メディアグランプリ

あいつ、ひょっとしたら俺のこと好きなんじゃね?と思わせたら勝ち


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記事:K子(ライティング・ゼミ平日コース)

「どんな女がモテるのか」
という謎について、私は長年真剣考えてきた。

美人?
気配り上手?
家庭的な人?

どれも男性を惹き付ける要素で、モテそうな気がする。

もしくは、
ふわふわのモコモコなニットを着ればいい?
ピチピチのスケスケなシャツを着ればいい?

いや違う。そういうことではない。

そもそも、ルックスや性格や技能を兼ね揃えているのに、なぜかモテない人がいる。
「モテる」というのは、例えば美人ランキングをつけた時に、一番になることではない。
ランキングが5位だろうと、10位だろうと、一番口説かれる人が、「モテる」のだ。
では、どういう人が「一番口説かれる人」なのだろうか。

その謎を解き明かすべく、私はやたらとモテる友人の言動や行動を思い出し、勝手に分析した。

まず同期のマドンナ、A子の話である。
ある日A子が、
「B君からしょっちゅうLINEがくるんだよね」
とめんどくさそうに話しながら、LINEの画面を見せてきた。
私は、めんどくさいなら無視するか、適当に会話を終わらせてしまえばいいのに、と思いながら、その画面を見た。
するとそこには、およそめんどくさがっているようには見えないA子とB君のやり取りがあった。とても自然なやり取りだった。
私は「この感じだったら、嫌がってるのが全然わからないよ。B君からずっとLINEくるんじゃない?」
と言ったが、A子は、
「えーそうかなあ。どうしよう」
と言いながらそのままやり取りを続けていた。
A子はマメな性格で、どんな相手でもLINEのやり取りをを自分から終わらせない。
B君は、A子が自分を受け入れてくれていると思うだろう。
おまけにA子はB君に誘われてご飯に行ったりもする。
A子は、「私は友達のつもりだし、おごってくれるし♪」
と平気な顔で言う。
B君が「押したらいけるぞ!」と考えしまうのも無理はない。
ほどなくしてB君はA子に告白し、見事に玉砕した。

また、学生時代のアイドルC子の話である。
C子はバイト先で複数の男性から告白されていた。
確かにC子はかわいくて良い子だが、彼氏がいた。
なぜ彼氏持ちのC子に、複数の男性が告白してくるのか謎だったので、私はC子を問いただした。
すると、C子は
「彼氏と上手くいってないから、みんなに相談に乗ってもらってて」
と言うではないか。
男性側の心理からすると、まず頼られるということが、男心をくすぐられるだろう。それも大勢いる中で、わざわざ自分を選んで頼ってくれている。(実際には色んな人に相談していたのだが)
そして親身に相談に乗っているうちに、「俺が何とかしてあげなくちゃ」という気持ちになり、最終的に「そんな男より俺と」となるようだ。
C子は、たくさんの人に相談していたが、結局彼氏と別れることはなく、たくさんの人を惚れさせただけだった。

彼女たちは、「小悪魔」と言われる人種かもしれない。
思わせぶりな態度で相手を翻弄し、陥れるかわいい顔をした悪魔だ。
でも彼女たちは、自分から誘ったりしないし、もちろん好きだとも言わない。
そこに隠れているのは、
「ひょっとしたら俺のこと好きなんじゃね?」
と思わせる言動や行動なのだ。

自分のことを絶対好きじゃないだろうという様な人に、アタックをかませるのは、ものすごく強い想いがあるか、よほど自分に自信がある人だ。
多くの人は、勝算がないと賭けに出られない。
「俺のこと好きなんじゃね?」と思えたら、勇気付けられ、自信が出てくるのだ。

それに、元々は何とも思っていなかったのに、「俺のこと好きなんじゃね?」と思い始めたら、急に自分も気になってくるということがある。
誰でも良いという訳ではないが、好意を持ってもらえるというのは、素直に嬉しいものだ。
人間って結構単純な生き物である。

だんだん歳を重ねてくると、
人に甘えるのが下手になるし、プライドも高くなるし、臆病になる。
「あいつ、ひょっとしたら俺のこと好きなんじゃね?」なんて思わせたら負けた気がして、何とも思ってないようなクールな素振りをしてしまう。
これではかわいくない女だ。
素直に甘えて、懐に飛び込んでいける女の方がかわいいに決まっている。
「あいつ、ひょっとしたら俺のこと好きなんじゃね?」
と思わせることが勝ちなのだ。
それを不特定多数の人に思わせることができたら、「モテる」に繋がるのだ。

かく言う私は、相当不器用な女だ。
恥ずかしがり屋だし、マメじゃないし、人に頼るのも苦手だし、A子にもC子にもなれそうにない。
たくさんの人に言い寄られて、モテモテになる日はこないだろう。

でも、好きな人にだけでも、
「俺のこと、好きなんじゃね?」と思わせることができたら、
それで相手にも好きになってもらえたら、
良しとするか。

がんばれ、自分。

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2018-10-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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