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【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
記事:森脇 千晴(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「アンタは夢見る夢子やからなあ」
幼い頃から、そして大人になってからも、しばしば皮肉を込めてこう言われた。
 
「夢見る夢子」
間違いない。
物心ついたときから、「ああなったらいいな」「こうなったらいいな」と、そんなことばかり考えていた。
幼い頃の妄想は、おままごとやお人形遊びの場で発揮され、1人のときも、頭の中で妄想会話をしながら絵を描いていた。
 
大人になるにつれ、人は夢を見なくなる。
夢を語らなくなると言った方がいいのかもしれない。
理由は言うまでもないだろう。
「現実」を知るからだ。
叶わない夢を見るだけ無駄だ、そんなのは虚しいだけ。
そう考える人もいるだろう。
 
「ケーキ屋さんになりたい」
「プロ野球選手になりたい」
子どもの頃は、あんなにも純粋に夢を描いていたのに、いつの間にか出来ない言い訳の方が上手くなっていく。
 
「じゃあ、あなたは夢を描くことを辞めたのか?」
そう聞かれたら答えはNoである。
夢や目標は、ずっと持ち続けている。
小さい頃からの妄想が癖となり、習慣になってしまったようだ。
 
数年前、「引き寄せの法則」とやらを初めて知った。
思い描いたものが現実になることを「引き寄せ」と言うらしい。
この類の本も多く出版されている。
「これ私が前からやってたやつだ!」
何冊か読んでみて、そう思った。
手帳やノートが好きで新年や新月、自分の誕生日には「wishリスト」のようなものを書いている。
やりたいこと
なりたい自分
欲しいもの……何でも書く。
忘れた頃にノートを読み返しては、いつも驚く。
実際、いつの間にか行動に移し叶えていることが、ほとんどだからだ。
 
数年前のこと。
私は仕事を辞める決意をしていた。
新しい手帳を買い、まだ来ぬ3月のページを開き、ある日にちのマスにこう書き込んだ。
「職場を円満退社」
次の仕事は何も決まっていなかったが、辞める決意だけは固かった。
引き寄せの効果は、あまり期待していなかった。
だって、なんとなく「この日」と決めて書き込んだだけ。
何の苦労もしていないから効果を期待するのは、自分でもちょっと厚かましい気がしていたのである。
 
しかし、どうだろう。
設定した日と1日もズレることなく、私は管理職から次年度の意思を確認され、あっさりと退社することが決まった。
そして、なんとその2日後に次の仕事が決まったのである。
これは単なる偶然? それともミラクル??
どちらにせよ、この実験はなかなか面白い。
「人生は妄想した者勝ち」のような気すらしてきた私は、未来における、あらゆることへの妄想を強化し始めた。
 
そんな私には「妄想の師匠」と仰ぐ人がいる。
あるラジオの放送作家さんだ。
中学生で不登校になり、全く学校に行かなくなった彼は、なんとか定時制高校に入学する。
「〇〇ちゃんは高校に通いながら、バス会社も運営してたんだよね?」
ある日のラジオ放送でメインパーソナリティーが放送作家の彼に話をふる。
「はい」
至って真面目なトーンで彼が返事をする。
「〇〇の停留所はバスの利用者が多いのでスーパートラムっていうのを走らせていまして」
やはり真面目なトーンで彼の話は進む。
ある疑問が私の脳裏に浮かんだ。
「そもそも高校生にバス会社が運営出来るのか??」
バス会社の話は淡々と続いていく。
「あ、定時制だから昼間の仕事としてバス会社で働いているのか」
「そんなスーパー高校生がいるのか」
私はそんな風にさえ思い始めていた。
そう思わせるまでに自然過ぎる会話だったのである。
……もちろん、これは全て彼の妄想話。
 
妄想はバス会社に留まらない。
高校の授業が面白くなかった彼は学校をラジオ局に見立て想像し続けたと言う。
職員室をアナウンス部、体育館をスタジオ……といった具合に。
授業中はブツブツ言いながらラジオの構成を考えていたそうだ。
「そうすることで、ちょっと学校が楽しくなったんですよね」
今現在、その想像の世界から飛び出した彼は放送作家になっている。
「その想像の世界で間違いなく〇〇ちゃんは生きてたんだよ」
茶化すことなく、メインパーソナリティーがそう言っていた。
 
今の自分が置かれている現実世界。
それはどこかで自分が願い、想像したものだと聞いたことがある。
私の場合、例えば仕事。
100%満足ではないにしても時間の自由は増えた。
早起きが苦手な私の「毎日、朝ドラを見てから、ゆっくり出勤したい」という願いは叶っている。
大昔、いつかどこかで思い描いたことが、忘れた頃に「あっけなく」現実になっていることだってある。
高校生の頃、エッセイを読むのが好きだった。
1度自分でも書いてみようとしたことがあるが、全く上手く書けず、一瞬にして挫折した。
今思えば、わずかながら自分の中に、「書くことで自分を表現したい」という想いがあったのだということに気が付く。
そこから20年近くの年月が経ち、たまたまfacebookページに流れてきた天狼院書店のwritingゼミ。
15週に渡って1度も欠かさず書き続けた2,000字の記事がWEBページに掲載される度、そんな過去の自分を思い出し「書くことで表現する」という願いが少しだけ叶った気がした。
 
何事もまずは思い描くことからスタートする。
人生の脚本作りに欠かせないのは想像力やワクワクする妄想だ。
誰かや何かに遠慮することはない。
自分の人生の脚本家、そして主役として、これからも思いっきり妄想しようと思う。
私にとっては人生を、より良く生きるための術の1つだ。
 
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2018-10-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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