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育休生活を大学生活にしませんか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:たぴおCAパパ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
45.7%
 
これは、BIGLOBEが実施した「子育てに関するZ世代の意識調査」注) において「将来、子どもがほしくない」と答えた18~25歳の割合だ。
 
たくさんの人が「子どもがほしくない」と考えている。少子化問題があちこちで叫ばれる現代において、これは日本の大きな問題と言えるだろう。
 
「子どもがほしくない」理由として挙がっているのが「育てる自信がないから」「子どもが好きではない、子どもが苦手だから」「自由がなくなる(自分の時間を制約されてたくない)から」などである。一言でいえばみんな「育児って大変そう」と思っているのだ。
 
たしかに、食事も、着替えも、トイレも、歩くことすら自分でできない人間が、ある日突然、家に1人増えるわけだ。夜は何時だろうと巨大目覚ましのごとく、大きな声で鳴くことは日常茶飯事。どう考えても大変である。
 
ただ、一昔前と比べて子育て夫婦にとって圧倒的に恵まれていることがある。それは育休制度だ。パパママ育休という制度を使えば、ある程度の手当をもらいながら夫婦2人で育児休業を取ることができる。
 
実際、私はこの制度を使って、現在、仕事を休んでいる。
 
2人で育児をすれば、余裕をもって子どもと接することができるようになる。この生活は、これまでの「育児って大変そう」というイメージを覆せるものになるのではないかと考えている。
 
そこで、私が、これを読んでくださっている、日本の未来を創るあなたに提案したいこと。
 
それは「育休生活を大学生活にしませんか?」ということだ。
 
大学生活と聞いて「?」が浮かんだ方がいるかもしれない。育休なので、やはり育児は必ずすることになるのだが、働いている時よりは時間的に余裕ができる。学びたいことを学べる時間を少しは取れるようになるし、一人の時間もつくりやすくなる。また、夫婦で一緒に趣味の時間を設けることもできる。
 
育児を必修科目として、学びたいことを学ぶのが研究室、一人の時間を大切にするのが一人暮らし、夫婦の趣味の時間をサークル活動。こんな風におきかえると、まるで育休生活が大学生活のように感じるということだ。
 
社会人になっても、あの未来に希望をもった大学生活が送れる。しかも、高い入学金や授業料を払わずにできるとなれば、「大変」ではなく「楽しそう」となる人は少なくないはずである。そこで、そんな大学生活の魅力を「必修科目」と「研究室」にしぼって紹介させていただく。
 
必修科目
この大学の必修科目、それは家庭科と保健の授業だ。赤ちゃんの世話を通して、食べ物、服・掃除・洗濯などについて学んでいく。人の体の成長について学ぶことも必修となっている。
 
ただ、先生は決まった時間に授業はしてくれない。インターネット、本、友だち、親、パートナーなどから、先生を選んで自分で学ぶのだ。そう聞いても、不安に思う必要はない。妻、あるいは夫という心強い仲間が、一緒に勉強してくれるのだから。
 
もちろん、この大学に入学しないで、働いて休日だけ必修科目を学ぶこともできる。ただ、入学した方が比べ物にならないくらい充実した学びになる。
 
仕事をしていると、どうしても仕事のことが頭から抜けにくくなるものだ。全力で子どもに向き合う余裕をもちにくい。それに、私の経験からして、子どもが成長してできるようになったことを、どこか他人事として見てしまう可能性がある。
 
寝返りしようとして、それでもできていないところを何度も目にしていたとする。そして、ようやく初めて寝返りができたところを見ると、それは、それは、とても嬉しくなるのだ。働いて帰った夜に突然「寝返りができるようになったよ」と聞いても、もちろん嬉しいのだが、喜びの度合いが全く違う。
 
結果に至るまでの過程を見ると、感情が入りやすくなるということだ。オリンピック選手のドキュメンタリーを見ている時と似ている。これを実感するだけでも、この大学に入学する価値は十分にある。
 
ただ、子どもが好きではないと思っている人からしたら、それほど価値は感じにくいかもしれない。そこで、この生活には育児以外にも魅力があることをお伝えしたい。
 
研究室
大学で学びたいことを選んで入れる研究室があるように、パパママ育休も好きなことを学べる時間をつくることができる。「せっかく2人いるんだから、育児はすべて2人でやった方がいい!」という考え方もあるだろう。しかし、私たち夫婦はむしろその逆の考えをしている。シフトを組んで、1人でできることは1人で行う。必修授業については2人で、できるだけ‟やらない“ようにしている。
 
それでは、その空いた時間を何に使うのか。自分の学びたいことに使うのだ。私は書くことに興味があったので、ライティング・ゼミに参加するようになった。妻は妻でヨガを学びたいという思いをもち、本を読んだり、ヨガ教室に通ったりしている。
 
私が2週間に1度ライティング・ゼミに行っている時、妻は車で家から10分のところにある実家に帰る日にしていくそうだ。妻の父・母に、定期的に子どもを見てもらう良い機会になると考えている。
 
このように、働いていたらわざわざ学ぼうと思わないことに、育休をとることでチャレンジできるというのも、この生活の魅力だと言える。
 
「そんなの育児していないじゃないか」と怒る人が出てきそうだが、私が考える育児で一番大変なのは、「息つく暇がない」ということだ。
 
息つく時間をしっかりつくって、喜びで自分を満たすことができれば、子どもとかかわる時に心のゆとりをもつことができるようになる。それが、結果的に子どもにも良い影響を与えられると信じている。
 
今回は割愛するが、他にもこの大学生活の一人暮らし、サークル活動についても、あなたに直接話したいほど、現在の生活に魅力を感じている。
 
ただ、正直に言おう。この「育休生活を大学生活に」という考えに自信もっているわけではない。「こんなこと発信していいのか」と迷いながら書いている。
 
それは、育休を取得することに否定的な意見をいただいたこともあるし、少し前までみんなが働いている中、「楽しい」生活なんて送っていいのかと葛藤していた自分がいたからだ。
 
また、子どもが生まれて間もない頃に、同じように大学生活を送ろうなんて言うことも難しいだろう。現在、8カ月の子ども1人を、2人で育てているからこそ言えることだ。職業によっては育休の選択肢がないと言う方も多いと予想できる。そんな中で、無責任に「育休いいよ!」なんて言っていいのかという思いは、今も少しある。
 
しかし、「育児って大変そう」というイメージを、少しでも変えられる発信がしたい。負の感情をもちながらではなく、笑顔ではつらつと子どもに接したい。職場に戻ったら「辛かった」ではなく「素晴らしいものだった」と仲間に伝えられる育休にしたい。というように考えをめぐらせ、イマこの記事を書き終えようとしている。
 
必要なのは申し訳なさではなく感謝だ。このような生活が送れることに感謝して、できる限り大学生活を満喫し、自分を喜びで満たす。そして、いつかその喜びで人を満たしていきたい。
 
注)BIGLOBE「子育てに関するZ世代の意識調査」
  URL https://www.biglobe.co.jp/pressroom/info/2023/02/230221-1
 
 
 
 
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2024-04-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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