただけかもしれないとも考えられる。反抗期と言われる年代に明確な定義はないが、なんとなく、中高生時代を指すのではないか。もしそうであれば、私はこの時期、中学生時代と高校生時代の6年間、皆勤賞なのである。遅刻も欠席も1日もない。頑張って皆勤賞だったのか、結果的に皆勤賞だったのかもまた全く覚えていない。もしかしたら、反抗期がどうこういう前に、ただただ従順で、しっかり社会に「適合」していただけなのかもしれないという見方もある。
 
自分の子供が「反抗期」と言われる年齢になったとき、強くあたってきたり、逆にコミュニケーションが取れなくなったらどうしようか、というより、そうなったら嫌だなーという想いはあった。学習のことや生活のことで、ぶつかること自体は小さな頃からあったが、それ自体は一定必要なことであると思っていた。子供は一晩寝たらすっきりするタイプを自認しているようで、何かが問題になるようなことも一度もなかった。だからこそ、不安があったのかもしれない。もしその場面に直面したら、未経験だし対応方法がわからない。
 
ある日曜日の夕方、テスト直前の休日に子供と会話することがあった。私が「テスト前だからもっと勉強しないの?」と子供に言った。その時の子供は、「結構、勉強はしているよ。それよりも「もっと」って、それは父さんの基準だよね」と返してきたのである。もちろん和かに。
 
私はハッとした。もしかしてこれなのかも、と。
 
まず「もっと」は、間違いなく私の基準だった。そこには何時間という時間の基準があるわけでもなく、ただただ感覚的に、テスト前だからこそ「もっと」だった。仮に、ここに定量的な時間の基準があったとしても、それもまた私自身の勝手な基準である。
 
子供はそのことを、ストレートに伝えてくれた。そして私は気づいた。子供は私(=親)に反抗しているのではなく、今回の例でいうと、「勝手な基準」に抵抗を示しているだけであるのだと。そう考えると、親が子供に「注意」のようなことをしてぶつかることの多くがこういったケースではないかともと思った。それなのに、親は、子供が自分に反抗していると思ってしまう。ここに「反抗期」が誕生するのではないかと思った。
 
私はその時、子供と対話した。
 
「確かに今言っていた「もっと」は、父さんの基準だったと思う。今、この会話をしながら感じたことがあるのだけれど、反抗期ってこういうことなのかなって。どう思う?」と。
 
子供の返事は「うーん、そうかもね」くらいだった。
 
それから数年、一般的にいう反抗期とは出会っていない。もちろん、今でも小さなことで多少ぶつかることはあるけれど、それはいつの発達段階でも誰でもあるようなことと思っている。そういったことが全くないということ自体は少ないのかもしれない。それも関係性を築くことができていれば気にならない。
 
子供との関係において大切にしていることの1つは「対話」である。何かあった際には、必ず対話すること。最近では、よく知られるようにもなってきたがNVC(非暴力コミュニケーションと訳されることが多い)の考え方を取り入れて、対話することが多い。
 
つい先日もNVCの要素の1つとされる「感情」と「ニーズ(=自分が大切にしていること)」が書かれたカードを子供と共に眺めながら、「そういえばさー、今朝のあの時はどんな気持ちだったの?」といった対話をしていた。大人でも感情の語彙はそんなに持っていないことが多いが、子供は尚更であると思う。だからこそ、感情が書かれたカードを選ぶことは、自己表現をするためにはとても有効だ。
 
子供が選んだ感情のカードに書かれていたことば
– いやだ
– かなしい、がっかり、ざんねん
– ごちゃごちゃ、よくわからない
 
カードに書かれていた言葉をここに転記すると、なかなかに強いものに感じるが、その時、子供は笑いながら「いやー、いっぱいあるねー、人間は同時に色々と感じているのだよ」と言いながら選んでくれた。それぞれの感情を共に味わいながら、次に、感情の奥にあるニーズ(=大切にしていること)のカードも選んでもらった
 
– えらべる、自分で決める
– ありのまま、自分らしさ、尊重される
– 聞いてもらう、わかってもらう
 
ニーズのカードもまた「いやー、これかなあ、これもあるなあ、やっぱりこれでしょ」と笑いながら選んでいた。選ばれたカードは、どれも親としても、子供との関わりにおいて、大切にしたいと思っている項目だった。
 
まずは、こうして感情やニーズを共に見つめることに付き合ってくれていることへの感謝が大きい。こうした対話をすることの狙い、そして、親としてどのような関係性を育みたいと思っているのかを子供に話した際の子供の反応はこうだった
 
「すばらしいね。いいんじゃない」
 
子供のために一生懸命考えてくれてありがとうとか、そういった内容でなかったことがなんだか面白かったし嬉しかった。それを期待していたわけではない。人として、対等な感じだったことが嬉しかった。そう話す子供の表情は、どこか満たされたような感じを受けたのもまた事実。
 
 
 
 
***
 
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2023-06-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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