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笑いを生み出してくれた、奇跡のエレベーター

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:都宮将太(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「ライティングゼミの課題、そろそろネタが無くなってきたな……」
「あの時の出来事をネタにしようか……。いや、あれでは2,000字もたないな……」
そんなことを考えているときに、偶然乗り合わせたエレベーター。そこで奇跡が起きた。
ライティングの神様が与えてくれたプレゼント。本気でそう思える出来事だった!
 
 
 
とあるショッピングセンターの8階にある本屋。そこへ行くために私はエレベーターを待っていた。
エレベーターを待つ私の後ろに女性四人組が並んだのが分かった。会話の感じから、おそらく専門学校生。検定試験に必要な本を買いに行くようだ。そうすると、目的地は同じ本屋だな。
そんなことを考えていた。
 
「何階いかれますか?」
目的地は本屋だろうと思いつつも一応聞く。
「本屋って何階?」
「え、分からんよ」
四人組が戸惑うが、申し訳ない気持ちは感じ取れない。だが、明るい雰囲気の彼女たちにイライラする気持ちもない。どちらかと言えば暖かく見守りたい。そんな感覚だった。
「本屋なら8階ですよ」
エレベーターを開け続けるわけにもいかず、セクハラと思われないかビクビクしながら声をかける。
「あ、ありがとうございます! じゃあ8階お願いします」
明るい声が響いた。
「ちょっと待ってください」
エレベーターが閉まる寸前、一人の女性が駆け込んできた。
「間に合ったー!」
そう言いながら飛び乗ってきた女性。どうやら専門学生四人組の友達のようだ。
私とその女性を含め、六人を乗せたエレベーターは動き出した。
 
「そういえばA子、眼鏡大丈夫だった?」
女子学生の一人が、遅れてエレベーターに乗ってきた友人に聞いた。
この会話をキッカケに、エレベーター内は女子会の会場になっていく。
「大丈夫じゃないよ! 私の体重に耐え切れんやったみたい」
「やばっ!」
階数ボタンの前にいる私の後ろで、賑やかな声が聞こえる。
どうやら遅れてエレベーターに乗ってきた女性の眼鏡が壊れたようだ。
「もう、これで3つ目よ!」
え? 3つも眼鏡を破壊したのか?
面白そうな会話に、私は後ろの女性の会話を聞くことに集中した。
「破壊しすぎよ!」
「全部踏みつぶしたんやろ?」
「そう! 昨日飲み過ぎたのもいかんやったね。朝起きたら私の尻の下で眼鏡が死んどった!」
私の後ろでは5人全員が爆笑している。
会話が面白く、私は笑いを堪えるのに必死だった。
 
「よし! 行きますか!」
エレベーターが8階に到着すると、A子が気合いを入れる。どうやらA子がムードメーカーのようだ。
到着が少し遅れていれば、私は笑いを堪えることができず、吹き出していただろう。
「てか、今日何買うん?」
「え? 知らんよ」
「嘘やん!」
そんな会話を交わしながら、女子学生五人組は去っていった。
 
 
私は目的の本を購入し、帰宅するため下りのエレベーターを待っていた。
ここで奇跡が起きた。
先ほど乗り合わせたA子を含む、女学生5人と下りのエレベーターも同じだった。
お互い恐らく気づいているが、話しかけることもなく、同じエレベーターに乗る。
下りの時は、私と女子学生以外もお客さんが乗り合わせている。
エレベーターが進むと、再び室内は女子会の会場となった。
会話のキッカケはやはりA子だ。
 
「てか、トイレやばいんやけど! 漏れそう! てか、少し漏れたかも!」
女子学生の笑い声が響く。
私も笑いを堪えているが、吹き出す限界一歩手前まで来ていた。
本屋の近くにトイレはあった。何故行っていないのだ。そんなことを考えていた。
「私も我慢の限界」
「私多分、その倍以上ヤバいかも!」
A子のその言葉は、私が笑いを堪えるために入れていたスイッチを切った。
エレベーター内で、私は吹き出してしまった。同時にヤバいと思った。SNSが発展しているこの時代、会話を聞かれ笑われた。なんて書かれるのではないか。そんな焦りがでてきた。
 
「すみません、会話が面白くて」
私は敢えて深刻な声でなく、明るい声で話しかけた。
「いえいえ、さっきもエレベーター一緒でしたね」
「A子のせいよ!」
女子学生たちがそう言ってくれた。雰囲気から、どうやら最悪な事態は免れたようだ。そしてありがたいことに、エレベーター内の会話は盛り上がった。
「だって本当のヤバいけんさ!」
女子学生の笑い声が一段と大きくなると、一階に到着した。
 
「ありがとうございました!」
私と女子学生は、謎のお礼を交わしでその場を別れた。
これはネタになる! そう思いながら、私は女子学生を見送った。
 
 
ちなみに余談だが、
私はエレベーターで本屋に向かう前、コンビニへ行った。コンビニは別に帰りでもよかったのだが、何故か行きがけに立ち寄った。
コンビニへ寄っていなければ、女子学生とエレベーターで一緒になることはなかっただろう。
 
また、私は目的の本を購入したあと、別に急ぎでもない電話を一本掛けた。
もし、電話を掛けていなければ、帰りのエレベーターで女子学生と遭遇することはなかっただろう。
 
そんな偶然が、螺旋階段のように重なり起こったエレベーター内での出来事!
ライティングの神様が、ネタ切れの私へ与えくれたプレゼント。本気でそう思える出来事だった!
 
 
 
 
***
 
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2023-06-28 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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