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メディアグランプリ

言葉と制限の小石


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:正月玲子(2023年・年末集中コース)
 
 
きっかけは人の役に立ちたいという思いだった。
 
ヨガとピラティスのインストラクターという立場から、40代や50代の女性ステージの変化を多く見てきた。
女性のステージの変化とは、妊娠した時、更年期障害を自覚し始めた時、そして子供の成長に伴い長い間背負ってきた「母親」という大きな役割が「本来の自分」に変わった時など。
 
「身体を動かしたり、話をすると気分がよくなる」
「心がザワザワして、考え事が増え、眠れない」
心も体も頑張り続けているにもかかわらず、「大丈夫」と自分の事を後回しにしているクライアント達。側から見ていて、身体と精神両方が不安定に脆くなっていく人たちを運動以外でもサポートできないだろうかと考えるようになった。
 
そんな時、Neuro Linguistic Programing(NLPと略される)神経言語プログラミングと訳されるアメリカで体系化された学問を知り、早速NLPプラクティショナー・コースというNLPの基本を学ぶ国際資格コースを受講した。
 
NLPは心理学と脳科学をベースにしたコミュニケーション・スキルで、その人が放つ言葉や目線、動作から、その人の思考や行動のパターンを紐解きより望ましい方向へ導いていく、ライフ・コーチング、ビジネス・コーチングや会社のマネージメント層(管理職以上)に役立つスキルだ。国内外にNLPの資格コースを提供するスクールは多いが、中でも多くの世界各国で活躍している卒業者を輩出しているスクールを選んだ。
 
 
「しまった!場違いだ!」資格コース初日。
自己紹介の自分の番が回ってくる前にそう思った。
受講生の大半が、起業家や企業の管理職、会社員、今後コーチングを生業にしたい人など、この資格をベースに更にキャリアアップを図りたい人達だったからだ。
人の役に立ちたいという抽象的な自分の動機が、甘っちょろく感じた。
自己紹介が自分の番になった時、「ちゃんとしなければ」という緊張で口は乾き、手は冷たいのにじんわり汗をかきながら、自分を繕う言葉が思いつかないまま、その時自分が言葉にできる自分の思いを話すが、どの言葉も稚拙に聞こえる。
 
冷静になって直ぐ「こう言えば良かった!他に言いたい事があったのに!」とダメ出しする自分の声が聞こえてきたが、もう後の祭りである。
講義の間、同じような状況に何度も陥った。
その度に「何とこれまでの人生を無駄に過ごしてきたことか」
自分の言葉で話そうとすればする程、言葉が出てこない。
 
質問される度、自分の言葉を探して脳が一気に動き出すが、言葉にすると辻褄が合っていない気がするのだ。
「ヨガだったら、意見や感想、回答が簡単に出てくるのに!」
頭の中をよぎる意味のないプライドから来る言い訳を何度も打ち消した。
 
ヨガの世界は奥深い。しかし、これまで受けたヨガ哲学や瞑想の講義では、私の実感として精神性学びと自分の実体験とは乖離があった。
しかし、NLPの学びで突きつけられる質問は、言葉にすればする程自己理解の更に奥の自分と対峙しているようだった。
 
私が初めに対峙したのは「私は目立ってはいけない」という思い込みだった。
いつもそこそこの成果しか上げられない自分。
それは、目立ってはいけないという思いから、頑張ることを途中で辞めてしまう。
そういえば、小学校の通信簿で「良くも悪くもない」とよく書かれていたし、中高の時は「やればできる」「もっとできる」と言われ続けていた。
それがいつしか、やり切った記憶がないまま「私は出来ない」という更なる思い込みを生んでいた。
 
目立ってはいけない……
私の場合、裏を返せば、「やればできる。ただ目立ってはいけないからやらない」とやり切る前に自分でブレーキをかけている状態だった。「私はやればできる」と最後の砦のようなプライドを握りしめて、「やる時」をずっと見送っていた。
途中でブレーキをかけるので、大した失敗をした経験もない代わりに、やり切った感覚を味わったこともない。
 
私の中で「目立つ」という言葉の意味するものは、際立ったもの・限界を超えたもの・人とは違うもので、掴み取るまでにやり切る覚悟が必要なものだった。
「自分は覚悟が欲しかった」
そう思った時、ブワッと涙が出た。
 
思い込みは、靴の中に入った小さい小石だ。
何となく不快で歩くペースが遅くなる。
いつ入ったか分からないし、入った理由を追求しても入ったものは仕方がない。
靴から小石を出すと、制限なく快適に歩けるし、歩くスピードも上がる。
 
小石という制限がなくなると見えてくる世界が変わり、
誰かの後ろからついていくサポーターの役割から、自分で企画してワークショップを開いたり、学んだ内容を発信したり、先頭を歩むことが怖く無くなってきた。
自分の想いや欲望を言葉にする程、その輪郭がはっきりとして具体的になり、次の目標へ繋がっていく。
 
今「人の役に立ちたい」という想いは、「私は人の役に立つ人になる」という確信に変わり、クライアントからもクラスで使う言葉使いが力強いと言われるようになってきた。
これからも自分から出る言葉を大切に、進化していきたい。
 
 
 
 
***
 
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2024-01-15 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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