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〝アナザースカイ″を探して


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:ともとも(ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
「あなたの〝アナザースカイ″はどこですか?」
 
これは、先週行われたチームミーティングの、「アイスブレイク」のお題である。
 
「アイスブレイク」とは、ミーティング前などに行う、堅くなりがちな場を和ませるためのコミュニケーションの1つだ。
 
チームでは毎回、持ち回りの議事録当番がお題を設定し、一人1分ぐらいを目安に発言する場を設けている。それは議論前のストレッチのようなものだ。おかげで必ず全員が発言することになり、そのテンションで議論に入ると場が温まっているため、活発な意見が飛び交うのである。
 
さて、そのお題〝アナザースカイ″について一人ずつ話をしていく。順番に聞いていると驚いたことに、みんなそれぞれの〝アナザースカイ″を持っていた。
 
ある人は「私のアナザースカイは学生の時の留学先だったロンドン。初めて異文化に触れた町」であると言い、また別のメンバーは「一人旅で行ったメキシコ。現地で恋人ができた!」と楽しそうに話す。また、「両親の出身地である福井」だという人も。「頭の中ですぐに帰れる場所」なのだそうだ。
 
なるほど~、と感心して聞いていると、自分の番が回ってきてしまった。
 
「ともとも(私のニックネーム)の〝アナザースカイ″は?」と聞かれ、
……
……
……
ヤバイ、思い浮かばない。
 
私には〝アナザースカイ″と言える場所がないのだ。
 
そもそも〝アナザースカイ″とは何だろう。
そういえば昔、そんな名前のテレビ番組があった。出演者が自分自身の人生を振り返りつつ、自分が感じる〝もうひとつの空″(アナザースカイ)を探しに行くという番組だ。自分自身にとって特別な場所や、再訪したい場所、行きたいところに「旅」し、その場所での思い出やエピソードを語るのだ。
 
それにしても20~30代の年で、そんな素敵な場所を持っているチームメイトのことを、うらやましく思った。なぜ自分にはアナザースカイがないのだろうか。
 
自分の今までを振り返ってみた。子供のころは両親と妹と4人暮らしで、ごく普通の家庭に育った。たまには家族で海や温泉旅行に行くこともあったが、基本的には関東地方から出たことがない。
 
成人するまでずっと両親と暮らし、結婚と同時に家を出て夫と暮らし始めた。そして二人の子供ができたが、一人は家を出ており、現在は家族三人暮らしである。
 
これはとても幸せな人生である。孤独に悩まされたこともなければ、食事に困った経験もないからだ。そして、いつも一つ屋根の下、温かい愛情に包まれて暮らして来たのだ。
 
しかし、自分は一体何者で、何をやりたいのか? 何をやりとげたいのか? どんな環境にいると居心地がよいのか……?
 
分からなかった。自分を全く理解していないことに、60歳目前の今頃になって気がついてしまった。それはまるで、舵を持たない船に乗っているようなものである。
 
今からでも遅くはない、もっと自分への理解を深めて、自分の〝アナザースカイ″を見つけたい!
 
でもどうやったら見つかるのだろうか。
そこで私は片っ端から本を読んだり、インターネットを使って調べてみた。すると、次の3つを試してみるのがよさそうなことが分かった。
 
―自分自身について深く考えてみる。自分が何を愛し、何に情熱を感じ、何を追求したいのかを理解することが重要である。
 
―新しい趣味を始めたり、新しいスキルを学んだりすることも有効。新しい経験は、自分自身について新たな発見をするきっかけになる。
 
―新しい場所を訪れ、新しい文化や人々、風景に触れてみること。旅行は視野を広げ、自分がどんな環境で最も生き生きとするかを発見する機会を与えてくれる。
 
そしてこれらを実行することによって、自分がどのような環境や経験に引き寄せられ、どこで最も自分らしくいられるかを見つけることができると書いてある。
 
なるほど、〝アナザースカイ″を見つけることは、まるで宝探しの冒険のようではないか! 自己探求の旅であり、その冒険自体にも価値がありそうだ。
 
まずは、自分自身について考える時間を作ろう。様々なことに対する自分の見方や考え方、価値観をまとめてみるのもよさそうだ。
 
そして今年は「新しい経験」として、ライティング・ゼミを始めている。まだ3回目の講義が終わったところだが、8回に達するころには、もしかしたら新しい境地(宝物)が見つかるかもしれない。
 
となると、今の私に不足しているのは「旅行」である。
私はまだ一人旅というものを経験したことがない。ゆえに一番ハードルが高そうだ。一人で一体どこに行けばいいのだろうか?
 
私は現在長野県に住んでいて、山に囲まれて生活している。そのため、海への憧れが強い。だからまずは海を楽しめる風景を求め、実際に旅をしてその土地の文化に触れてみよう。気候がよくて暖かく、独特の文化がある沖縄あたりがいいかもしれない。
 
そして心を開いて、自分から地元の方とコミュニケーションを取ってみよう。居酒屋で隣に居合わせた人とおしゃべりをするのもよさそうだ。新しい出会いから、自分の世界が広がる可能性だって大いにあるのだ。これは楽しくなってきたぞ。
 
私にとって〝アナザースカイ″を見つけることは、「自分の心の舵」を探す旅になりそうだ。それは自分が何者で、どのような方向に進むべきなのか、何を追求すべきかを示してくれるのだ。
 
旅を続けて、いつか見つけることができたなら、きっと残りの人生は豊かなものになるにちがいない。人生は一度しかない、不安もあるけれど、勇気をもって一歩を踏み出そう。そして舵を持たない船に乗る生活は、もう卒業するのだ。
 
私の〝アナザースカイ″を見つけて、チームメイトに報告できる日を楽しみにしている。
 
 
 
 
***
 
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2024-01-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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