メディアグランプリ

何か社会に役に立つことをしたい、と、思った時


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記事: K(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
「このままだと、私の親から1軒、旦那さんの親から1軒家を相続して、1人1軒ずつ家を持つことになるよね」
 
「妹のところもそうみたい。家ばっかりあって困るわ」
 
「田舎の家なんか住まないしね。 駅近のマンションとかならいいけど」
 
「何言ってんの、そんなのめちゃくちゃ高くて買えないわよ」
 
「田舎の家が売れてお金になったらいいのにね。 たぶん、売れないけど」
 
「空き家、社会問題になっているものね。 片づけ絶対大変だよね」
 
 
小学生の時に描いていた「おとなの女の人」のイメージといえば、ふつうに結婚して、子供が2人いて、仕事はせず、家庭を守り、旦那さんの帰りを待つ。そんな風に思っていた。
 
40になり50になり、一応結婚はしたが、子供はできなかった。仕事で外出し旦那よりも遅い時間に帰宅する。家事はできる範囲で。そして誰も引き継ぐ人もいない家の処分に困るという、そんな人生は、子ども時代に想像もしていなかった。
 
子供がいないことについて、この年になるとさすがに誰にも言われなくなったが、ずっと後ろめたい思いが消えなかった。夫婦が2人の子供を産み育てないと人口が減っていくことくらいはわかる。自らが少子化の一因となっている。
日本社会に貢献できていない気がしていた。
 
家族にはそれぞれ事情がある。
好き勝手遊んでいたわけでもない。
 
日本国憲法に定められた日本国民に課せられた3つの義務に、実は子育ては入っていない。教育、勤労、納税の3つの義務については、勉強して働いて納税しており義務は果たしている。というのに。
 
 
最近、気づいたことがある。
 
30代40代くらいまでは、忙しい女友達が多かった。
 
しかし、50歳近くになると、遊び相手が急に増えてきた。推しのアイドル(フィギュアスケート選手だったり、男性アイドルグループだったりする)を追いかけたり、地方のローカル路線に乗りに旅にでたり、観劇、野球に相撲観戦、頻繁に海外旅行に行く方もいた。体力づくりのために、毎週のようにハイキングに行く人もいる。
そういったいくつかのコミュニティに入ったら、注意が必要だ。頻繁に魅力的なお誘いが来るので、油断するとダブルブッキングをしてしまう。週末の午前中にハイキングに行き、昼は別の友人とお芝居を見て、夜はさらに別の友人とディナー、みたいな感じになる。へとへとだ。既に休日なのか仕事なのかわからない。
 
考えるに、50代というのは、会社での出世を諦め、人生を楽しもうと開き直ったタイミングなのではないかと思う。
事情はそれぞれだが、趣味に生きる方。転職や独立により、自由になる時間ができた方。体調を崩し人生楽しもうと思った、という話も聞いた。
今、やりたいことをやっておかないと、親の介護が来たら自由に動けなくなる。そうこういっている間に配偶者や自分の体が動かなくなるかもしれない。やりたいことをやるのは今しかない。それくらいの覚悟で遊んでいるため、どこか気合が入っている。
 
 
OECD(経済協力開発機構)のデータベースによると、日本において「50歳の時点で子供がいない、つまり生涯にわたって子供を持たない女性」の割合は、27.0%(2020年時点)だそうだ。
27%といえば、4人に1人以上、10人いれば2.3人はそういう状況だということになる。なんだ、ぜんぜん、少なくない。既に少数派と言い切れない存在感だ。
周囲のシニア女性を思い出すと、体力があり、活動もアクティブで、消費スタイルにはどこかバブルの香りが漂っている。まだまだ日本経済に貢献しているように思う。
 
元気そうに見えて、内心気にしているのは、老後だ。
さすがに体が動かなくなってきた老後、どうするんだろう。頼れる家族は夫くらいで、駅近マンションを借りるにも別に保証人が必要だ。認知症になったらお金の保管はだれがやるのか。
 
 
一般的に男性より女性の方が長生きすると言われている。統計によると、現在50歳代の女性は約800万人いるそうだ。今の50歳で子供がいない女性が4人に1人いるのだから、おひとりさまや、子供がおらず配偶者がなくなっておひとりさまになる方が200万人いる計算になる。60歳以上の人数を加えたらもっと増えるだろう。そういう方々の多くが、親御さんや旦那さんが亡くなった場合に、いろんな手続きをどうするか、一人でどうやって生きていこうと悩むであろうことが予想される。
 
たいして引き継ぐ財産はないが、私にも子供がいない。急に夫が亡くなったらどうなるだろう。
いざというとき、気になる老後の手続きを行ってくれるサービスがあればいいのではないか。心配事が一つ減って、日々の生活を楽しめるかもしれない。そうなればお金を貯めこんでおく必要もなくなり、日本経済の活性化に繋がるかもしれない。同じ女性として助け合うことはできないか。
自身、税務、会計を専門とする立場で、何かしら貢献できることがありそうに思えた。
 
うまくいくかどうかわからないが、なんか事業、試しに立ち上げてみるか。
自分が遊んで楽しむだけの人生もいいけれど、困っている方々を助けるサービスが形になったら素敵だな。そんなことを考えた。
 
 
 
 
***
 
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2023-07-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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