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悩み多き人の得意な競技種目は、綱引きである 


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:美月しのぶ(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
私たちが何かを悩んでいる時や迷っている時って…‥
「ああでもない、こうでもない」「これがやりたい、でも、失敗したらどうしよう」
などと葛藤してる状態である。
 
これって、『ひとり綱引き大会』をしてるようなものだと思う。
 
これは、5年程前のカウンセリングセッションで、
「でも~」「だって~」「どうせ……」「だけど……」を繰り返すクライエントに対し
出てきたフレーズである。
 
「プラスとマイナスの力が拮抗して、センターライン付近で立ち往生してるね」と伝えたところ、クライエントは妙に納得していた。
学校教育の中で運動会に参加したことのあるほとんど人は、綱引きを経験していると思われる。
このクライエントも、相談をしてる自分の心理状態と、運動会で経験した綱引きのイメージが合致したようだ。
 
 
ここで、綱引きの定義について共有しておく。
綱引きとは、ロープを左右二手に分かれて引き合い、力を競い合う競技である。
悩みのメカニズムを考察するに当たり、白組がマイナス思考の自分、紅組がプラス思考の自分として、話を進めていくことにする。
 
もし、自信がなくて前に進めないとしたら、白組の勝利。
もし、やりたい事をやると決めたとしたら、紅組の勝利。
 
ど・ど・どうしよう? どうしよう?
うわわわわぁ! どうすればいいんだろう?
 
一歩踏み出したいと願う自分がいるけど、それを拒むもうひとりの自分もいる。
このもうひとりの自分を、味方につけるのか? 敵に回すのか?
誰かからポジティブなアドバイスをもらったとしても、もうひとりの自分の囁きは、なかなかに手強い。
 
頭の中は盛大な雑音まつり!
自信がない、お金がない、時間がない、能力がない、学歴がない、人脈がない、経験がない等と、まるでやりたい事をやらない方が正しいかのように、次から次へと言い訳を放つ。
期待と希望で胸を膨らませた瞬間もあったはずなのに、ダメ出しばかり。
ダメ出しと言い訳探しの天才だ~!
 
安心・安全な方向を選びたくなる心理は、リスクを回避して命を守る役割をしてくれているが、実のところ、可能性を潰し、成長の足かせになっている場合もある。
 
そりゃあ、怖いよね!!
未経験のことをやるのって、不安と恐怖に押しつぶされそうにもなるし、
過去の失敗体験とその時のネガティブ感情が一緒に沸き上がってくるし、
前に進む事をイメージしようものなら、さらに恐怖感がかさ増しされてくる。
こうなると、一刻も早くこんな心理状態から抜け出したくなるものである。
 
 
迷い続けて、悩み続けて、ちっとも動けなくて、辛くてしんどくて情けなくて……
だが不思議なことに、なぜかそこが快適ゾーンなのだ。
それは、慣れ親しんだ思考パターン・環境・人間関係の方が、リスクを避けられるからだ。
私たちに本能として備わっているから、抗おうにも抗えない時もある。
ココロの赴くままに素直になればいいのに、なんとここで天邪鬼が発動してしまう。
 
「私は現状維持でいいの」と言ってる人も、何も変えないこれまで通りの人生だとしたら、現状維持さえあり得ない。もはや後退の一途である。
つまり、この先の人生を、前進させるのか? 後退させるのか? の二択である。
 
 
ここで、綱引きの話に戻すとしよう。
まず、綱引きで勝利するにはコツがあるらしい。 
「正面を向いて空を見上げながら全体重を綱に預ける」を意識すること。
それを知ってるだけで、勝利の女神が味方になってくれるようだ。
そして、「強く握る、強く引っ張る」ことで、運動能力を伸ばす効果的な競技であるとのこと。
 
そこで、悩んで、迷って、困っている時、綱引きのコツを応用すればいいんじゃないかと考えてみた。
 
「正面を向く」→過去を振り返らない、未来にフォーカスする。
「強く握る」→力を分散しない。→全集中で未来をイメージし、全力で今を生きる
「強く引っ張る」→成功や幸運を引き寄せる力をつける。
「空を見上げる」→自分を高めていく。
 
「空を見上げる」は盲点だった。
二次元的に考えると、前後左右が八方塞がりでどうにも動けないとしても、三次元的に考えて空を見上げれば、上に進むことだってできるはずだ。つまり、自分を高めていけばいいのだ。
視野を拡げることに限界を感じたとしたら、視座を高める方向に意識を向ければいいわけである。
 
 
「そんなに簡単に言うけど、すぐにはできないでしょ!」
「偉そうに言ってるあなたはできるの?」
「言ってることは分からんでもないが、じゃあどうすればいいんじゃ?」
という声が聞こえてきそうだ。
全くその通りである。
 
ここまで、綱引きから悩みのメカニズムを紐解いてみた。
 
できるようになるには順番がある。「知る」→「わかる」→「できる」
「分かったけど、どうすればできるようになるの?」
綱引きだって、訓練なしでは勝利もなし。
個々人においては、運動能力を高める筋トレを。そして、ひとり一人の力を結集してチーム戦に臨む。
 
なので、私たちも、自分磨きや努力なしでは自分との闘いに勝つことはできないだろう。
日々、思考パターンを変える訓練を続けることこそが、悩みから解放され、やりたいことを実現するための最短最速の方法であると言える。
 
 
いつだって、グルグル思考やモヤモヤ感情から抜け出せるということを、綱引きから学んだ。
ムダに悩むのだけはやめようと思う。
 
まずは雑音まつりから退場するとしよう。
目の前に立ちはだかる不安・恐怖・困難という巨大な壁を、力わざでぶっ壊すより、壁なんてなかったかのように消し去って、スルリと抜け出せる自分になることを、今ここで決めよう。
 
さて、今日の私は、白組メンバーなのか? 紅組メンバーなのか?
はたまた、どちらのチームにも属さず、センターライン付近で右往左往するのか?
人生は選択の連続である。
どれを選ぶかは個人の自由だが、選ぶのは他の誰かではない。そう、決めるのは自分だ!!
 
 
 
 
***
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2024-05-02 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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