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青春18きっぷとノルマの旅


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記事:菅 宏之(ライティング・ゼミ8月コース)
 
 
青春18きっぷという切符をご存知だろうか。年に3回発売されていて、お手軽価格で在来線の各駅停車は乗り放題というものだ。
1人だと5日間の旅ができるし、5人であれば日帰り旅行も楽しめる。
私も出張で新幹線や飛行機を使っているが、プライベートでは青春18きっぷで各駅停車の旅をする様にしている。
 
青春18きっぷの旅で何を楽しむか? 当然、「旅」そのものを楽しむわけだが、それも人それぞれだろう。1人でもグループ旅行でも「非日常的感を楽しむ」こと。なおさらグループ旅行であれば、ぺちゃくちゃ日頃のうっぷんを晴らすこともありだ。要するにスカッとすれば、それで良しなのだ。
 
青春18きっぷは、1982年に発売された「青春18のびのびきっぷ」から始まった。ちょうど自分も学生時代だったので、これが発売されることを知ると、即購入してさっそく利用してみた。
お金がない学生にとって、きっぷが安いことは最大のメリットで、実家への帰省や道中では訪れたことのない場所へ寄り道もした。これで「時間」が自由に使えるという、学生時代の武器を最大限に使ったように思う。
そんなことを繰り返しているうちに、鉄道路線の乗りつぶしをしてみようと思い立った。当時の国鉄キャンペーンの中で「いい旅チャレンジ20000Km」というイベントも追い風になり、近場から乗りつぶしていったことを思い出す。
ところが、ちょうど九州全線を乗りつぶしたあたりだっただろうか。自分にとって「旅」で癒やされることがなくなってしまった。飽きが来てしまった? いやいや、楽しいことは間違いがない。要するに、「ノルマ」を意識する旅しかできなくなってしまったのだ。
 
鉄道路線の乗りつぶしは国鉄からJRへの民営化と、それに伴う廃線や第3セクターになったところもあって、自然消滅的に取りやめた形となって頓挫してしまった。「さて、どうしようか……」
いろいろと考えた末に、自分に何か「ノルマ」を定めて、次から次へと自分に与えていくことを思いついたのだ。いくつか主な実績をあげてみると、
「青春18きっぷの5日間で大藪春彦著『汚れた英雄』を読破する」
「青春18きっぷの5日間で写真を900枚撮る」
「青春18きっぷの5日間で100人と話をする」
……
 
1つ目のような「読書する」ノルマについては、ベストマッチすると思う。『汚れた英雄』はたしか文庫本で4巻だったと思うが、各駅停車での移動途中ではうってつけの時間つぶしにもなり、有意義な時間を過ごした。ただし読破してノルマは達成出来たが、各駅停車以外の昼夜も問わず、読んでギリギリ読破した感じだった様に思う。今思うと、3度の食事や風呂に入っていたんだろうか? 寝た記憶もない……
その後も「読書する」ノルマについては、いくつか読む本を選定したが、ここで気をつけないといけないのは、単行本は荷物がかさ張るということだ。例えば500~600頁の単行本1冊でも、100~200頁の薄い単行本を数巻でも、荷物が重くなる。今はタブレットを荷物に忍ばせアマゾンKindleで読めるいい時代になったと思う。次の「読書する」ノルマを設定して、改めてチャレンジしてみたいと思う。
 
2つ目の「撮影する」ノルマについては、まずカメラ好き、写真好きが前提かもしれない。
900枚という中途半端な枚数と思うだろうが、今の様にデジタルカメラはなく、日当たり36枚のフィルムを5本撮るとして、5日間で900枚と計算したものだ。バイトで貯めたお金で一眼レフを買って、道中の風景や人々、めずらしい乗り物やモノを撮った。ただし「撮影する」ノルマの欠点は、旅から帰ってからのフィルムの現像代や写真代だった。900枚の撮影を達成したはいいが、これにかかる費用もバカにならず、事前に踏まえて予算を立てないといけなかった。
今はデジタルカメラが主流で、よほどフィルムカメラにこだわらない限りは、何千枚も撮れて、不要なものはすぐにデータ消去できるので、便利になったと思う。いや、手軽さとなればスマホなのかもしれない。こんなデジタル全盛な時代になっても、自分にとっての写真は一眼レフで撮ったものだ。撮った写真を大きくプリントアウトするためにも、一眼レフにこだわりたいものだ。
 
3つ目は「会話する」ノルマだが、これは100人と話したことはない。ズバリ達成出来なかった。自分の性分もあるだろうが、自分にとって会話は自然が一番で、ノルマにするものではなかった。このノルマを設定したことでわかったことだが、ノルマ設定のコツは、ちょっと手を伸ばせば手が届くくらいのさじ加減が必要ということがわかった。恐らく「会話するテーマ」は、「はじめから無理!」と気持ちのどこかにあったかもしれない……
 
この様に、毎年と言ってもいいくらい使ってきた青春18きっぷも、コロナ禍の影響で2~3年は使っていない。2023年になって、ようやくアフターコロナ(第5類移行)に伴う緩和が広がっていった今夏、青春18きっぷを購入した。さて、今年のノルマは何にしようか? 思案していたところにカミさんから、「ええなぁ…… 私も連れて行ってなぁ」
その一言から「じゃあ、一緒に行くか?」となり、今夏の青春18きっぷの旅は初めて2人で行くことになった。これまでノルマは「1人(=独り)」が前提だったが、思いも寄らない展開となってしまったのだ。しかしながら、今夏の2人旅で長年当たり前だったノルマから開放された瞬間だったかもしれない。これでまた、癒やされる旅ができると思うと、カミさんに感謝しないといけないなぁ。
「ありがとう」
 
 
 
 
***
 
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2023-08-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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