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メディアグランプリ

「痩せない技術」


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:あかばね 笑助(ライティング・ゼミ日曜コース)

 
 
俺は服屋に中学の制服を取りに行った。
「すいません。ボクの制服出来てますか?」
「あーっ、チョット待ってね」と店主は言い、どこかに電話した。
「ほら、あの肥満児の出来てる?」
服屋のガラス戸に、いつか石を投げつけようと思った。
 
ませた同級生が「男女ペア夜の学校肝試し大会」を企画した。
企画したヤツが薄く笑いながら俺を見て言った。
「あかばね君太ってるから一緒に行きたい女の子いるかな?」
ポケットの中に、たまたまナイフが入ってないか探した。
 
俺は太っていた。
原因は母親だ。
昭和一ケタ世代の生まれで食べ物に苦労したせいか、俺には何でも与えた。
例えばコーヒー牛乳の1ℓサイズ、母親はいつも俺のために2本買ってくる。
その2本の内1本は「喉ごし用」で、もう1本は「味わう用」でイッキに飲むことを知っているからだ。
こんな食生活をして太らないわけがない。
ブクブク太っていった。
 
成長するにつれ俺の中にも異性を意識する気持ちが入道雲のように湧いてきた。
夏の陽射しの中、学校のコンクリートには俺の腹の出たシルエットが映しだされた。
(俺は太っている。女の子が好きになってくれるわけない)
うなだれるシルエット。
気持ちは内向きになり活動量は減った。
でぶスパイラル。
体重は増加した。
でぶのチャートは一時期のビットコインのように天井知らずの右肩上がりだった。
 
そんな子供時代を過ごした俺も社会人になった。
多少、お金に余裕が出来たので犬を飼うことにした。
前から欲しかったパグを飼うことにした。
これがまた太りやすい犬種だった。
俺の子供の頃のようにブクブク太り出した。
動物病院では「太り過ぎです。ダイエットするように」と言われた。
俺はダイエットフードを購入(値段高っ!)、フード量を守り、与えたらアッという間に痩せた。
当たり前のように理想の体重になった。
その時、動物病院の医院長は俺に名言を言った。
「犬は自分で冷蔵庫開けないからね」
 
その通りだと思った。
 
逆に俺はダイエットを何度も試みたが、なかなか理想通りに痩せない。
そこで俺は考えた。そこに何かあるのではないか?
知らず知らず「冷蔵庫のドアを開ける」ような行為を繰り返させる何かが。
そこには、ある種の技術があるに違いない。
どんな技術があるのか?
普段の俺を検証し、いくつか思い当たった。
 
 
「0カロリー、低カロリーの表示は(たくさん食べられます)と変換して読む」
 
 
0カロリー、低カロリー食品を反射的に「たくさん食べても良い」と思い込んでいる。
0カロリーを大量に食べれば胃も筋肉なので伸びきったままになり、更に空腹感は増し、結局はカロリーのあるものを大量に取ることになる。
0カロリーのゼリーでも大量に摂取すれば結局は痩せないのだ。
 
 
「フィトネスクラブで筋トレするのに、駅の階段はエスカレーターに乗る」
 
 
運動と日常の活動を明確に区別して考える。
運動は辛くても良いが、日常の活動はなるべく楽をしようとする姿勢。
俺の勤めている会社には貨物用の大きなエレベーターがある。
会社で痩せてるヤツを見ていて気付いたのだが、そいつはエレベーターに乗らない。
なぜなら「だって動きが遅いからですよ」と言っていた。貨物用なので、通常のエレベーターのように稼働が早くないのだ。
俺は一つ上の階に行くにも「来い! キントウン!」と言いながらエレベーターのボタンを押し、呼んでいた。
フィットネスクラブで筋トレしても、日常の活動量を少なくするのがポイントだ。
 
 
「頑張ったからご褒美に好きなもの食べよう、の頑張ったレベルを低く設定する」
 
 
頑張ったというレベルの設定を足のくるぶし並みに低くする。
必然、ご褒美のラーメン二郎を週に複数回食べれて、コンビニのスイーツの量も増える。
高カロリーキープだ。
 
 
「痩せない技術」は理解した。
では逆をやれば痩せるはずだ。
低カロリーを普通の量で食べ、日常の活動量を増やし、まだまだ頑張れるとレベルを上げ、ご褒美の回数を減らす。
これしかない。
ダイエットの方針は決まった。後は実行あるのみだ。
よーし、ガンバルゾー!
 
 
 
 
 
 
明日から。

 
 
***

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2018-08-29 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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