メディアグランプリ

メールでビジネス文章が書けない自分とAI

thumbnail

*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:竹村 優花(ライティング・ゼミ3月コース)
 
 
突然だが、私は、仕事中に文章を書くことに人より時間をかけてしまう。例えば、メールの場合、他の人であれば、おそらく1分でかける内容でも5分以上かかることがよくある。書き出しの自分の名前、部署名、定型の挨拶文まではスムーズに書ける。毎日入力している文章なので、流れも決まっており、慣れている。人によってはテンプレートを作成していることもあるだろう。しかし問題は、定型の挨拶文に続く文章だ。私は、私は社内のIT部門に所属し、主に新規導入システムの問い合わせ対応を担当している。九州各地から問い合わせを受けることが多く、問い合わせをする人も私にとっては顔の知らない人がほとんどだ。問い合わせを受ける相手によって、話が通じるレベル感が異なるため、まずは、問い合わせがあった文の意図を分析するところから始める必要がある。さらに、問い合わせをする相手は多くが社内の先輩にあたり、言葉遣いにも気を付けなければならない。
 
そんな日々の業務に苦戦していた私が、1年前に社内で導入された「Copilot」に出会った。AIなんて時代から取り残された自分には使いこなせないと思っていた。
しかし、思い切って使ってみると、「Copilot」は驚くほど自然に寄り添ってくれた。とりあえず、友達感覚で「こんにちは」と話しかけると「優花、こんにちは。何をお手伝いしましょうか?」と応じてくれた。それだけで私は心が躍った。続けて、自分の書いた文章をコピー&ペーストし、「この文章を整えてください」と入力すると、わずか10秒ほどで、流れるように整えられた文章が返ってきた。私は素直に感激した。こんな小さなことでも仕事を手伝ってくれるのか、と導入当初は、大きな業務にしか使えないものだと思っていた。例えば、「PowerPoint」で会議資料を作成したり、営業が提案書を作成したりする場面で使うものだと思い込んでいた。しかし、実際には、日々の業務のちょっとした困りごとにも活用できるのだ。その瞬間から、私の中で「Copilot」はマイブームとなった。次に「Excel」の関数を調べるために使用してみた。これまで「Edge」で検索し、ヒットした情報を元に関数を組んでいた。しかし、その作業には思った以上に時間がかかっていた。関数をコピー&ペーストしても、想定していないエラーが出ることが多く、その原因を探るのは簡単ではなかった。ところが、「Copilot」を使うと、まるで魔法のように一瞬で関数の正しい使い方を教えてくれた。ただし、AIに「Excel」関数を教えてもらう時、ふんわりとした文でお願いをすると私たちの意図が通じない場合が多い。より正確に答えを「Copilot」にお願いするときには、具体的な指示が必要だった。細かく指定すればするほど彼らは私たちの要望通りに応えてくれる。「Copilot」は的確な回答を返してくれる。それ以来、私は「Copilot」と親友になれるよう試行錯誤を続けた。
 
しかし、先日参加した研修で、「Copilot」と親友になるためにはまだ克服すべき壁があることを知った。社内で開催された「Copilot」研修では、参加者によって活用の程度が大きく異なっていた。全く使ったことがない人と、積極的に使い始めた人の二極化が見られた。共通して多くの人が求めていたのは、「Wordの資料の行間を揃えたい」「社内での集約作業を楽にしたい」という点だった。
「Wordの資料の行間を揃えたい」という課題は、社内文書を作成する際、少しの操作ミスで行間が乱れてしまい、縦の列が揃わないという悩みから来ていた。私も何度もこの問題に直面し、一度乱れると将棋の駒のようにバタバタと崩れてしまう経験がある。     「社内での集約を楽にしたい」という課題は、「Excel」で作成したヒアリング資料を各拠点に送信し、それをメールで集約する作業を効率化したいという意図だった。追い打ちをかけるように資料を「上書き保存」していないと取り返しがつかない結果になってしまう。
多くの人は、「Teams」の「チーム」でヒアリング資料を共通し、直接入力すればいいのではと考えた。「Teams」の「チーム」では資料を投稿した瞬間から複数人が同時に資料を編集可能だ。しかし、会社の中には先進的なことに苦手意識を持つ人も多くいる。中には、「チーム」とはそもそも何のことかというレベルの人もいる。また、編集をする権限を対象者全員に付与する必要があるため、導入には慎重な対応が求められた。メールで各拠点から資料を受け取っても貼り付け作業が発生する。その時間が非常に勿体ないとの意見が多かった。そこで、集約した資料のデータを一つのファイルに貼り付ける作業をAIにお願いしてみる検証をした。すると「完了しました」とメッセージがきた。しかし、生成されたデータを確認すると不十分なところがあった。不十分なデータを完璧にし、人間がこなしている業務と同じレベルで作業させるのにはまだかなりの時間と考えている。
 
「Copilot」は文章を書くうえでは、この上なく力を発揮するが、手のかゆいところまで完成させるためには、私たちも歩み寄っていき、共に発展していく必要がありそうだ。
 
 
 
 
***

この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「天狼院カフェSHIBUYA」

〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
TEL:03-6450-6261/FAX:03-6450-6262
営業時間:11:00〜21:00


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜20:00

■天狼院書店「名古屋天狼院」

〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-5-14先 レイヤードヒサヤオオドオリパーク(ZONE1)
TEL:052-211-9791/FAX:052-211-9792
営業時間:10:00〜20:00

■天狼院書店「湘南天狼院」

〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸2-18-17 ENOTOKI 2F
TEL:0466-52-7387
営業時間:
平日(木曜定休日) 10:00〜18:00/土日祝 10:00~19:00


2025-06-19 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事