「ありがとう」が言えたら人生がちょっと変わる、モヤモヤが減る考え方のコツ
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:小池恵美子(ライティング・ゼミ11月コース)
あなたは誰かを褒めたとき「そんなことないです」と返された経験はありませんか? その瞬間、ちょっと寂しい気持ちになったことがあるなら、この記事はきっとあなたのためのものです。
最近「なんて声をかけたらいいんだろう?」と迷う場面が増えました。職場でも、友人との会話でも、ちょっとした瞬間に「これで正解だったかな?」と考え込んでしまうことがあります。たとえば、こんな出来事がありました。
新しく職場に入ってきた同僚に、軽い気持ちで年齢を聞いてみたときのことです。私たちは同じ女性同士で、なんとなく年齢も近いかなと思ったので、親近感を込めて「ちなみにおいくつなんですか?」と尋ねてみたのですが、返ってきた答えは「非公開なんです」でした。
その瞬間、私は戸惑いました。「あ、やっちゃったかな」と同時に「え、そこ伏せるの? 芸能人?」と心の中でツッコミながら、急いで「ごめんね、なんか変なこと聞いちゃったね」と謝りつつ、少し話を続けてみました。すると彼女は、「いい歳なのに、こんなことも知らないと思われたくなくて」とポツリ。
その言葉を聞いて、私は思わず「そんなこと気にしなくていいよ!」とフォローしました。初めての業界でわからないことがあるのは当然のことだし、むしろ学ぼうとしている姿勢は素晴らしいと感じたからです。でも、彼女の返事は「私、要領悪いし、覚えるのも遅いから」でした。
一度はフォローしてみたものの、「堂々巡りになりそうだな」と思い、それ以上は触れずに話題を切り替えました。でも、その出来事がどこか心に引っかかって、私は思いました。「こういう時、何て言うのが正解なんだろう?」と。
似たようなモヤモヤは、別の場面でも起きました。例えば、明らかに実力が私より上の人に「すごいですね!」と心からの称賛を伝えたときのこと。その返事が「私なんて全然ダメなんです」や「まだまだですよ」と否定的なものだったとき、なぜか胸に小さなわだかまりが残ったのです。
その人が謙虚で素敵な方だと分かっているからこそ、余計に「なんで素直に受け取ってくれないんだろう?」と感じてしまう。そんな自分に対して「私の性格に問題があるのかな」と考えてしまったこともあります。
でも、あるとき私は「謙虚」と「謙遜」の違いに気がつきました。
「謙虚」とは、相手の気持ちをそのまま受け入れること。たとえば、褒められたら「ありがとうございます」と感謝を伝える姿勢。
「謙遜」とは、自分の能力や価値を低く見せること。たとえば「そんなことないです」と、自分を卑下する態度。
「謙遜」と「謙虚」の違いは、自分の能力や価値などを下げるか、下げないか。
この違いを知ったとき、私の中のモヤモヤの正体が見えてきたのです。「謙遜」が行き過ぎると、相手の気持ちを否定してしまう行為になる。相手が褒めた気持ちを受け取らない。それが、私の中で「寂しさ」や「がっかり感」につながっていたんだと分かりました。
かつての私も、褒められると「私なんて」とつい謙遜してしまう癖がありました。でも「せっかく褒めてくれた相手に対して、それって失礼なんじゃないか」と気づいたんです。
例えば、趣味でマラソンをしている私に「マラソン走れるなんてすごい!」と言ってもらえることがあります。自分の目標を達成しない限り、自分では「すごい」なんて思えないけれど、走らない人からすれば「フルマラソンを完走するだけですごい」と感じるのは当然のこと。それを素直に受け取るようにしました。
「ありがとう」と言うことは、「あなたの気持ちを受け取ります」と伝えること。それだけで、相手とのコミュニケーションが驚くほどスムーズになります。そして何より、自分の心が軽くなるのを感じるのです。
私がたどり着いた結論は、もし否定されても「気にしない」こと。そして「自分がされて嫌なことは人にしない」こと。このシンプルな考え方です。
日本の文化には「謙遜」や「奥ゆかしさ」といった美徳があります。たとえば「つまらないものですが」と言いながら高級菓子を渡す場面や、「そんな大したことではありません」と成果を控えめに表現する場面。それ自体は素晴らしい文化だと思います。
でも、これが行き過ぎると、相手の気持ちを否定してしまうこともあるのだと学びました。「奥ゆかしさ」と「自分を卑下すること」は別物です。
だから私は、「褒められたら素直にありがとうと言う」というシンプルなルールを自分に課すようにしました。たったこれだけのことですが、日常の中での小さなモヤモヤが驚くほど減ったんです。褒められるたびに「私なんて」と否定してしまっていた頃と比べると、心がずっと軽く、前向きに過ごせるようになりました。
誰かから褒められたとき、次に訪れるその瞬間。「そんなことないです」と否定する代わりに、「ありがとうございます」と言ってみてください。それだけで、相手とのコミュニケーションがスムーズになり、心が軽くなるのを感じられるはずです。
たった一言ですが、その一歩があなたの人生を少しだけポジティブに変えるかもしれません。ぜひ試してみてください!
「ありがとう」で広がる心の余裕を、今日から少しずつ始めてみませんか?
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