メディアグランプリ

具体的な行動は、パニック障害やうつが消える具体的な答だった


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:安田伸也(ライティング・ゼミ4月コース)
 
 
「とにかく具体的に動いてごらん。具体的に動けば、具体的な答が出るから」
 
東京の「相田みつを美術館」で見つけたこの詩の前で動けなくなった。
 
当時の私は、林檎のマークが付いたITメーカーの大ファンだった。
 
その約10年前に発表された、透けたボディを持つPCに魅了され、そのPCを使う楽しさを伝えるために、2005年にブログを立ち上げた。
 
ブログでは、コメントなどで同じ趣味を持つ仲間とオンラインで繋がった。
 
今でこそ珍しいことではないかもしれないが、当時は、まだインターネットの黎明期で、スマートフォンも無く、SNSも普及する前のことだった。
 
2010年4月3日、林檎マークの会社から、米国で世界で初めてのタブレット端末が発売された。
 
そんな時、ブログを通じて知り合った友人の1人から連絡があった。
 
同年4月10日、東京でその友人達が集まるという。
 
嬉しくて新幹線に乗って駆けつけた。
 
確か、六本木の地下にあるカフェだったと記憶している。
 
そこには、米国以外は同年5月に発売される予定だったタブレット端末が、3台もあった。
 
林檎好きの彼らが、個人輸入で手に入れた端末だった。
 
それが切っ掛けで、全国各地で行われているファンが集うユーザーグループのイベントへ行き始めた。
 
全国各地で開催されるイベントに参加すると、そこには、スマートフォンのケースや充電用バッテリーを制作する企業の人、ソフトウエア開発者、IT関連記事を書いているライターやなど、林檎の企業関連の仕事をしている人がいた。
 
そして、その人達が新製品のスマホケースやバッテリー、ソフトウエアの発表をする場になっていた。
 
そして、その場所には、少々マニアックな同じ趣味で繋がる仲間が集まっていた。
 
一般ユーザーはもちろん、その企業の話題ばかりを書いているブロガー達、林檎のPCを使って仕事をしているデザイナーの人達、ITやプログラミングを教えている大学教授がいた。
 
みんな自分が好きな道で、好きな事をして輝いて生きているように見えた。
 
当時、公務員をしていた私には、異質の世界。
 
パニック障害を患い、うつうつとした状態で仕事をしていた自分とは大違いだった。
 
そんな輝いている人達の仲間になりたいと、心の底から願った。
 
そして、自分でも同じように好きな林檎マークの会社の話題で盛り上がる仲間が身近に欲しい。
 
ユーザーグループを立ち上げてみたい、そう思い始めていた。
 
そんな状況の時、「とにかく具体的に動いてごらん。具体的に動けば、具体的な答が出るから」という言葉に出逢ったのだ。
 
しかし、当時、私が住んでいるのは、転勤先の人口3万人に達するかどうかという、東海地方の小さな街。
 
車で1時間ほど走らないと、その林檎マークのPCやスマートフォンをを売っている量販店は無かった。
 
それに貸し会議室なども無い、小さなこの街に集まる適当な場所も無い。
 
「都会ならいざ知らず、こんな田舎町で人が集まるだろうか」
 
そんな考えが浮かんでは消えて、ユーザーグループを始めようかどうか迷っていたのだった。
 
しかし、この言葉が背中を押してくれた。
 
「例え集まらなくても、失うものは何も無い。とにかく初めてみよう」
 
この詩と出逢って、そう決心した。
 
それからの展開は、とっても早かった。
 
場所は、以前からよく通っていたレストランのオーナーと交渉し、月1回日曜日の午後2時から午後5時頃までのお店の休憩時間を1人ワンドリンクオーダーを条件に、借りられることになった。
 
そして、自分のブログで告知し、第1回のミーティングを開催した。
 
なんと私を含めて、4人集まった。
 
地元の人は1人もいなかったが、車や電車で約2時間もかけて、わざわざ来てくれる人がいたのだ。
 
嬉しかった。
 
それからは、毎月その林檎マークの話題で盛り上がるミーティングを開いた。
 
時には、参加者が1人とか2人の時もあったものの、ゼロという日は無かった。
 
当時、毎日出勤するのが辛く、うつうつとして毎日を送っていた私だったが、そのミーティングのあとは心が晴れ、気分が良くなっていた。
 
「楽しい、嬉しい、もっと仲間と繋がりたい」
 
そんな想いで、2年ほどで転勤になってユーザーグループを始めた田舎町は離れたが、その後も1時間以上かけて電車で通い、月1回のミーティングを現地で開催し続けた。
 
その頃には、大阪などからの参加者も現れ、毎月5人以上参加者が来てくれるまでに成長していた。
 
同時に私は、全国各地で開かれる他のユーザーグループのイベントにも参加した。
 
東京、大阪はもちろん、札幌、盛岡、青森、山形、長崎、大分、鹿児島、沖縄。
 
2年連続で、1年間に約10カ所以上のイベントに参加した。
 
いつかは、自分のユーザーグループの地でそのイベントを開催したいと夢を描いた。
 
そして、田舎町で初めてのミーティングを開催してから、約5年後の2016年。
 
私のユーザーグループに毎回参加してくれる仲間達が、イベントの開催へ向けて動き出し、翌2017年その夢が叶った。
 
60名以上が、北は盛岡から、南は長崎から、全国からその街に集まってくれた。
 
今まで生きてきた中で、最高に嬉しかった。
 
だが、私が2016年に公務員を辞めて、活動する経済的、時間的余裕が無くなり、約10年に及ぶブログもユーザーグループのミーティングも程なく辞めてしまった。
 
しかし、具体的な行動をすれば、具体的な答が出る。
 
その行動理念は、今も大切に私の中で生き続けている。
 
やってみたくなったら、取りあえずやってみる。
 
出来るかどうかではなく、やりたいかどうかで考える。
 
そのように考えられるようになり、いつの間にかパニック障害やうつは私の中から消えていた。
 
私の背中を押してくれた相田みつを美術館は、建物の改修の関係で今年(2024年)1月に閉鎖されてしまったが、今度は、私がメンタルコーチとして、何か好きな事を始めるのを躊躇し、思い悩んでいる人の背中を押すことにしよう。
 
 
 
 
***
 
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2024-07-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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