今日のおやつは何にする? みんなに食べてほしい和菓子のお話
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記事:辻美惠(ライティング・ゼミ4月コース)
あなたの今日のおやつはなんですか?
スーパーで買った大袋入りのチョコレート菓子や、食べ出したら止まらないスナック菓子?
暑いからアイスやゼリーもいいですね。
ちょっと奮発して洋菓子屋さんのケーキとか?
健康的にナッツ? 素晴らしい。
我が家のおやつは、ういろうです。
ういろうご存じですか?
米粉などと砂糖を練って成形して蒸した和菓子。
日本各地にありますよね。小田原、伊勢、京都、山口、徳島、宮崎。
ご当地物っていいですよね。旅行の楽しみ。
うちが食べたのは名古屋ういろうです。愛知県民ですので。
ちなみに昨日は水まんじゅうでした。
今の季節、見た目も涼しげで、ぷるんとした食感もおいしいですよ。
先々週は水ようかんも食べました。
このように、最近は和菓子を食べることが多いです。
あなた最近食べました? せんべいくらいは食べてます?
うちは元々和菓子好きではあったのですが、こんなに頻度が増えたのにはきっかけがあります。
春に市の観光協会が、市内の和菓子屋を巡るスタンプラリーを開催したんです。
そこで、近所の和菓子屋さんが気づかないうちに潰れてしまっていたことを知りました。少しさみしい気持ちを抱えながら和菓子屋さんを巡っているうちに、美味しさを再認識しました。
最近和菓子屋さんに行かれたことありますか?
ていうか和菓子屋さん近所にあります?
シンプルな材料のみを使っている和菓子は日持ちがしないけど、その分おいしい。
前述したういろうはもっちり感が違います。
それに、洋菓子に比べて脂肪分も少なくてヘルシー。
お米や小豆が主な材料だから、グルテンやカゼインの摂取が抑えられるし、おやつを食べる罪悪感も減ります。
実は愛知は和菓子どころらしいのです。
尾張徳川家がお茶文化を根付かせたところから、和菓子が普及して現在にいたるそうです。
ちょっと調べれば名店がごろごろ。美味しそうだなとよだれが出ます。
ここで、我が家がよく利用するお店を紹介させてください。
餅文総本店
1659年創業の名古屋ういろうの元祖。
「極上ういろ」は我が家のういろうの概念を破壊しました。
路面店限定の餅系菓子が我が家の好み。
美濃忠
1854年創業。尾張藩御用の菓子屋を勤めた桔梗屋の流れをくむ。
「上り羊羹」は創業時から伝わる蒸し羊羹。
春限定の「初かつを」は美味しさだけでなく魚の切り身そっくりな見た目に驚く。
夏限定の「紅茶レモン羹」は涼やかさと洗練されたお味がおいしくて手土産にもおすすめ。
菓匠 花桔梗
2005年創業の新しい和菓子店。美濃忠の親族の方が独立。
「シャンパン寒氷」はオシャレでキレイで我が家の定番手土産。
まだまだ食べにいけていないお店がたくさんあります。
これからも色々なお店に行って我が家の好みの味を見つけたいです。
と締めたいところですが、お店はいつまであるんだろう、と心配があります。
和菓子離れは年々進んで、コロナの影響もありお店を閉めてしまうところも多いようです。原材料費の高騰も厳しさに拍車をかけています。
名古屋駅で新幹線に乗るときに買っていた納屋橋饅頭は、昨年作られなくなってしまいました。
冒頭で書いた、私が住む市内にあった和菓子屋も、閉店したのは1軒ではなく3軒です。
和菓子は交流のないクラスメイトに似ているかもしれません。
知ってはいるけどわざわざ話さない。
友達が少なくて暗いつまらない子に見える。仲良くしようという気も起きない。
でもほら、選択授業で隣になって話してみたら、以外とノリが合った。
しかもめっちゃ良い子。
おまんじゅうや大福などの定番和菓子は映え度合いも低いですよね。
でも、上生菓子はかわいくてキレイですし、羊羹でも映える物が多く出ています。
季節の移り変わりとともに種類が変わって、年中色々な物が楽しめて、風流な気分にもさせてくれます。
日持ちがしなくて買いにくくても、大体の物は冷凍保存ができるそうです。常温2、3時間で解凍すれば良いそうです。
昔から私たちの生活に根ざしてきた和菓子、お茶といただくとホッと心が落ち着きますよ。
さあ、おやつは何にしますか?
***
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