「熱中症になったからこそ伝えたい３つのこと」
＊この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
記事：手塚幸忠（ライティング・ゼミ６月コース）
私は熱中症になった。「お年寄りや子供がなる病気でしょう」とか、「ちゃんと水を飲まないからなのでしょう」と思い、心のどこかで“熱中症は他人事”と思っていた。しかし、全く無意識に身体の水分が足りなくなり、そして意識を失った。
私は２～３日前から風邪をひいており、吐き気と頭痛があった。食欲も無く、食事は最低限の量にして、２日間仕事を休んだ。当日は少し調子が良くなったので、職場に電車で向かうことにした。家を出て電車に乗るまでは体調が良かったのだが、満員の地下鉄に乗っている途中で吐き気がしてきた。
「これは吐けば楽になるかな」と思い、次の駅で電車を降りることにした。吐くのを我慢しながら、やっと次の駅に着き、電車を降りると、途端にめまいがしてきた。立っていられなくなり、近くのベンチに座り込んだ。すると一気に意識が遠のいてきて、目もうすくしか開けられない。手も足も動かせず、話すこともできず、冷や汗がダラダラと出てきた。
助けを求めようにも、声も出ず、どうすることもできなかった。そこで「まずは目をつぶろう」と思って目を閉じた。１５分ぐらい気を失っていたのだろうか、手を動かしてみると少し動いたので、ゆっくりと身体を動かし、なんとか駅員室までたどり着き、少し休ませてもらうことができた。
私は鍼灸マッサージを仕事としている。朝から患者さんの予約が入っていたのを思い出し、身体の力を振り絞ってスマホをポケットから取り出し、治療室へ電話した。
「ごめん、午前中の患者さんの治療ができそうにないから、連絡とってもらえないかな・・・」とスタッフに伝え、予約をキャンセルしてもらった。
近所の内科で診察をしてもらい、「熱中症だね。もう今は大丈夫だろう。ちゃんと水分を取ってね。気を付けて。」と言われ、職場に向かった。
熱中症の重症度を表すガイドラインはⅠ度～Ⅲ度の分類がある。Ⅰ度は、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返り、大量の発汗。Ⅱ度は、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、判断力の低下。Ⅲ度は、意識障害、けいれん、手足の運動障害、高体温。私が今回経験した症状は、意識障害や手足の運動障害などに該当し、Ⅲ度に分類される。後から重症だったことが分かり、意識が戻って良かったと思った。
熱中症は炎天下に長時間いて、水をあまり飲んでいないと発症するイメージがあるが、今回の私の状況は当てはまらない。病院の先生によると、風邪をひいて体調が悪く、体温調節がうまくできなくなっていたこと、そして食欲が無かったので、食事をあまりしていなかったことで、水分不足になっていた可能性が高いという。
また、後から調べてみると、寒暖差が激しい時には熱中症に注意した方が良いことが分かった。暑い日が続いた後に、台風などの影響で涼しい日が来ると、暑さへの耐性がリセットされてしまい、少しの暑さにも反応してしまう場合があるそうだ。
今回、「人前で倒れたら恥ずかしい」という気持ちがあり、頑張ってベンチまで行って座ってしまった。ベンチに座って寝ていると、酔っ払いのオジサンが、朝帰りの途中で寝ているだけだろうと思われ、誰も助けてくれない。体調が悪ければ、その場にうずくまったり、倒れてしまったりした方が良いと感じる。倒れてしまえば誰かが助けてくれたはずだ。私がベンチに座った時に、意識が遠のく中で、「これはまずい」と思い、助けを求めようとしたが、手も足も口も全く動かすことができなかった。幸い意識が戻ったから良かったが、もし意識が戻らなかったらと思うと寒気がする。
これから夏を迎えるにあたり、熱中症になった私からみなさんへ、３つの注意点をまとめる。
１つ目は、体調不良や食欲不振、そしてダイエットなどで食事があまり取れていない時は、水分が足りていない可能性があるということだ。喉の渇きを感じなくても水分不足になっている可能性があるので、水分補給を充分にしてほしい。
２つ目は、暑い日が続いた後に、急に涼しい日が来て、また暑い日が来た時は、熱中症のリスクが高まるということだ。暑さへの耐性がリセットされるので、体温調節や水分補給は、積極的に行ってほしい。
そして３つ目は、体調が悪い時は、体調が悪いことが他人からも分かるように、うずくまるか、倒れるかした方が良いということだ。他人から体調が悪いことが分かれば、必ず誰かが助けてくれるはずだ。
以上、熱中症になった私の経験が、皆さんのお役に立てることを願う。
＊＊＊
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか？賞を取れるのか？プロも通うのか？〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ：お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
＊天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね！」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL：03-6914-3618／FAX：03-6914-0168
営業時間：
平日 12:00〜22:00／土日祝 10:00〜22:00
＊定休日：木曜日（イベント時臨時営業）
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠２階
TEL：092-518-7435／FAX：092-518-4149
営業時間：
平日 12:00〜22:00／土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL：075-708-3930／FAX：075-708-3931
営業時間：10:00〜22:00
■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間：10:30〜21:30
TEL：03-6914-0167／FAX：03-6914-0168
■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間：9:00～22:00
TEL：029-897-3325
