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ダイエットサプリに大金をつぎ込んでも痩せられなかった私が、0円で痩せることに成功した話


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:小城朝子(ライティング・ゼミ6月コース)
 
 
「まずい、また体重が落ちた!」
こう言うと、ダイエットに励んでいる人から怒られるに違いない。
 
私もその昔、「痩せたい。でも食べたい」と常に心の中に大きな矛盾を抱える、筋金入りのダイエッターだった。なので、こんな言葉を聞いたら、後ろからスリッパで頭を引っ叩きたくなる。
 
そんな私が、ある時から体重が落ちすぎて困ることになった。
別に病気になったわけではない。何か特別なダイエット食品を購入したわけでもなければ、脂肪吸引をしたわけでもない。
正真正銘「ゼロ円で痩せすぎ注意!」の状態になったのである。
 
小学生の頃は確かに痩せていたので、遺伝子的には太りやすい体質ではないのだろう。
しかし、中学生になり女性ホルモンが出始めると、見事にプクプクし出した。
ただ、中学生の頃は外見など全く気にしていなかったので、自然の流れに身を任せ、更にプクプクと順調に成長し続けた。
 
とはいえ、高校生にもなると、さすがにそこは、お年頃。当時は「痩せていなければ女でない」という風潮。バストの大きさよりも足の細さに価値がある。テレビの中のアイドルも、同級生もとにかく細い。ここから私のダイエット人生はスタートした。
 
当時流行っていたのは、いわゆる単品ダイエット。
リンゴだけ、こんにゃくだけ、茹で卵だけ……といった、今考えると栄養バランスを全く無視した危険なダイエットばかりだ。
そのうち、ダイエットサプリなるものが世を席巻する。サプリの成分は、おなじみの食物繊維にはじまり、謎の月見草のオイル、糖質をカットするギムネマ、脂質を吸着するキトサンなどなど……飲めば痩せるという夢のような商品ばかり。
 
単品ダイエットなど続けられない私は、アルバイト代の全てをダイエットサプリにつぎ込んだ。社会人になってからもつぎ込んだ。ダイエット産業に貢献し、その功績は表彰ものである。
いくらつぎ込んだか考えるだけでも恐ろしいので、金額は思い出さないことにしている。
 
しかし、当たり前だが、飲むだけで痩せる訳はない。そんな物が存在したら、世の中、ダイエットで苦労する人などいなくなる。ダイエット産業も衰退する。
まさに、ダイエットサプリは借金と同じ。お金を借りた時点でお金持ちになった気分になり、返済することをすっかり忘れ、お金を使い込むのと同様に、ダイエットサプリを買った時点でダイエットに成功した気分になる。これさえ飲めば痩せるのだから、どんなに食べても大丈夫、という大船に乗った気持ちになり、さらに食事量は増え、体重はますます増えるのだ。
 
そして、もう一つ。ダイエットサプリには盲点がある。必ず説明書の最後の方に「栄養バランスを考えた食事をし、適度な運動をしましょう」と、お決まりのフレーズが小さく書かれている。
結局のところ、ダイエットには食事と運動といった自己管理が求められる。ダイエットサプリは、あくまでその補助食品でしかない。
 
そんなことは頭の片隅では十分過ぎるほど分かっているのだが、新しいサプリが出るたびに「今度こそは!」と財布の紐が緩み、「高いサプリなんだから絶対に痩せるはず」と気持ちも緩み、「最強のサプリがあるのだから食べたって大丈夫」と身体は更に緩みまくるのである。
 
そんな堂々巡りをしていた私が、ある時から体重が急に減りだした。
 
魔法のサプリを買ったわけではない。運動量を増やしたわけでもない。
強いて言えば、脳ミソを使うようになっただけだ。
 
27歳の頃だ。私は何を思ったか、司法試験の勉強を始めてしまった。
その頃は、法科大学院はまだ存在していない。司法試験専門の予備校で知識を叩き込み、後はひたすら独学と模擬試験を重ね、勉強の集大成を1年に1回の大勝負に賭けるシステムだ。
私は恥ずかしながら、それまでまともに勉強をしたことがなかった。学校の試験は全て一夜漬け。受験も要領良く推薦で進学してしまい、大学に至っては、いかに授業に出ずに単位を取るかにすべてを掛けていた。
 
なので、脳ミソは新品同様。そんな真っさらに脳ミソに、日本語とは思えない、訳の分からない法律用語を叩き込むのだから、脳ミソの驚き方は半端ない。
予備校に通い、講義の後に復習なるものを始めた途端、脳ミソがあまりに驚き、1か月で5キロも体重が落ちた。ちなみに、156センチの身長で、体重が50キロから45キロになったので、なかなかの痩せ具合である。脳はカロリーを大量消費するということが実証されたのだ。
世間でも、将棋の「名人戦」などの大一番の時は、脳を長時間にわたりフル回転させるので1回の対局で体重が2~3キロ落ちると聞くが、まさにこれと同じ状況が起きたといえる。
 
確かに、頭を使うことと脳の消費カロリーは関係ないという説もあるが、現に棋士の方々は、対局中にガッツリと食事をし、おやつまで食べているのに、皆スリムである。
そして、何をやっても痩せなかった私が、脳ミソを使い始めただけでスルスルと痩せたのだから「脳ミソに負荷を掛けると痩せる」という理論は、あながち嘘ではないと信じている。
 
更に、週に1回行われる模擬試験の時は、体重の落ち方に拍車がかかる。
試験は3時間半で90問。記憶力だけでは太刀打ちできない、パズルのような難解な問題を解くため、脳にかかる負荷は半端ない。
なので、模擬試験の3時間半が終わるとフラフラになり、見事に1~1.5キロ体重が落ちるのである。時間制限というプレッシャーもダイエットには、かなり効果的であることが実証されたといえる。
そんなこんなで、真剣に勉強をすればするほど痩せていき、気づけばギスギス・貧相になり、正に痩せすぎ注意状態になったのである。
 
さすがに痩せすぎはマズいと、模擬試験で落ちた体重を戻すべく、試験が終わった後はハイカロリーの物を食べまくる。お店でメニューとニラメッコして、カロリーが高いものを頼むという、以前の私からすると、あり得ないパラダイスな食生活。
それでも体重が増えることはなかった。
 
そして、試験勉強を止めると同時に、また太り始めた。
やはり、私にとっては脳ミソに負荷を掛けることが一番のダイエットになるようだ。
 
今でも、少し体重が増えたと思ったら、算数の問題を解いて脳に負荷を掛けている。
ポイントは、時間を決めて、解けそうで解けない問題に全力で臨むことだ。どう頑張っても太刀打ちできない問題では、脳ミソも働きようがないので意味がない。
個人的には方程式を使わずに解く「つるかめ算」や「旅人算」などの「ザ・算数」がお勧めだ。面積の計算も良い。さび付いた脳ミソに、ヘビー級の負荷が掛かり、緩んだ身体と頭の中が引き締まる。
 
こうして、ダイエット方法は身についたのだが、肝心な司法試験は挫折した。
途中までは必死に勉強していたのだが、いつしか法律書の代わりに合格体験記を読み漁り、すっかり合格した気になり、肝心な勉強が疎かになったのである。
 
ダイエットサプリを買って、痩せた気になっていた昔と同じバターンである。
 
やはり、歴史は繰り返すものである。
 
 
 
 
***
 
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2023-07-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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