イヤイヤ期、ありがとう!
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:ふみふみ(ライティング・ゼミ 9月コース)
「ダーメー!」
「やらないもんっ!」
これは私の日常。
2歳の娘の空気を吸って吐くように出てくるこの言葉たち。
そう、彼女はイヤイヤ期真っ只中なのである。
イヤイヤ期。
子どもを持つママやパパなら一度は必ず通る、子育てあるあるのうちのひとつではないだろうか。
もちろん子どもがいない人でも一度は聞いたことがあるだろう。
時折外出先や電車の中など、色んなところで「これはイヤイヤ期なんだろうな」と思わせるような、泣いたり怒ったりとまわりを気にせず素直に表現してくれている子どもを見たことがある人も多いと思う。
以前は私も「イヤイヤ期」を聞いたことがある程度の人側であったため、外出先でイヤイヤしているママやパパに向かって「きっとイヤイヤ期なんだね。ママ、パパファイトー!」と念を送っていた。
それがまさか応援される側に自分ごとになろうとは念を送っていたときの私は知る由もない。
私は現在2歳の娘と0歳8か月の息子がおり、育児休業中で子育てに専念している。
育児に専念しているために時間に余裕があると思われがちだが、そうでもないのだ。
家事と育児をしていると時間が溶けたのではないかと思うぐらいの感覚で気が付けば午前が終わり、気が付けば夜になり、そして1日が終わる。
自分の時間は子どもたちが昼寝しているときと、夜寝てからのみ。
私が効率的に動けていないことも要因の一つかもしれないが、自分なりに家事・育児をしているつもりだ。
頭の中でやることを整理して「次はこれをやればスムーズに進むかな」と考えながら子どもに着替えやご飯、歯磨きの声掛けをしながら、手伝いながら行うが、当然私が考えたとおりないはならない。
特にイヤイヤ期の娘は声掛けしても行ってくれる方が珍しい。
私が「次は着替えしようか」と声をかけても、「やらなーい」「いらなーい」「ダメー」等と行動を拒否されたり、着替え始めたとしても着替えの途中から遊び始めてしまったり。
娘の言動に対し「やりなさい」「これをやらないと遊べないよ」とイライラしながら言ってしまう。
娘にイライラしたくないのに、反抗的な態度をとられるとイライラしてしまう。
「子どものイヤイヤ期は親にとってはイライラ期」
そう思ってしまう程度にイヤイヤされるとイライラするし、
「私ってこんなにイライラする人だったっけ。なんか今の私は嫌な奴だな」と自己嫌悪に陥ってしまう。
私は娘に対する声掛けの仕方に対して悩んでいた。
ある時、私が住んでいる地域で子どもがいる家庭に向けた「親子のコミュニケーション講座」という講座が開催されるというのを知った。
「もしかしたら娘の言動に対するイライラがなくなる方法が聞けるかもしれない」
そう思い、すぐに申し込んで講座に参加をしてみることに。
講座に参加してみると、先生から資料を渡され早速はじまった。
最初に学んだのは、子どものこころを聴く「アクティブリスニング」というもの。
子どもが親に伝えていることや出来事を受け止めてあげて、その上で子どもの気持ちを汲み取って代弁することである。そうすることで子どもの気持ちも「分かってもらえた」と落ち着き、次の行動ができるようになるというのだ。
そしてもう一つ学んだものがある。
親の気持ちを伝える「わたしメッセージ」というもの。
子どもが行動したことに対し、子どもに「子どもの行動・親が受ける影響や理由・親の気持ち・提案や要望」を順序立てて話していく方法。
そうすることで子どもに「良い・悪い」と評価することなく親の気持ちを表現できるというものなのだ。
「なるほど! これなら私にも出来るかもしれない」
講座終了後、早速子どもに講座で学んだことを試してみることに。
講座終了後、預け先から子どもを引き取り、少し遊び足りなかった娘が引き続き遊んでいた。
私は「そろそろお昼ご飯食べるから帰ろうよ」と声掛けをしたが「帰らなーい」と娘。
「来たな、イヤイヤ。実践してみよう!」
そう思い、早速2つの方法を用いて繰り返し伝えてみた。
「帰りたくないんだね。今遊ぶのが楽しんだね」
「遊ぶのは楽しいけれど、このまま遊び続けるとお昼ご飯も食べられないね。ママもお腹空いてチカラがでないから帰りたいな。一緒に帰ってくれるとママは嬉しいな」
すると、いつもであれば帰るまでに30分かかっていたのが、なんと10分で帰ることができたのだ!
他にも、色んな場面で娘にイヤイヤされたときにアクティブランニングとわたしメッセージを用いて伝えてみると、イヤイヤしていた娘が落ち着いて私の話を聞いてくれたり、スムーズに着替えができるように。
イヤイヤする回数は少なくないのに、私の気持ちは学ぶ前のときのような、娘のイヤイヤが発動されると瞬間湯沸かし器のようなイライラが爆発することは激減したのだ。
これは、すごい!
2つの方法に感謝。それと同時に私はあることに気づいた。
今までの私の言動を振り返ってみると、私は娘に自分がやってほしいことを押し付けていたことに気づいたのだ。
家事や子どもの着替えや歯磨き、トイレをスムーズに終わらせたいという気持ちもあったが、それ以上に「娘のため」と思って行っていた。
しかしそれは私の気持ちを押し付けていただけだった。
娘の言動や気持ちを認めてあげられていなかった。
「そりゃあ、娘も反抗したくなるよね。ごめんね」
心の底からそう思えた。
講座のおかげで、子どもを無意識に否定していた自分に気づけたことが一番の学びだった。
きっと子どもにとって親に認めてもらうということは、ハグしてもらうような、そんな暖かい感覚なのかもしれない。
ハグのような、暖かい感覚になる会話を、私は努めていきたい。
学びを与えてくれたイヤイヤ期の娘に感謝である。
***
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